香川県水産試験場
香川県水産試験場(かがわけんすいさんしけんじょう、Kagawa Prefectural Fisheries Experiment Station)は、瀬戸内海における水産業の研究・指導を目的として設置された香川県立の研究所。本場は香川県高松市にあり、赤潮研究所と栽培漁業センターを併設する。
赤潮の発生がある事から、対岸の岡山県水産試験場との連携が非常に不可欠である。
概要
編集「香川県水産試験場」として1900年(明治33年)6月15日に香川県庁内に仮事務所を設置。翌年9月1日に香川郡中笠居村(現:高松市香西本町)に移転したのが始まり。
所在地
編集香川県高松市屋島東町75番地5
組織
編集組織の長は所長である。
- 本場・赤潮研究所・栽培漁業センター
- 栽培漁業センター
- 栽培漁業の推進を図るために、種苗生産や、種苗生産技術の開発・および漁業者に対する技術研修を実施している。なお、種苗の生産は財団法人香川県水産振興基金に委託している。
- 赤潮研究所
- 赤潮による漁業被害の防止や軽減化を図るため、赤潮に対する調査研究および、漁業者への指導等を行っている
沿革(赤潮研究所・栽培漁業センターも含む)
編集- 1900年(明治33年)6月15日 - 香川県庁内に仮事務所を設置。
- 1901年(明治34年)
- 1904年(明治37年) - 製塩業に対する試験機関を坂出に、苦汁利用に関する試験場を木田郡潟元村(現・高松市屋島西町)に設置。
- 1908年(明治41年)3月 - 製塩試験場と苦汁試験場を廃止。
- 1910年(明治43年) - 県庁内務部勧業課(現・農政水産部水産課)に移転。
- 1912年(大正元年) - 調査船として讃岐丸(26.35t・帆船)を建造。
- 1925年(大正14年) - 県警察部所有船・八栗丸を持って試験調査を実施(讃岐丸は廃止)。
- 1928年(昭和3年)9月 - 漁業指導船・壽丸(ことぶきまる。64.77t・帆船)を建造。
- 1929年(昭和4年) - 高松市新港町(現・高松市浜ノ町)に移転。
- 1938年(昭和13年) - 大川郡志度町(現・さぬき市)に新築移転。
- 1947年(昭和22年)12月 - 調査船「珠島丸」(3.32t)を建造。
- 1954年(昭和29年)3月 - 調査船・調査船「第2珠島丸」(6.59t)を購入。初代珠島丸は廃止。
- 1959年(昭和34年)3月 - 大型調査船「香川丸」(かがわまる。211.09t)を建造。のちに同船は香川県立多度津水産高等学校に移管された。
- 1962年(昭和37年)3月 - 調査船「第3珠島丸」(10.66t)を建造。第2珠島丸は廃止。
- 1970年(昭和45年)6月 - 高松市屋島東町(現在地)に庁舎完成・移転。
- 1974年(昭和13年)6月 - 調査船・やくり(19.97t・FRP製)を建造。第3珠島丸は廃止。
- 1980年(昭和55年)4月 - 赤潮研究部門を開設。
- 1982年(昭和57年)4月 - 香川県栽培漁業センターを水産試験場内に開設。
- 1983年(昭和58年)4月 - 水産試験場から赤潮研究部門が独立し、赤潮研究所が発足。
- 1985年(昭和60年)6月 - 魚病検査棟完成。
- 1989年(平成元年)6月 - 調査船「第2やくり」(19t、軽合金製)を建造。初代やくりは廃止。
- 2000年(平成12年)6月 - 水産試験場創立100周年記念式典を開催
- 2006年(平成16年)
- 4月 - 調査船「第3やくり」(19t、軽合金製)を建造。2代やくりは廃止。
- 10月 - 第24回全国豊かな海づくり大会を開催。
主な業績
編集- キジハタ・タケノコメバルの資源化。赤潮発生の調査や対策。トラフグの血管内吸虫症の調査研究報告など
現在の主要研究対象生物
編集過去の主要研究対象生物等
編集赤潮発生時の連携
編集- 赤潮研究所と、県庁水産課・大学・瀬戸内海区水産研究所・地元の漁協・岡山県水産試験場および、岡山県水産課と綿密な連携を取り合って、被害拡大防止に努めている。