1913年ウィンブルドン選手権
1913年 ウィンブルドン選手権(1913ねんウィンブルドンせんしゅけん、The Championships, Wimbledon 1913)に関する記事。イギリス・ロンドン郊外にある「オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ」にて開催。
大会の流れ
編集- 男女シングルス・男子ダブルスは「チャレンジ・ラウンド」(Challenge Round, 挑戦者決定戦)と「オールカマーズ・ファイナル」(All-Comers Final)方式で優勝を決定していた。大会前年度優勝者を除く選手は「チャレンジ・ラウンド」に出場し、前年度優勝者への挑戦権を争う。前年度優勝者は、無条件で「オールカマーズ・ファイナル」に出場できる。チャレンジ・ラウンドの勝者と前年度優勝者による「オールカマーズ・ファイナル」で、当年度の選手権優勝者を決定した。
- この年から、女子ダブルスと混合ダブルスが選手権の公式競技(Full Championship Event)になった。ウィンブルドン選手権の優勝記録表では、1913年以後の決勝結果を公式記録として記載する。それまでは、この2部門は「選手権公認外競技」(Non-Championship Event)として扱われ、女子ダブルスの選手権公認外競技は1907年に中止された。この2部門では、チャレンジ・ラウンドやオールカマーズ・ファイナルは実施せず、通常と同じトーナメント方式で優勝を争った。
- 女子シングルスの前年度優勝者エセル・トムソン・ラーコムが、混合ダブルス決勝戦の途中で不慮のアクシデントに遭い(相手組選手の打球が彼女の目に当たった)、直前に「オールカマーズ・ファイナル」の出場を断念した。そのため、本年度の女子シングルスは「チャレンジ・ラウンド」決勝で優勝を決定した。
大会前年度優勝者
編集- 男子シングルス: アンソニー・ワイルディング
- 女子シングルス: エセル・トムソン・ラーコム [混合ダブルス決勝戦の事故のため、直前に出場断念]
- 男子ダブルス: ハーバート・ローパー・バレット& チャールズ・ディクソン
男子シングルス
編集チャレンジラウンド
編集準々決勝
- モーリス・マクローリン vs. W・A・イングラム 6-1, 6-2, 6-4
- ジェームズ・パーク vs. ダグラス・ワトソン 6-4, 6-1, 6-4
- オスカー・クロイツァー vs. ケネス・パウエル 6-4, 6-1, 5-7, 6-0
- スタンレー・ダウスト vs. ホープ・クリスプ 7-5, 6-3, 3-6, 11-9
準決勝
決勝
オールカマーズ決勝
編集- アンソニー・ワイルディング vs. モーリス・マクローリン 8-6, 6-3, 10-8 (ワイルディングが本大会の優勝者になる)
女子シングルス
編集チャレンジラウンド
編集準々決勝
- ウィニフレッド・マクネアー vs. シャーロット・クーパー・ステリー 0-6, 6-4, 9-7
- ドロシー・ホルマン vs. フィリス・サッタースウェイト 6-4, 6-1
- ドロテア・ダグラス・チェンバース vs. ミルドレッド・コールズ 6-1, 6-0
- ヘレン・エッチソン vs. マデリン・オニール 6-2, 6-0
準決勝
決勝
- ドロテア・ダグラス・チェンバース vs. ウィニフレッド・マクネアー 6-0, 6-4 (ここで優勝決定。チェンバースが本大会の優勝者になる)
決勝戦の結果
編集- 男子シングルス
- アンソニー・ワイルディング vs. モーリス・マクローリン 8-6, 6-3, 10-8 [オールカマーズ決勝]
- 女子シングルス
- ドロテア・ダグラス・チェンバース vs. ウィニフレッド・マクネアー 6-0, 6-4 [チャレンジラウンド決勝]
- 男子ダブルス
- ハーバート・ローパー・バレット& チャールズ・ディクソン vs. ハインリヒ・クラインシュロート& フリードリヒ・ラーヘ 6-2, 6-4, 4-6, 6-2 [オールカマーズ決勝]
- 女子ダブルス
- ドラ・ブースビー& ウィニフレッド・マクネアー vs. シャーロット・クーパー・ステリー& ドロテア・ダグラス・チェンバース 4-6, 2-4 (途中棄権)
- 混合ダブルス
- ホープ・クリスプ& アグネス・タッキー vs. ジェームズ・パーク& エセル・トムソン・ラーコム 3-6, 5-3 (途中棄権)
外部リンク
編集参考文献
編集- Lance Tingay, “100 Years of Wimbledon” (ウィンブルドンの100年史) Guinness Superlatives Ltd., London (1977) ISBN 0-900424-71-0 [大会経過、選手国籍]
- Bud Collins, “Total Tennis: The Ultimate Tennis Encyclopedia” Sport Classic Books, Toronto (2003 Ed.) ISBN 0-9731443-4-3 [大会経過、選手フルネーム]
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