鹿ケ谷かぼちゃ
(鹿ヶ谷南瓜から転送)
歴史・文化
編集文化年間に津軽国よりカボチャの種子を持ち帰った山城国粟田村(現・京都市東山区粟田口)の農夫が愛宕郡鹿ヶ谷村(現・左京区鹿ヶ谷)の農家に分け栽培されるようになった[2][3]。当初は菊座型であったが栽培のうちにヒョウタンのような形状となったといわれる[2][3]。明治の中頃までは京都市内を代表するカボチャだったが、昭和に入ってからは生産性に優れた他品種へ転換され、作付面積は激減した。現在は洛北を中心に綾部市[3]でブランド野菜として栽培、出荷されている。
特徴
編集果実は1個2~3キロになる。ひょうたんの形が特徴的だが、変異があり一定ではない。株あたり2~4個着果し、果皮は熟すにしたがって深緑色からオレンジ色へと変化する[1][3]。晩成種に属し、収穫期は7月上旬~8月中旬[3]。10アールあたり3トン程度の収穫がある。
海老射込み、そぼろあんかけ、煮付けや天ぷらなどの食材となる[2]。また、食用のほか画材や装飾用にも用いられる[1][3]。
出典
編集参考文献
編集タキイ種苗(株)出版部 編『都道府県別 地方野菜大全』農山漁村文化協会、2003年。ISBN 9784540021565。