鹿沢スノーエリア
群馬県嬬恋村にあるスキー場
鹿沢スノーエリア(かざわスノーエリア)は、群馬県吾妻郡嬬恋村に位置するスキー場。
鹿沢スノーエリア | |
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ハイランドエリア、左側にカマンエリアがある | |
所在地 | 群馬県吾妻郡嬬恋村田代1017 |
座標 | 北緯36度28分0秒 東経138度25分35秒 / 北緯36.46667度 東経138.42639度 |
旧名 |
鹿沢ハイランドスキー場 カマン鹿沢スノーフィールド |
造設地形 | 鍋蓋山 |
標高 | 1,850 m - 1,350 m |
標高差 | 500 m |
最長滑走距離 | 2,000 m |
最大傾斜 | 34度 |
コース数 | 13本 |
コース面積 | 51[1] ha |
索道数 | 8本 |
テレインパーク | キッカー&テーブルトップ&ウェーブ&BOX |
公式サイト | kazawa.com |
概要
編集- 湯ノ丸山の支峰の鍋蓋山の北斜面がコースとなっている。1960年代(昭和30年代)頃から存在する「鹿沢ハイランドスキー場」と、隣接して2000年に新設された「カマン鹿沢スノーフィールド」を一体にした中規模スキー場である。そのため、メインとなるハイランドエリアと、高速クワッドリフトがあり練習などに適したカマンエリアに分かれている。ハイランドエリアからカマンエリアへの移動はスピードに乗れない初心者は若干歩行が必要になる。斜面レベル構成は初級30%、中級50%、上級20%程度。
- カマンエリアは2012-2013シーズンから土日祝日・年末年始のみの営業となり、2019-2020シーズンからは閉鎖となった。
- かつてはICS(アイスクラッシュシステム)により10月下旬からオープンしていたが、近年(2018年現在)は人工降雪機により11月下旬オープンとなる傾向である。例年ゴールデンウィークまで滑走可能。
- 近年(2018年時点)の公称晴天率は80%である。トップシーズンは乾雪でパウダースノーが楽しめるが、しばらく降雪がないとバーンが硬くなり、アイスバーンも多くなることもある。
- 山頂からは浅間山、草津白根山、四阿山、軽井沢、菅平高原、白馬連山、飯縄山、妙高山、横手山などが見渡せる。また写真のとおり、眼下に田代湖を見下ろしながら滑走できる。
- 比較的早い時期からICリフト券、NTTドコモのおさいふケータイ、iD、ゲレンデライブカメラなどが導入されている。
- 夏季は「鹿沢ゆり園」として営業していたが、2017年夏をもってゆり園は閉園となった。
アクセス
編集碓氷軽井沢ICから鬼押ハイウェー(有料)を通るルートがよく使われるが、東部湯の丸IC・小諸ICから長野県道・群馬県道94号東御嬬恋線での来場者も多い(信州湯の丸スキー場を通り抜けての来場となる)。
駐車場は全日無料。
設備
編集リフト | ペア6 (カマン第1クワッドリフトは2019-2020シーズンから完全運休) (第3シングルリフトは 土日のみの運行→2014-2015シーズンから完全運休) |
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駐車場 | 合計収容台数 / 1200台 ゲートオープン / 24時間開門 |
レストラン 休憩所 | レストハウスGORIN ハイランドロッヂ センターハウスカマン |
スクール・レンタル | スキーレンタル ○ スノーボードレンタル ○ ウェアレンタル ○ スキースクール ○ スノーボードスクール |
スキー場近くの鹿沢温泉ではスキーヤーが日帰り入浴できる施設や宿が数軒ある。
沿革
編集- 鹿沢温泉では古くからスキーが行われており、1925年(大正14年)の新聞記事に「鹿澤温泉は学習院その他の学生で賑わっている」との記述がある[2]。
- 1958年(昭和33年) - 新鹿沢温泉 女ヶ渕(女鹿淵、めかぶち)スキー場に、東邦観光開発株式会社により465mのシングルリフトが設置される[注 1][3]。
- 1962年(昭和37年) - このころのスキー場ガイド本によると、女ヶ渕スキー場そばに「五輪スキー場」(ロープトー2基 初心者向け)があった[4]。
- 1963年(昭和38年) - 財団法人国民休暇村協会(現 一般財団法人休暇村協会)により鹿沢スキー場に322m, 437mのシングルリフトが設置される[3]。
- 1965年(昭和40年) - 鹿沢高原観光開発株式会社により新鹿沢スキー場(鹿沢高原スキー場)に369mのシングルリフトが設置される[5]。
- 1978年(昭和53年) - このころ鹿沢温泉・新鹿沢温泉エリアには、村上山スキー場(ロープトー1基)、国民休暇村鹿沢スキー場(シングルリフト2基)、新鹿沢スキー場(鹿沢高原スキー場)(シングルリフト1基)、女ヶ渕スキー場(シングルリフト1基)があった[6]。新鹿沢スキー場(鹿沢高原スキー場)を五輪観光株式会社が譲受、鹿沢ハイランドスキー場となる[7]。
- 1985年(昭和60年) - このころまでに鹿沢ハイランドスキー場はリフト5基の規模となっている[7]。
