1991 BA は、アポロ群に属する地球近傍天体の1つである[1]

1991 BA
仮符号・別名 1991 BA
分類 地球近傍小惑星[1]
軌道の種類 アポロ群[1]
金星横断小惑星
地球横断小惑星
火星横断小惑星
発見
発見日 1991年1月18日[2]
発見者 スペースウォッチ[2]
軌道要素と性質
元期:TDB 2448274.5 (1991年1月18.0日)[1]
軌道長半径 (a) 2.19 ± 0.08 AU[1]
近日点距離 (q) 0.715 ± 0.004 AU[1]
遠日点距離 (Q) 3.7 ± 0.1 AU[1]
離心率 (e) 0.67 ± 0.01[1]
公転周期 (P) 1182 ± 62
(3.24 ± 0.17 年)[1]
軌道傾斜角 (i) 1.94 ± 0.03 [1]
近日点引数 (ω) 70.69 ± 0.08 度[1]
昇交点黄経 (Ω) 118.880 ± 0.004 度[1]
平均近点角 (M) 346.8 ± 0.8 度[1]
前回近日点通過 JED 2448317.8 ± 0.3
(1991年5月2日)[1]
次回近日点通過 JED 2449490 ± 62
(1994年5月17日)
物理的性質
直径 6 m[3]
質量 350 t
3.5 × 105 kg[3]
絶対等級 (H) 28.667
衝突のリスク
トリノスケール 0[3]
パレルモスケール 最大:-7.07
累計:-7.01[3]
衝突確率 0.000099 %[3]
衝突速度 21.39 km/s[3]
衝突エネルギー 19 キロトン[3]
(8.0 × 1013 J)
Template (ノート 解説) ■Project

概要

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アリゾナ大学のスペースウォッチプロジェクトによって、1991年1月18日協定世界時 (UTC) 5時25分頃に発見された[3]絶対等級は28.7等級しかなく、直径約6m、質量約350トンと推定されている微小な小惑星もしくは流星物質である[3]。発見時は最も小さな天体であった。近日点がほぼ金星の軌道に接する、離心率0.67のかなりゆがんだ楕円軌道を約3.24年で公転している。

地球への接近

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1991年1月18日、発見から約半日後の17時19分に、1991 BA は地球に最接近した。この時の距離は13万9000km (0.0009299AU)[4] で、軌道の内側まで入り込んでいた。また、約4時間後の21時40分頃には月に最接近し、その距離は39万6700km (0.002652AU) だった[4]

衝突のリスク

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1991 BA は、発見当日の1991年1月18日にたった7回観測されただけであり、軌道を正確に定めるには観測データが揃っていないが、21世紀中に少なくとも9回地球に接近し、そのうち2023年1月18日には0.000099%の確率で地球に衝突する可能性がある[3]

仮に衝突した場合、地球との相対速度は秒速21.39kmで、約80兆ジュールという、広島型原爆長崎型原爆の間ぐらいのエネルギーを放出すると計算されている。しかし、直径が約6mという微小な天体であるため、仮に大気圏に突入した場合、途中で蒸発してしまうだろうとも考えられている。このような衝突は1年に1回程度の割合でおきていると考えられている[3]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n (1991 BA) JPL Small-Body Database Browser
  2. ^ a b 1991 BA Minor Planet Center
  3. ^ a b c d e f g h i j k 1991 BA Earth Impact Risk Summary”. NASA Near Earth Object Program. 2014年1月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月8日閲覧。
  4. ^ a b JPL Close-Approach Data: (1991 BA)”. 2019年11月10日閲覧。