1981年モナコグランプリは、1981年F1世界選手権の第6戦として、1981年5月31日モンテカルロ市街地コースで開催された。

モナコの旗 1981年モナコグランプリ
レース詳細
日程 1981年シーズン第6戦
決勝開催日 5月31日
開催地 モンテカルロ市街地コース
モナコ モンテカルロ
コース長 3.340km
レース距離 76周(251.712km)
決勝日天候 晴れ(ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1'25.710
ファステストラップ
ドライバー オーストラリアの旗 アラン・ジョーンズ
タイム 1'27.470(Lap 48)
決勝順位
優勝
2位
3位

予備予選

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モナコはコースが狭いために予選出走台数も制限があり、26台までであった。

実績のない9台のマシンが予備予選を行い、上位4台が予選に進むことが出来た。木曜朝の予備予選の結果、タンベイ・スレール・ギンザーニ・ガビアーニが予選に進出した。

順位 No ドライバー コンストラクター タイム
1 33   パトリック・タンベイ セオドールフォード 1'30.492
2 14   マルク・スレール エンサインフォード 1'31.249 +0.757
3 32   ピエルカルロ・ギンザーニ オゼッラフォード 1'32.189 +1.697
4 31   ベッペ・ガビアーニ オゼッラフォード 1'32.704 +2.212
DNPQ 10   スリム・ボルグッド ATSフォード 1'33.285 +2.793
DNPQ 18   デレック・デイリー マーチフォード 1'33.800 +3.308
DNPQ 17   エリセオ・サラザール マーチフォード 1'35.249 +4.757
DNPQ 35   ブライアン・ヘントン トールマンハート 1'37.528 +7.036
DNPQ 36   デレック・ワーウィック トールマンハート 1'41.966 +11.474
  • 上位4台が予選進出

予選

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モナコのコースは狭いことから、当時は決勝出走台数は20台に制限されていた。

26台による予選の結果、ネルソン・ピケがポールを取った。

当時、ターボ車はターボラグが大きく、減速加速の多い市街地コースは苦手であった。そんな中、ジル・ビルヌーブは僅差の予選2位という驚異的な結果を残した。

また、ルーキーのナイジェル・マンセルが自己最高位の3位を記録した。

予備予選を勝ち上がった、オゼッラの2台は予選を通過することはできなかった。

順位 No ドライバー コンストラクター タイム
1 5   ネルソン・ピケ ブラバムフォード 1'25.710
2 27   ジル・ヴィルヌーヴ フェラーリ 1'25.788 +0.078
3 12   ナイジェル・マンセル ロータスフォード 1'25.815 +0.105
4 2   カルロス・ロイテマン ウィリアムズフォード 1'26.010 +0.300
5 29   リカルド・パトレーゼ アロウズフォード 1'26.040 +0.330
6 11   エリオ・デ・アンジェリス ロータスフォード 1'26.259 +0.549
7 1   アラン・ジョーンズ ウィリアムズフォード 1'26.538 +0.828
8 26   ジャック・ラフィット リジェマトラ 1'26.704 +0.994
9 15   アラン・プロスト ルノー 1'26.953 +1.243
10 7   ジョン・ワトソン マクラーレンフォード 1'27.058 +1.348
11 8   アンドレア・デ・チェザリス マクラーレンフォード 1'27.122 +1.412
12 22   マリオ・アンドレッティ アルファロメオ 1'27.512 +1.802
13 16   ルネ・アルヌー ルノー 1'27.513 +1.803
14 30   ジークフリート・ストール アロウズフォード 1'27.564 +1.854
15 3   エディ・チーバー ティレルフォード 1'27.594 +1.884
16 33   パトリック・タンベイ セオドールフォード 1'27.939 +2.229
17 28   ディディエ・ピローニ フェラーリ 1'28.266 +2.556
18 23   ブルーノ・ジャコメリ アルファロメオ 1'28.323 +2.613
19 14   マルク・スレール エンサインフォード 1'28.339 +2.629
20 4   ミケーレ・アルボレート ティレルフォード 1'28.358 +2.648
DNQ 20   ケケ・ロズベルグ フィッティパルディフォード 1'28.436 +2.726
DNQ 25   ジャン=ピエール・ジャブイーユ リジェマトラ 1'28.942 +3.232
DNQ 6   ヘクトール・レバーク ブラバムフォード 1'29.188 +3.478
DNQ 21   チコ・セラ フィッティパルディフォード 1'29.434 +3.724
DNQ 32   ピエルカルロ・ギンザーニ オゼッラフォード 1'29.649 +3.939
DNQ 31   ベッペ・ガビアーニ オゼッラフォード 1'29.795 +4.085
  • 上位20台が予選通過