- 1996年(平成8年) - 1995-1996シーズンを最後に国民休暇村鹿沢スキー場が営業を休止し、鹿沢エリアのスキー場は鹿沢ハイランドスキー場のみとなる。
- 2000年(平成12年) - 2000-2001シーズンから五輪観光株式会社がカマン鹿沢スノーフィールドを開業。「カマン」は英語で「共有」の意で、スキーヤーらが白銀の世界を共有してほしいという願いを込めたもの、という説明であった[8][注 2]。当初からリフト券は共通化されていた(エリア券はなかった)。このころリフト券は1回券、1・2・3・4・6時間券、1日券、2日券と、非常に細かい設定の時間券があった。
- 2001年(平成13年) - 2001-2002シーズンから鹿沢スノーエリアと呼称するようになった。
- 2012年(平成24年) - スキー人口減などのため売り上げが落ち込んでおり、会社清算準備のため事業を切り離して新生「五輪観光」を設立し、スキー場等の経営はそちらに引き継ぐ。旧五輪観光は「アサヒ商事」に社名変更[9]。2012-2013シーズンから、カマンエリアは土日祝日・年末年始のみの営業となった。
- 2013年(平成25年) - 6月、「アサヒ商事」が特別清算開始決定を受ける。負債額約12億円[9]。
- 2014年(平成26年) - 2014-2015シーズンから、第3リフトが運休となった。
- 2017年(平成29年) - 2017-2018シーズンから、530mだった第2ダブルリフトを延長して680mとした(前シーズンから、ポールバーンスタートハウス付近に中間駅新設)。
- 2019年(平成31年/令和元年) - 2019-2020シーズンパンフレットのゲレンデマップでは第3シングルリフトの記載が消え、カマン第2ダブルリフトが「第8ダブルリフト」、カマンCコースが「リリーフCコース」に改名されている[注 3]。カマンエリアは閉鎖となった。10月、令和元年東日本台風(台風19号)によりゲレンデ・施設の一部、また周辺道路も被害を受け開業が危ぶまれたが、懸命な復旧作業により群馬県内スキー場のトップを切って11月23日に営業を開始した[10]。2019-2020シーズンは5月6日までの営業予定としていたが、新型コロナウイルス感染症対策のため4月29日で営業終了した[注 4]。
- 2020年(令和2年) - 2020-2021シーズンも例年のように5月ゴールデンウィークまでの営業を予定していたが融雪が早く、4月25日(日曜)で営業終了となった。
脚注
編集注釈
編集- ^ 女ヶ渕スキー場は県道沿い・現在の鹿沢ハイランドスキー場入り口付近にあった。
- ^ 当時のスキー場webページには「Common=共有 白銀の世界を共有しよう!」という記載があった。
- ^ なおカマン第1クワッドリフトは第9リフトに改名した模様。
- ^ 新型コロナウイルス対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の対象地域が2020年4月16日夜から日本全国に拡大された当初、群馬県においてスキー場は営業自粛を求められる業種とはなっておらず、当スキー場は「行政からの自粛要請があった場合は早期終了する」と表明しつつ営業を続け、4月24日時点では本州唯一の営業継続スキー場となっていた。4月27日午後、群馬県が休業要請対象を宿泊施設やスキー場などに広げ[11]、当スキー場は4月29日、「群馬県産業経済部より休業を要請する文章〔ママ〕が届いたため要請に従うこととした」というアナウンスを行った。
出典
編集- ^ 『スキーマップル2008』昭文社、2007年12月15日、154頁。ISBN 978-4-398-26203-5。
- ^ “時ならぬ暖かさに出端を失ふ雪の運動 スキーは相當賑はつてゐるが連日の雨に何處も氷がとけて全滅のスケート場”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 7. (1925年12月30日)
- ^ a b 『私鉄要覧 昭和44年度』白泉社、1969年。
- ^ 『全国スキー・ゲレンデ案内 1962』実業之日本社、1962年。
- ^ 『民鉄要覧 昭和53年版』電気車研究所、1978年8月。
- ^ 『ブルーガイド SKI'78 別冊 全国スキー場ゲレンデ案内 78年版』実業之日本社、1977年11月5日、148頁。
- ^ a b 『民鉄要覧 昭和60年版』電気車研究会、1985年9月。ISBN 4-88548-000-0。
- ^ “鹿沢ハイランドと連結 新スキー場を来月開設 嬬恋・五輪観光”. 上毛新聞 (上毛新聞社): p. 8. (2000年11月9日)
- ^ a b “アサヒ商事が特別清算 負債12億円”. 上毛新聞 (上毛新聞社): p. 9. (2013年7月13日)
- ^ “台風被害の嬬恋・鹿沢スノーエリア きょうから今季営業開始”. 上毛新聞 (上毛新聞社). (2019年11月23日) 2019年11月26日閲覧。
- ^ “臨時記者会見:新型コロナウイルス感染症関連(4月27日)”. 群馬県 (2020年4月27日). 2020年4月30日閲覧。