餅まき
上棟式などの神事に際して集まった人々へ餅をまく行事
(餅投げから転送)
餅まき(もちまき)、または餅投げ(もちなげ)は、上棟式などの神事に際して集まった人々へ餅をまく行事である[1]。正式には、散餅の儀、散餅銭の儀という[1]。
概要
編集災いを払うために行われた神事である散餅の儀(散餅銭の儀)が、江戸時代に庶民に広まったとされる[3]。また、もともとは、大工の棟梁が主催して行う行事であったものが、施主が行うようになったともされる[1]。
餅まきの一般的なものは、上棟式(建前)を終えた後、建設中の住宅の屋根などから餅をまく形式である。餅以外に小銭をまくことも多く、この場合には「散餅銭の儀」と呼ばれる。
餅は、紙やラップフィルムでくるまれることが多い。また、紅白の餅が使用されるのが一般的である。地域によっては、「赤い紐を通した5円玉・50円玉」といった小銭をまくなどの独自性もある。[要出典]
上棟式に関係なく、神社や地域の祭り(一部の大学祭でも見られる[4])などの際に、祝い事あるいはイベントの締めくくりとして餅まきを行うことも、日本各地で広く行われている[5][6]。
地域
編集和歌山県[4][7]や山口県[4][8][9]では特に盛んで、山口県では、山口市阿東地区で毎年秋に「餅ひろい世界選手権」として餅まきが行われる[8][10]ほか、美祢市では2017年度に市内のイベント等で行われる餅まきに対して餅等の製造購入費の一部を補助する取り組みを始めている[11]。また「世界最大 山口餅まき維新」(山口商工会議所青年部主催)として2018年1月8日、山口市内において過去最大級の4万個の餅がまかれた[12]。
事故
編集脚注
編集- ^ a b c “餅投げについて調べたい。”. レファレンス協同データベース. 国立国会図書館. 2020年2月4日閲覧。
- ^ “徳川家康公顕彰四百年記念事業 記録誌”. 岡崎市ホームページ. p. 27. 2021年9月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月27日閲覧。
- ^ “とくしま写真日記~故郷を撮り残す<47>餅投げ”. 徳島新聞. (2019年4月6日)
- ^ a b c “もちまきが多いのはなぜ?”. ニュース和歌山. (2019年6月1日)
- ^ “初詣客の 頭上舞う 新年の福 栗原・双林寺で餅まき”. 河北新報. (2020年1月3日)
- ^ “初日の出、餅まきで新年祝う 静岡・蒲原海岸、地元歌手が曲披露”. 静岡新聞. (2020年1月3日)
- ^ “餅まき「年配者の方がすごい」壮絶な現場 顔から流血も”. 朝日新聞. (2017年7月12日) 2018年1月6日閲覧。
- ^ a b “「餅まき」祭りや催しの締めに必ず なぜ”. 朝日新聞山口版. (2014年5月31日)
- ^ “餅まきに熱い山口県、週末情報も充実「餅は拾うものだ」”. 朝日新聞. (2018年11月13日)
- ^ 餅ひろい世界選手権
- ^ “餅まきに補助金 美祢市、イベントや祭りで市外から集客へ”. 山口新聞. (2017年5月7日) 2018年1月6日閲覧。
- ^ “山口新聞/「世界最大」餅まき1トン4万個 山口の中心商店街で(2018年1月9日)”. www.minato-yamaguchi.co.jp. 2018年4月20日閲覧。
- ^ “ひとぎの意味や使い方”. Weblio辞書. 2020年2月4日閲覧。
- ^ “MY HOME TOWN KIKUYO 2011.3”. 菊陽町. 2020年2月4日閲覧。
- ^ “せんぐまきの由来を知りたい。”. レファレンス共同データベース. 国立国会図書館. 2020年2月4日閲覧。
- ^ “祭りで投げた供物のサツマイモ、女性の目に当たり完治に2か月…山梨・甲州市が謝罪”. 読売新聞ONLINE (2023年11月8日). 2023年11月11日閲覧。