1993-1994シーズンのNBA
1993-1994シーズンのNBAは、NBAの48回目のシーズンである。NBAファイナルでヒューストン・ロケッツがニューヨーク・ニックスを破って初優勝を果たして終わった。
1993-1994シーズンのNBA | ||
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ヒューストン・ロケッツ | ||
期間 | 1993年11月5日-1994年6月22日 | |
TV 放送 | NBC, TBS, TNT | |
ドラフト | ||
レギュラーシーズン | ||
トップシード | シアトル・スーパーソニックス | |
MVP | アキーム・オラジュワン | |
スタッツリーダー | ||
得点 | デビッド・ロビンソン | |
プレーオフ | ||
イースタン 優勝 | ニューヨーク・ニックス | |
インディアナ・ペイサーズ | ||
ファイナル | ||
チャンピオン | ヒューストン・ロケッツ | |
ファイナルMVP | アキーム・オラジュワン | |
←1992-93 |
ドラフト
編集ドラフトではクリス・ウェバーがオーランド・マジックから全体1位指名を受けた。その後、ゴールデンステート・ウォリアーズから全体3位指名されたアンファニー・ハーダウェイとのトレードが行われ、ウェバーはウォリアーズに、ハーダウェイはマジックにそれぞれ入団した。他には、ショーン・ブラッドリー(2位)、アンファニー・ハーダウェイ(3位)、ジャマール・マッシュバーン(4位)、アイザイア・ライダー(5位)、ボビー・ハーリー(6位)、カルバート・チェイニー(7位)、ビン・ベイカー(8位)、ロドニー・ロジャース(9位)、リンジー・ハンター(10位)、アラン・ヒューストン(11位)、ジョージ・リンチ(12位)、テリー・デヒア(13位)、レックス・ウォルターズ(16位)、スコット・バレル(20位)、ジェームズ・ロビンソン(21位)、クリス・ミルズ(22位)、アーヴィン・ジョンソン(23位)、サム・キャセール(24位)、コーリー・ブラウント(25位)、ルーシャス・ハリス(28位)、ゲオルゲ・ムレシャン(30位)、エリック・ライリー(33位)、ニック・ヴァン・エクセル(37位)、ブライオン・ラッセル(45位)、クリス・ホイットニー(47位)らが指名を受けている。ドラフト外には、ブルース・ボウエン、ミッチェル・バトラー、アントニオ・ハービー、ボー・アウトロー、アーロン・ウィリアムスらがいる。
オールスターにはC・ウェバー、A・ハーダウェイ、J・マッシュバーン、B・ベイカー、A・ヒューストン、S・キャセール、N・ヴァン・エクセルの7人が選出されている。
主な出来事
編集- シーズン前、マイケル・ジョーダンの父親が殺害されて、ジョーダンはNBAからの1回目となる引退を表明した(1995年3月に復帰)。
- サンアントニオ・スパーズがアラモドームに本拠地を移した。
- ヒューストン・ロケッツが1948年のワシントン・キャピトルズ以来となる開幕15連勝を飾った。その後も22勝1敗でスタートダッシュに成功、58勝24敗でシーズンを終えた。
- マジック・ジョンソンがロサンゼルス・レイカーズのヘッドコーチにシーズン終盤就任した。レイカーズはプレーオフ出場を逃し[1]、ジョンソンはシーズン終了と共にヘッドコーチを解任された。
- オールスターゲームはミネソタ州ミネアポリスのターゲット・センターで行われた。127-118でイーストが勝利、シカゴ・ブルズのスコッティ・ピッペンがMVPに選ばれた。
- ダラス・マーベリックスは11月、12月、1月にわずか1勝ずつしか挙げられず、開幕して24戦でわずか1勝しか挙げられず1月末時点での成績は3勝40敗だった[2]。
- ニューヨーク・ニックスは先発ポイントガードのドック・リバースがシーズン中盤に故障したため、ダラス・マーベリックスのベテラン、デレック・ハーパーをトレードで獲得した[3]。
- アトランタ・ホークスのドミニク・ウィルキンスがロサンゼルス・クリッパーズのダニー・マニングとトレードされた。
- シーズン最終日、サンアントニオ・スパーズのデビッド・ロビンソンはロサンゼルス・クリッパーズ戦で71得点を挙げて初の得点王となった[4]。
