馬蝗絆
馬蝗絆(ばこうはん、中国語: 锔瓷)とは、金属製の鎹(かすがい)によって割れた陶器をつなぎ留める伝統修復技術。
中国の明時代には確立されていたとされる[1]が、同様の技術は古代ギリシアの修復技術にも見られる。
名前
編集歴史
編集江戸時代の儒学者である伊藤東涯の『馬蝗絆茶甌記』によると、足利義政がひび割れた茶器に代わるものがないか中国で探させたが、代わるものがなく、ひび割れた茶器を鎹によって修復して返却されたとある[2][5]。
出典
編集- ^ a b “神戸新聞NEXT|連載・特集|骨董漫遊|【38】鎹(かすがい) その一 「馬蝗絆(ばこうはん)」の修理法に迫る”. www.kobe-np.co.jp. 2023年8月30日閲覧。
- ^ a b “青磁輪花茶碗 銘 馬蝗絆 文化遺産オンライン”. bunka.nii.ac.jp. 2023年8月30日閲覧。
- ^ 《太平御览·杂物部二》:「楊龍驤《洛陽記》曰:石牛一頭,在城西北九重里。耆舊傳說:往者石虎當襄國,石牛夜喚,聲三十里。事奏虎,虎遣人打落牛兩耳及尾,以鐵釘釘四腳,今現存。」
- ^ 《老學庵續筆記》:「市井中有補治故銅鐵器者,謂之『骨路』,莫曉何義。《春秋正義》曰:『《說文》云:「錮,塞也。」鐵器穿穴者,鑄鐵以塞之,使不漏。禁人使不得仕宦,其事亦似之,謂之禁錮。』余案:『骨路』正是『錮』字反語。」
- ^ 東京国立博物館 -トーハク-. “東京国立博物館”. www.tnm.jp. 2023年8月31日閲覧。
- ^ “中国で注目の修復工芸「金継ぎ」”. www.peoplechina.com.cn. 2023年8月30日閲覧。
関連項目
編集- 金継ぎ
- 古代ギリシャ陶器の保存と修復 - 古代においては、銅、鉛、青銅などの金属の鎹や膠などの接着剤による修復が行われていた。別の器から修理用の破片を流用することもあった。
- セラミック製品の保存と修復