2005年のアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズ

メジャーリーグベースボールの第36回アメリカンリーグ優勝決定シリーズ

2005年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)ポストシーズンは10月4日に開幕した。アメリカンリーグの第36回リーグチャンピオンシップシリーズ(36th American League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、11日から16日にかけて計5試合が開催された。その結果、シカゴ・ホワイトソックス中地区)がロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム西地区)を4勝1敗で下し、46年ぶり6回目のリーグ優勝および5回目のワールドシリーズ進出を果たした。

2005年アメリカンリーグ
チャンピオンシップシリーズ
チーム 勝数
シカゴ・ホワイトソックス 4
ロサンゼルス・エンゼルス 1
シリーズ情報
試合日程 10月11日–16日
観客動員 5試合合計:21万5966人
1試合平均:04万3193人
MVP ポール・コネルコ(CWS)
ALDS CWS 3–0 BOS
LAA 3–2 NYY
殿堂表彰者 ハロルド・ベインズ(CWSコーチ[注 1]
ティム・レインズ(CWSコーチ[注 2]
ブラディミール・ゲレーロ(LAA外野手)
チーム情報
シカゴ・ホワイトソックス(CWS)
シリーズ出場 12年ぶり3回目
GM ケニー・ウィリアムズ
監督 オジー・ギーエン
シーズン成績 99勝63敗・勝率.611
中地区優勝

ロサンゼルス・エンゼルス(LAA)
シリーズ出場 03年ぶり5回目
GM ビル・ストーンマン
監督 マイク・ソーシア
シーズン成績 95勝67敗・勝率.586
西地区優勝

 < 2004
ALCS
2005

2006 > 

 < 2004
NLCS
2005

2006 > 
ワールドシリーズ

両球団がポストシーズンで対戦するのはこれが初めて。この年のレギュラーシーズンでは両球団は10試合対戦し、エンゼルスが6勝4敗と勝ち越していた[1]。今シリーズでは、ホワイトソックスの先発ローテーション4投手が第2戦から4試合連続で完投勝利を挙げた。4試合連続完投勝利はポストシーズン史上、1928年ワールドシリーズでのニューヨーク・ヤンキース以来77年ぶりである[2]。このうち第2戦ではホワイトソックスがサヨナラ勝利を収めたが、サヨナラの走者A.J.ピアジンスキーを出塁させた振り逃げ判定が物議を醸した。今シリーズ後ピアジンスキーは、エンゼルス戦のたびに相手ファンからブーイングを浴び続けることとなる[3]シリーズMVPには、第3戦・第4戦の2試合連続で初回表に本塁打を放つなど、5試合で打率.286・2本塁打・7打点OPS.937という成績を残したホワイトソックスのポール・コネルコが選出された。このあとホワイトソックスは、ワールドシリーズでもナショナルリーグ王者ヒューストン・アストロズを4勝0敗で下し、88年ぶり3度目の優勝を成し遂げた。

試合結果

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2005年のアメリカンリーグ優勝決定戦は10月11日に開幕し、途中に移動日を挟んで6日間で5試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月11日(火) 第1戦 ロサンゼルス・エンゼルス 3-2 シカゴ・ホワイトソックス U.S.セルラー・フィールド
10月12日(水) 第2戦 ロサンゼルス・エンゼルス 1-2x シカゴ・ホワイトソックス
10月13日(木) 移動日
10月14日(金) 第3戦 シカゴ・ホワイトソックス 5-2 ロサンゼルス・エンゼルス エンゼル・スタジアム・
オブ・アナハイム
10月15日(土) 第4戦 シカゴ・ホワイトソックス 8-2 ロサンゼルス・エンゼルス
10月16日(日) 第5戦 シカゴ・ホワイトソックス 6-3 ロサンゼルス・エンゼルス
優勝:シカゴ・ホワイトソックス(4勝1敗 / 46年ぶり6度目)

