.38ロングコルト弾(38ロングコルトだん、: .38 Long Colt)は1875年にコルト・ファイヤーアームズ社が開発したアメリカ軍の拳銃弾である。

.38ロングコルト弾
種類 拳銃弾
原開発国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ
使用史
使用期間 1892年-1911年
使用者・地域 アメリカ陸軍
製造の歴史
設計者 コルト・ファイヤーアームズ
製造者 コルト・ファイヤーアームズ
生産期間 1875年
特徴
弾丸 .357 in (9.1 mm)
首径 .381 in (9.7 mm)
底面径 .381 in (9.7 mm)
リム径 .445 in (11.3 mm)
リム厚 .060 in (1.5 mm)
薬莢長 1.031 in (26.2 mm)
弾丸性能
弾頭重量/種類 初速 エネルギー
125 gr (8 g) LRN 772 ft/s (235 m/s) 165 ft⋅lbf (224 J)
150 gr (10 g) LRN 777 ft/s (237 m/s) 201 ft⋅lbf (273 J)
出典: Hodgdon Online reloading data

1892年にアメリカ軍に正式採用された。米比戦争で実践投入されるとモロ族との戦闘で威力不足が問題になり.45ACP弾へ置き換えられていく。 この拳銃弾はアメリカ人に小口径弾薬の打撃力に対する不信感を植え付ける原因となった。

.380ACP弾が弾頭重量5.8 gで初速300 m/s、運動エネルギー270 Jであり9x19mmパラベラム弾が弾頭重量7.5 gで初速360 m/s、運動エネルギー483 Jを持っているのと比べると、.38ロングコルト弾は弾頭重量8.1 gで初速235 m/s、運動エネルギー224 Jしかなく、口径が小さいからと言うより現代の拳銃弾と比べても明らかに銃弾のエネルギーが小さいのである。 ガンパウダーには130グレーン(8.4g)の黒色火薬を使用しており、無煙火薬を使用する現代の弾薬に比べると明らかに威力不足である。 .38ロングコルト弾と.45ACP弾の比較をそのまま現代の9x19mmパラベラム弾.45ACP弾の比較に当てはめることは出来ない。 しかし、科学的な比較ではなく感覚的な問題としてアメリカでは現代でも小口径弾薬の打撃力は足りないという考えが強い。

現代でもカリフォルニアのTen-X Ammunition社によって製造されており、オリジナルと同じ黒色火薬を充填した物と無煙火薬を充填した弾が売られている。

使用する銃

編集

関連項目

編集