決勝

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レース前に、ローズヘアピンの上にあるホテルで火災があり、消火に使った水が、トンネルの中に流れ込むというトラブルが起きた。

そのため、レースの実施も一時は危ぶまれたが、時間を延期ののち、トンネル内は追い越し禁止という条件でレースが行われることになった。

レースはポールポジションからピケが飛び出し、ビルヌーブ以下が追う展開となった。

13周目、ローズヘアピンの立ち上がりでミスをした3位マンセルに、ロイテマンが追突。ノーズの破損によりロイテマンはピットインして大きく後退した。これで、1980年ベルギーグランプリから続いていた連続入賞記録は15でストップすることとなった。

また、追突されたマンセルも、リアサスペンションを損傷してリタイアとなった。

24周目にジョーンズがビルヌーブをかわして2位に上がる。38周目にはピケの背後につき、10周近くにわたりピケを激しく追いかける。

ピケがペースを上げ、ジョーンズを引き離そうと走っている52周目、周回遅れをかわす際にミスをしてガードレールに激突してリタイアした。残り25周でジョーンズが1位にたち、30秒後ろにビルヌーブが続く。

残り20周あたりからジョーンズのペースが落ち始め、ビルヌーブが徐々に追い上げる。30秒あった差が残り5周では1秒差になる。そして、残り4周の1コーナー手前でジョーンズを抜きビルヌーブがトップに立つ。

そのままジョーンズを引き離して、ビルヌーブは今季初、通算5勝目の優勝を飾った。以下、ジョーンズ、ラフィーと続き、完走は僅か7台のサバイバルレースであった。

ビルヌーブが超人的な奮闘をしたレースはいくつもあるが、このモナコグランプリはその中でも一二を争うものである。

順位 No ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 27   ジル・ヴィルヌーヴ フェラーリ 76 1:54'23.38 2 9
2 1   アラン・ジョーンズ ウィリアムズフォード 76 +39.91 7 6
3 26   ジャック・ラフィット リジェマトラ 76 +1'29.24 8 4
4 28   ディディエ・ピローニ フェラーリ 75 +1 Lap 17 3
5 3   エディ・チーバー ティレルフォード 74 +2 Laps 15 2
6 14   マルク・スレール エンサインフォード 74 +2 Laps 19 1
7 33   パトリック・タンベイ セオドールフォード 72 +4 Laps 16  
Ret 5   ネルソン・ピケ ブラバムフォード 53 スピン 1  
Ret 7   ジョン・ワトソン マクラーレンフォード 52 エンジン 10  
Ret 4   ミケーレ・アルボレート ティレルフォード 50 接触 20  
Ret 23   ブルーノ・ジャコメリ アルファロメオ 50 接触 18  
Ret 15   アラン・プロスト ルノー 45 エンジン 9  
Ret 2   カルロス・ロイテマン ウィリアムズフォード 33 ギアボックス 4  
Ret 11   エリオ・デ・アンジェリス ロータスフォード 32 エンジン 6  
Ret 16   ルネ・アルヌー ルノー 32 スピン 13  
Ret 29   リカルド・パトレーゼ アロウズフォード 29 ギアボックス 5  
Ret 12   ナイジェル・マンセル ロータスフォード 15 サスペンション 3  
Ret 30   ジークフリート・ストール アロウズフォード 14 燃料系 14  
Ret 8   アンドレア・デ・チェザリス マクラーレンフォード 0 接触 11  
Ret 22   マリオ・アンドレッティ アルファロメオ 0 接触 12  

関連項目

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前戦
1981年ベルギーグランプリ
FIA F1世界選手権
1981年シーズン
次戦
1981年スペイングランプリ
前回開催
1980年モナコグランプリ
  モナコグランプリ 次回開催
1982年モナコグランプリ