- シカゴ・ブルズがシカゴ・スタジアムに別れを告げた。
- クリーブランド・キャバリアーズがリッチフィールド・スタジアムに別れを告げた。
- NBAプレーオフ史上初めてウェスト第8シードのデンバー・ナゲッツが第1シードのシアトル・スーパーソニックスを3勝2敗で破り勝ち上がった。セミファイナルでもユタ・ジャズを相手に善戦したが3勝4敗で敗れている。
- イースト第6シードのインディアナ・ペイサーズはNBAに加入して17シーズン目にして初めてプレーオフを勝ち上がりNBAファイナル進出まであと1勝のところまで迫ったがカンファレンスファイナルの第6戦、第7戦を落としてニューヨーク・ニックスに敗れた。なおペイサーズと同様にABAからNBAに加盟したデンバー・ナゲッツ、サンアントニオ・スパーズ、ニュージャージー・ネッツが揃ってプレーオフに出場している。
- ロサンゼルスの2チームであるロサンゼルス・レイカーズ(33勝49敗)、ロサンゼルス・クリッパーズ(27勝55敗)は合わせて60勝104敗でと大きく負け越しロサンゼルスにとって2チームが揃ってプレーオフ進出を逃した最初のプレーオフとなった。逆にフロリダ州の2チームであるマイアミ・ヒート(42勝40敗)、オーランド・マジック(50勝32敗)は2チーム合わせて92勝72敗となり、フロリダ州にとって2チームが揃ってプレーオフに出場した最初のプレーオフでもあった。
- ニューヨーク・ニックスはプレーオフを25戦戦った。プレーオフ1回戦のニュージャージー・ネッツ戦は3勝1敗で勝ち上がったが、シカゴ・ブルズ、インディアナ・ペイサーズとの対戦およびヒューストン・ロケッツとのNBAファイナルはいずれも第7戦まで及んだ[5]。
- NBAファイナルは第7戦まで及んだ。その後第7戦まで及ぶシリーズは2005年までなかった。
- ゴールデンステート・ウォリアーズはこのシーズンを最後に2006-07シーズンまでプレーオフを逃し続けることとなった。
最終成績
編集イースタン・カンファレンス
編集チーム | 勝 | 敗 | 勝率 | ゲーム差 |
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ニューヨーク・ニックス | 57 | 25 | .695 | - |
オーランド・マジック | 50 | 32 | .610 | 7 |
ニュージャージー・ネッツ | 45 | 37 | .549 | 12 |
マイアミ・ヒート | 42 | 40 | .512 | 15 |
ボストン・セルティックス | 32 | 50 | .390 | 25 |
フィラデルフィア・セブンティシクサーズ | 25 | 57 | .305 | 32 |
ワシントン・ブレッツ | 24 | 58 | .293 | 33 |
チーム | 勝 | 敗 | 勝率 | ゲーム差 |
---|---|---|---|---|
アトランタ・ホークス | 57 | 25 | .695 | - |
シカゴ・ブルズ | 55 | 27 | .671 | 2 |
クリーブランド・キャバリアーズ | 47 | 35 | .573 | 10 |
インディアナ・ペイサーズ | 47 | 35 | .573 | 10 |
シャーロット・ホーネッツ | 41 | 41 | .500 | 16 |
ミルウォーキー・バックス | 20 | 62 | .244 | 37 |
デトロイト・ピストンズ | 20 | 62 | .244 | 37 |
ウェスタン・カンファレンス
編集チーム | 勝 | 敗 | 勝率 | ゲーム差 |
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ヒューストン・ロケッツ C | 58 | 24 | .707 | - |
サンアントニオ・スパーズ | 55 | 27 | .671 | 3 |
ユタ・ジャズ | 53 | 29 | .646 | 5 |
デンバー・ナゲッツ | 42 | 40 | .512 | 16 |
ミネソタ・ティンバーウルブズ | 20 | 62 | .244 | 38 |
ダラス・マーベリックス | 13 | 69 | .159 | 45 |
チーム | 勝 | 敗 | 勝率 | ゲーム差 |
