鬼一法眼

日本の小説『義経記』に登場する架空の人物

鬼一法眼(きいちほうげん[1][注 1])は、室町時代初期に書かれた『義経記』巻2に登場する伝説上の人物[1]。「法眼」とは僧侶に対する尊称であって、名前ではない[1]

鬼一法眼と御厩喜三太

一条堀川に住んだ僧侶の身なりの法師陰陽師[1]。『六韜』という兵法の大家でもあり、文武の達人とされる。源義経がその娘と通じて伝家の兵書『六韜』を盗み学んだという伝説で有名。また剣術においても、京八流の祖として、また剣術の神として崇められている。

浄瑠璃「鬼一法眼三略巻」(長谷川千四文耕堂、1731年、竹本座)でも広く知られた。

京都市立鞍馬小学校横には、「鬼一法眼之古跡」という石碑があり、鬼一法眼の屋敷跡とも墓とも伝えられている。なお、石碑の建立は大正4年11月10日、鞍馬校職員生徒によるもの。

また、鞍馬寺境内には鬼一法眼を祀る鬼一法眼社がある。

関連作品

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脚注

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注釈

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  1. ^ 古くは鬼一を「おにいち」とも読んだ。[2]

出典

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  1. ^ a b c d [
    //kotobank.jp/word/%E9%AC%BC%E4%B8%80%E6%B3%95%E7%9C%BC-472142#E7.B2.BE.E9.81.B8.E7.89.88.20.E6.97.A5.E6.9C.AC.E5.9B.BD.E8.AA.9E.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E5.85.B8 「鬼一法眼」 - 精選版 日本国語大辞典]、小学館。
  2. ^ 「鬼一法眼」 - 世界大百科事典 第2版、平凡社。

関連項目

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