1909年ウィリアム・タフト大統領就任式
第27代アメリカ合衆国大統領のウィリアム・ハワード・タフトの就任式は、1909年3月4日木曜日にワシントンD.C.のアメリカ合衆国議会議事堂で行われた。今回は吹雪のために通常のイーストポルティコではなく上院議場が式場となった。これは31回目となる大統領就任式であり、大統領としてのタフトと副大統領としてのジェームズ・S・シャーマンの唯一の任期の始まりとなった。
日付 | 1909年3月4日 |
---|---|
場所 | ワシントンD.C. アメリカ合衆国議会議事堂 |
主催者 | アメリカ合衆国議会就任式典合同委員会 |
関係者 | ウィリアム・ハワード・タフト 第27代アメリカ合衆国大統領 — 就任者 メルヴィル・フラー アメリカ合衆国最高裁判所長官 — 宣誓挙行者 ジェームズ・S・シャーマン 第27代アメリカ合衆国副大統領 — 就任者 チャールズ・W・フェアバンクス 第26代アメリカ合衆国副大統領 — 宣誓挙行者 |
シャーマンは就任から修正第25条批准以前に任期途中で退任した最後の副大統領であり(前任大統領の死後に昇任したカルビン・クーリッジ、ハリー・S・トルーマン、リンドン・B・ジョンソンを除く)、また2024年11月6日時点で任期途中に死亡した最新の副大統領である。
3年240日目に死去し、副大統領は以後空席となった。シャーマンは憲法で副大統領の空席を埋めることが認められた1967年の就任式と祝賀会
編集前夜の吹雪によりワシントンD.C.は10インチの雪に覆われたため、就任式場は屋内の上院議場に移された。大統領就任宣誓は通算6回目にして今回が最後となる最高裁判所長官のメルヴィル・フラーにより執り行われた。フラーはこの際に宣誓文を誤って読み上げた[1]。タフトは最高裁判所所属の1世紀前の聖書で宣誓した。この聖書は1921年にタフトが最高裁判所長官として宣誓を執り行う際にも再び使用された。悪天候にもかかわらず就任記念パレードは中止されなかった。6000人の市職員が500人のワゴンを使って5万8000トンの雪を取り除き、パレードのルートを清掃した[2]。就任式史上初めて次期ファーストレディ(この場合はヘレン・ヘロン・タフト)が夫と共に議事堂からホワイトハウスまでのパレードを先導した。パレードの最中にはアーサー・ホワイティングの合唱曲「Our Country」が演奏されたとみられている[3]。
当日夜に年金会館で就任祝賀舞踏会が開催された。タフトの後任のウッドロウ・ウィルソンがワシントンに舞踏会開催を見送るように要請したため、今回から1949年のハリー・S・トルーマンの2回目の就任式まで公式舞踏会の伝統は中断された[4]。
参考文献
編集- ^ Rosen, Jeffrey (2018) William Howard Taft Times Books, Henry Holt & Co.: New York, p. 51
- ^ “The 31st Presidential Inauguration: William H. Taft, March 04, 1909”. United States Senate. April 9, 2020閲覧。
- ^ "Whiting, Arthur". Clippings file. Music Division. New York Public Library for the Performing Arts.
- ^ Inaugural Ball Archived 2016-02-25 at the Wayback Machine., The Joint Congressional Committee on Inaugural Ceremonies