18式防弾ベスト(ひとはちしきぼうだんベスト)は陸上自衛隊が使用するボディーアーマー[1]

18式防弾ベスト

概要

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18式防弾ベストは防弾チョッキ3型および防弾チョッキ3型(改)の後継として採用されたボディーアーマーであり、2023年度(令和5年度)予算から調達が開始された新型戦闘装着セットの一部を成すものである[2]。なお、防弾ベスト自体は2022年(令和4年)より調達が開始されている。

機能・構造

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本装備は主に本体、拡張部、防弾板から構成されている。

本体は18式防弾ベストの中心となる部分であり、主にプレートキャリアと胴部(ソフトアーマー)から構成されている。プレートキャリアは前面および背面に縫い付けられたPALSウェビングを使用して各種装具を装着する事が可能であり、前面と背面にそれぞれ防弾板を収納できる。また、クイックリリース機能を備えており、前面と背面(両脇と左肩)を容易に分離できるとされている。胴部はプレートキャリアーの下に着込む、いわゆるソフトアーマーであり、着用法はスライドファスナーによる前合せ式となっている。プレートキャリアと異なりPALSウェビング等の装具を装着するための取付具や防弾板を収納するポケット、クイックリリース機能は備わっていない。なおプレートキャリアと胴部は拡張部を取付ける事で防護範囲を拡大することができる[3]

拡張部は本体に装着して防護範囲を拡大するための追加装備であり、主に脇部、腰部、上腕部、下腹部、大腿部の5種類のパーツで構成されている。各部には脇部を除いて耐弾材が挿入されており、さらに上腕部、下腹部、脇部は防弾板を収納できる構造となっている[4]

防弾板は本体および拡張部に挿入して小銃弾への防護能力を付与するセラミックプレートであり、胸部用、背部用、上腕部用、脇部用、下腹部用の5種類のプレートが存在する。1組あたりの構成は胸部、背部、下腹部用が各1枚、上腕および脇部用が各2枚づつの計7枚となっている[5]

脚注

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出典

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  1. ^ 編集部 (2023年3月6日). “防衛省、令和5年度予算案に「18式ボディアーマー」の調達費を計上”. Tokyo Defence and Aerospace Review. 2023年5月21日閲覧。
  2. ^ 我が国の防衛と予算 令和5年度予算の概要”. 防衛省. 2023年3月28日閲覧。
  3. ^ 『陸上自衛隊仕様書 18式防弾ベスト,本体 GQ-L118063B』補給統制本部 需品部、2021年11月8日。 
  4. ^ 『陸上自衛隊仕様書 18式防弾ベスト,拡張部 GQ-L118064C』補給統制本部 需品部、2021年11月8日。 
  5. ^ 『陸上自衛隊仕様書 18式防弾ベスト用防弾板 GQ-Z118008B』補給統制本部 需品部、2021年11月8日。 

参考文献

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  • 『陸上自衛隊仕様書 18式防弾ベスト,本体 GQ-L118063B』補給統制本部 需品部、2021年11月8日。 
  • 『陸上自衛隊仕様書 18式防弾ベスト,拡張部 GQ-L118064C』補給統制本部 需品部、2021年11月8日。 
  • 『陸上自衛隊仕様書 18式防弾ベスト用防弾板 GQ-Z118008B』補給統制本部 需品部、2021年11月8日。