第1戦 10月11日

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  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ロサンゼルス・エンゼルス 0 1 2 0 0 0 0 0 0 3 7 1
シカゴ・ホワイトソックス 0 0 1 1 0 0 0 0 0 2 7 0
  1. 勝利ポール・バード(1勝)  
  2. セーブフランシスコ・ロドリゲス(1S)  
  3. 敗戦ホセ・コントレラス(1敗)  
  4. 本塁打
    LAA:ギャレット・アンダーソン1号ソロ
    CWS:ジョー・クリーディ1号ソロ
  5. 審判
    [球審]ジェリー・クロフォード
    [塁審]一塁: ダグ・エディングス、二塁: テッド・バレット、三塁: ロン・カルパ
    [外審]左翼: エド・ラピュアーノ、右翼: ランディ・マーシュ
  6. 試合開始時刻: 中部夏時間UTC-5)午後7時19分 試合時間: 2時間47分 観客: 4万659人 気温: 61°F(16.1°C)
    詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
両チームの先発ラインナップ
ロサンゼルス・エンゼルス シカゴ・ホワイトソックス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 C・フィギンズ 1 S・ポドセドニック
2 O・カブレラ 2 井口資仁
3 DH V・ゲレーロ 3 J・ダイ
4 G・アンダーソン 4 P・コネルコ
5 B・モリーナ 5 DH C・エバレット
6 D・アースタッド 6 A・ローワンド
7 J・リベラ 7 A・ピアジンスキー
8 S・フィンリー 8 J・クリーディ
9 A・ケネディ 9 J・ウリーベ
先発投手 投球 先発投手 投球
P・バード J・コントレラス

第2戦 10月12日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
  ホワイトソックス先発投手マーク・バーリーが9イニングを1失点で投げ切る(1分59秒)
  9回裏二死からA.J.ピアジンスキーが振り逃げで出塁し、次打者ジョー・クリーディの適時二塁打でホワイトソックスがサヨナラ勝利(1分57秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ロサンゼルス・エンゼルス 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 5 3
シカゴ・ホワイトソックス 1 0 0 0 0 0 0 0 1x 2 7 1
  1. 勝利マーク・バーリー(1勝)  
  2. 敗戦ケルビム・エスコバー(1敗)  
  3. 本塁打
    LAA:ロブ・クインラン1号ソロ
  4. 審判
    [球審]ダグ・エディングス
    [塁審]一塁: テッド・バレット、二塁: ロン・カルパ、三塁: エド・ラピュアーノ
    [外審]左翼: ランディ・マーシュ、右翼: ジェリー・クロフォード
  5. 試合開始時刻: 中部夏時間UTC-5)午後7時28分 試合時間: 2時間34分 観客: 4万1013人 気温: 62°F(16.7°C)
    詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
両チームの先発ラインナップ
ロサンゼルス・エンゼルス シカゴ・ホワイトソックス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 C・フィギンズ 1 S・ポドセドニック
2 O・カブレラ 2 井口資仁
3 V・ゲレーロ 3 J・ダイ
4 DH B・モリーナ 4 P・コネルコ
5 G・アンダーソン 5 DH C・エバレット
6 R・クインラン 6 A・ローワンド
7 D・アースタッド 7 A・ピアジンスキー
8 J・モリーナ 8 J・クリーディ
9 A・ケネディ 9 J・ウリーベ
先発投手 投球 先発投手 投球
J・ウォッシュバーン M・バーリー

第3戦 10月14日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
  初回裏、エンゼルスのブラディミール・ゲレーロが放ったゴロを二塁手の井口資仁が処理して併殺打としイニング終了(25秒)
  9回裏、ジョン・ガーランドがゲレーロを右直に打ち取り試合終了、ホワイトソックスが2勝目を挙げる(48秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
シカゴ・ホワイトソックス 3 0 1 0 1 0 0 0 0 5 11 0
ロサンゼルス・エンゼルス 0 0 0 0 0 2 0 0 0 2 4 0
  1. 勝利ジョン・ガーランド(1勝)  
  2. 敗戦ジョン・ラッキー(1敗)  
  3. 本塁打
    CWS:ポール・コネルコ1号2ラン
    LAA:オーランド・カブレラ1号2ラン
  4. 審判
    [球審]テッド・バレット
    [塁審]一塁: ロン・カルパ、二塁: エド・ラピュアーノ、三塁: ランディ・マーシュ
    [外審]左翼: ジェリー・クロフォード、右翼: ダグ・エディングス
  5. 試合開始時刻: 太平洋夏時間UTC-7)午後5時28分 試合時間: 2時間42分 観客: 4万4725人 気温: 89°F(31.7°C)
    詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
両チームの先発ラインナップ
シカゴ・ホワイトソックス ロサンゼルス・エンゼルス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 S・ポドセドニック 1 C・フィギンズ
2 井口資仁 2 O・カブレラ
3 J・ダイ 3 V・ゲレーロ
4 P・コネルコ 4 G・アンダーソン
5 DH C・エバレット 5 B・モリーナ
6 A・ローワンド 6 D・アースタッド
7 A・ピアジンスキー 7 DH J・リベラ
8 J・クリーディ 8 S・フィンリー
9 J・ウリーベ 9 A・ケネディ
先発投手 投球 先発投手 投球
J・ガーランド J・ラッキー