---|---|---|---|---|
シアトル・スーパーソニックス | 63 | 19 | .768 | - |
フェニックス・サンズ | 56 | 26 | .683 | 7 |
ゴールデンステート・ウォリアーズ | 50 | 32 | .610 | 13 |
ポートランド・トレイルブレイザーズ | 47 | 35 | .573 | 16 |
ロサンゼルス・レイカーズ | 33 | 49 | .402 | 30 |
サクラメント・キングス | 28 | 54 | .341 | 35 |
ロサンゼルス・クリッパーズ | 27 | 55 | .329 | 36 |
C - NBAチャンピオン
プレーオフ
編集ファースト ラウンド | カンファレンス セミファイナル | カンファレンス ファイナル | NBAファイナル | |||||||||||||||
1 | シアトル・スーパーソニックス | 2 | ||||||||||||||||
8 | デンバー・ナゲッツ | 3 | ||||||||||||||||
8 | ナゲッツ | 3 | ||||||||||||||||
5 | ジャズ | 4 | ||||||||||||||||
4 | サンアントニオ・スパーズ | 1 | ||||||||||||||||
5 | ユタ・ジャズ | 3 | ||||||||||||||||
5 | ジャズ | 1 | ||||||||||||||||
イースタン・カンファレンス | ||||||||||||||||||
2 | ロケッツ | 4 | ||||||||||||||||
3 | フェニックス・サンズ | 3 | ||||||||||||||||
6 | ゴールデンステート・ウォリアーズ | 0 | ||||||||||||||||
3 | サンズ | 3 | ||||||||||||||||
2 | ロケッツ | 4 | ||||||||||||||||
2 | ヒューストン・ロケッツ | 3 | ||||||||||||||||
7 | ポートランド・トレイルブレイザーズ | 1 | ||||||||||||||||
W2 | ロケッツ | 4 | ||||||||||||||||
E2 | ニックス | 3 | ||||||||||||||||
1 | アトランタ・ホークス | 3 | ||||||||||||||||
8 | マイアミ・ヒート | 2 | ||||||||||||||||
1 | ホークス | 2 | ||||||||||||||||
5 | ペイサーズ | 4 | ||||||||||||||||
4 | オーランド・マジック | 0 | ||||||||||||||||
5 | インディアナ・ペイサーズ | 3 | ||||||||||||||||
5 | ペイサーズ | 3 | ||||||||||||||||
ウェスタン・カンファレンス | ||||||||||||||||||
2 | ニックス | 4 | ||||||||||||||||
3 | シカゴ・ブルズ | 3 | ||||||||||||||||
6 | クリーブランド・キャバリアーズ | 0 | ||||||||||||||||
3 | ブルズ | 3 | ||||||||||||||||
2 | ニックス | 4 | ||||||||||||||||
2 | ニューヨーク・ニックス | 3 | ||||||||||||||||
7 | ニュージャージー・ネッツ | 1 |
個人スタッツリーダー
編集部門 | 選手 | チーム | 記録 |
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得点 | デビッド・ロビンソン | サンアントニオ・スパーズ | 29.8 |
リバウンド | デニス・ロッドマン | サンアントニオ・スパーズ | 17.3 |
アシスト | ジョン・ストックトン | ユタ・ジャズ | 12.6 |
スティール | ネイト・マクミラン | シアトル・スーパーソニックス | 3.0 |
ブロック | ディケンベ・ムトンボ | デンバー・ナゲッツ | 4.1 |
フィールドゴール成功率 | シャキール・オニール | オーランド・マジック | 59.9% |
