閼伽

仏教において仏前などに供養される水のことで六種供養の一つ

閼伽(あか)は、仏教において仏前などに供養されるのことで六種供養のひとつ。サンスクリット語のargha(アルガ)の音写で、功徳水(くどくすい)と訳される。閼伽井から汲まれた水にを入れることがあり、閼伽香水と呼ばれることもある。

インドでは古く、来客に対し足をそそぐための水と食事の後口をすすぐための水が用意されたといい、それが仏教に取り入れられ、仏前や僧侶に供養されるようになったものである。

閼伽を汲むための井戸を「閼伽井」、その上屋を「閼伽井屋」、「閼伽井堂」と称される。また、閼伽を入れる瓶(びん)を水瓶(すいびょう=軍持)と称し、閼伽を入れる器を「閼伽器」、閼伽を供える棚を「閼伽棚」と称される。

閼伽棚には水の他、花や蕨、紅葉、木の実などを供えることもあった。[1][2]

脚注

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  1. ^ 全訳古語事典 出版社 旺文社 p26には、水、花との記載がある。
  2. ^ ビギナーズクラシックス 日本の古典 方丈記(全) p124 出版社 角川株式会社 本文31段において、仏前の供え物としているが、直前の29段に閼伽棚製作についての記述があり、閼伽棚に供えた考えられる。

関連項目

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