第4戦 10月15日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
  9回裏、フレディ・ガルシアがケイシー・コッチマンを二ゴロに打ち取り試合終了、ホワイトソックスがリーグ優勝に王手をかける(39秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
シカゴ・ホワイトソックス 3 0 1 1 1 0 0 2 0 8 8 1
ロサンゼルス・エンゼルス 0 1 0 1 0 0 0 0 0 2 6 1
  1. 勝利フレディ・ガルシア(1勝)  
  2. 敗戦アービン・サンタナ(1敗)  
  3. 本塁打
    CWS:ポール・コネルコ2号3ラン、A.J.ピアジンスキー1号ソロ
  4. 審判
    [球審]ロン・カルパ
    [塁審]一塁: エド・ラピュアーノ、二塁: ランディ・マーシュ、三塁: ジェリー・クロフォード
    [外審]左翼: ダグ・エディングス、右翼: テッド・バレット
  5. 試合開始時刻: 太平洋夏時間UTC-7)午後5時16分 試合時間: 2時間46分 観客: 4万4857人 気温: 69°F(20.6°C)
    詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
両チームの先発ラインナップ
シカゴ・ホワイトソックス ロサンゼルス・エンゼルス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 S・ポドセドニック 1 C・フィギンズ
2 井口資仁 2 O・カブレラ
3 J・ダイ 3 V・ゲレーロ
4 P・コネルコ 4 G・アンダーソン
5 DH C・エバレット 5 D・アースタッド
6 A・ローワンド 6 DH C・コッチマン
7 A・ピアジンスキー 7 B・モリーナ
8 J・クリーディ 8 S・フィンリー
9 J・ウリーベ 9 A・ケネディ
先発投手 投球 先発投手 投球
F・ガルシア E・サンタナ

第5戦 10月16日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
  9回裏、ホセ・コントレラスがケイシー・コッチマンを一ゴロに打ち取り試合終了、ホワイトソックスのリーグ優勝が決定(34秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
シカゴ・ホワイトソックス 0 1 0 0 1 0 1 1 2 6 8 1
ロサンゼルス・エンゼルス 0 0 1 0 2 0 0 0 0 3 5 2
  1. 勝利ホセ・コントレラス(1勝1敗)  
  2. 敗戦ケルビム・エスコバー(2敗)  
  3. 本塁打
    CWS:ジョー・クリーディ2号ソロ
  4. 審判
    [球審]エド・ラピュアーノ
    [塁審]一塁: ランディ・マーシュ、二塁: ジェリー・クロフォード、三塁: ダグ・エディングス
    [外審]左翼: テッド・バレット、右翼: ロン・カルパ
  5. 試合開始時刻: 太平洋夏時間UTC-7)午後5時29分 試合時間: 3時間11分 観客: 4万4712人 気温: 64°F(17.8°C)
    詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
両チームの先発ラインナップ
シカゴ・ホワイトソックス ロサンゼルス・エンゼルス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 S・ポドセドニック 1 C・フィギンズ
2 井口資仁 2 O・カブレラ
3 J・ダイ 3 G・アンダーソン
4 P・コネルコ 4 V・ゲレーロ
5 DH C・エバレット 5 D・アースタッド
6 A・ローワンド 6 B・モリーナ
7 A・ピアジンスキー 7 DH C・コッチマン
8 J・クリーディ 8 J・リベラ
9 J・ウリーベ 9 A・ケネディ
先発投手 投球 先発投手 投球
J・コントレラス P・バード

脚注

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注釈

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  1. ^ 殿堂入りは指導者としてではなく、指名打者としての功績が評価されてのもの。
  2. ^ 殿堂入りは指導者としてではなく、外野手としての功績が評価されてのもの。

出典

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  1. ^ "Head-to-Head Records," Baseball-Reference.com. 2021年6月8日閲覧。
  2. ^ "On this day in 2005: White Sox pitchers put the CG in Chicago," NBC Sports Chicago, October 17, 2018. 2021年6月8日閲覧。
  3. ^ Bill Shaikin, "Answers to pertinent questions throughout MLB as spring training nears," Los Angeles Times, February 12, 2021. 2021年6月8日閲覧。

外部リンク

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