フリースロー成功率 | マクムード・アブドゥル=ラウーフ | デンバー・ナゲッツ | 95.6 |
3ポイントシュート成功率 | トレーシー・マレー | ポートランド・トレイルブレイザーズ | 45.9 |
NBA各賞
編集- MVP: アキーム・オラジュワン, ヒューストン・ロケッツ
- ルーキー・オブ・ザ・イヤー: クリス・ウェバー, ゴールデンステート・ウォリアーズ
- ディフェンス・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー: アキーム・オラジュワン, ヒューストン・ロケッツ
- 6thマン賞: デル・カリー, シャーロット・ホーネッツ
- MIP賞: ドン・マクレーン, ワシントン・ブレッツ
- コーチ・オブ・ザ・イヤー: レニー・ウィルケンズ, アトランタ・ホークス
- オールNBAファーストチーム:
- F - カール・マローン, ユタ・ジャズ
- F - スコッティ・ピッペン, シカゴ・ブルズ
- C - アキーム・オラジュワン, ヒューストン・ロケッツ
- G - ジョン・ストックトン, ユタ・ジャズ
- G - ラトレル・スプリーウェル, ゴールデンステート・ウォリアーズ
- オールNBAセカンドチーム:
- F - ショーン・ケンプ, シアトル・スーパーソニックス
- F - チャールズ・バークレー, フェニックス・サンズ
- C - デビッド・ロビンソン, サンアントニオ・スパーズ
- G - ミッチ・リッチモンド, サクラメント・キングス
- G - ケビン・ジョンソン, フェニックス・サンズ
- オールNBAサードチーム:
- F - デリック・コールマン, ニュージャージー・ネッツ
- F - ドミニク・ウィルキンス, アトランタ・ホークス/ロサンゼルス・クリッパーズ
- C - シャキール・オニール, オーランド・マジック
- G - マーク・プライス, クリーブランド・キャバリアーズ
- G - ゲイリー・ペイトン, シアトル・スーパーソニックス
- NBAオールディフェンシブファーストチーム:
- F - チャールズ・オークレー, ニューヨーク・ニックス
- F - スコッティ・ピッペン, シカゴ・ブルズ
- C - アキーム・オラジュワン, ヒューストン・ロケッツ
- G - ムーキー・ブレイロック, アトランタ・ホークス
- G - ゲイリー・ペイトン, シアトル・スーパーソニックス
- NBAオールディフェンシブセカンドチーム:
- オールNBAルーキーファーストチーム:
- アイザイア・ライダー, ミネソタ・ティンバーウルブズ
- アンファニー・ハーダウェイ, オーランド・マジック
- クリス・ウェバー, ゴールデンステート・ウォリアーズ
- ジャマール・マッシュバーン, ダラス・マーベリックス
- ヴィン・ベイカー, ミルウォーキー・バックス
- オールNBAルーキーセカンドチーム:
脚注
編集- ^ レイカーズがプレーオフ出場を果たせなかったのはわずか4度目であった。
- ^ 1993-94: Team Tabs Quinn But Doesn't Win Archived 2010年12月3日, at the Wayback Machine. ダラス・マーベリックス公式HP
- ^ 1993-94: The New Beasts Of The East Archived 2008年10月16日, at the Wayback Machine. ニューヨーク・ニックス公式HP
- ^ https://web.archive.org/web/20001008132522/http://www.geocities.com/Colosseum/8895/71sco.htm Robinson Scores 71 !!!]
- ^ ホームコートアドバンテージを持っておりマディソン・スクエア・ガーデンで行われたブルズ戦、ペイサーズ戦は制したがザ・サミットで行われたロケッツ戦は落としている。
関連項目
編集- 1993年のNBAドラフト
- O・J・シンプソン事件 - ファイナル第5戦の行われた6月16日、逮捕礼状の出されたNFLの元スーパースター、O・J・シンプソンが逃走、全米の視聴者はファイナルを忘れてカーチェイスに注目した。