間崎万里

日本の西洋史学者

間崎 万里(まざき まさと、1888年6月17日[1] - 1964年9月15日[2])は、日本西洋史学者。慶應義塾大学名誉教授。西洋古代史からイギリス自治領民族主義まで幅広く研究し[2]、日本の西洋史学界に大きな貢献をした[2]松本芳夫松本信廣とともに「三田史学科の三羽烏」と賞された[2]

略歴

編集

高知県幡多郡西土佐村(現・四万十市)出身[1]。1914年慶應義塾大学文学部史学科卒業[1]慶應義塾普通部教員[1]、同大学予科教員[1]を経て、1925年ヨーロッパに留学[1]。1929年慶應義塾大学文学部教授[1]。1945年「英国自治領民族国の成立に就て」で文学博士[2]。1946年から1948年の間は文学部長を務めた[1]。1962年定年退職、名誉教授となる[1]。この間、1952年日本西洋史学会創立に尽力[3]

主著

編集

編著

編集
  • 『西洋史教材 最近世英文資料篇』(丸善、1939年)
  • 『史学概論』(慶應義塾大学通信教育部、1955年)
  • 『世界史の基礎』(旺文社 高校基礎シリーズ、1955年)
  • 『世界史の完全整理』(旺文社 大学入試完全整理叢書、1957年)
  • 『世界史の総合整理 大学入試』(旺文社、1959年)
共著

翻訳

編集
  • ベルンハルト・フュルスト・フオン・ビュロー『独逸外交政策 附・ウイルヘルム第二世治下の独逸』(博文館、1914年)
  • エルズワース・ハンチングトン『気候と文明』(中外文化協会、1922年。岩波文庫、1938年)
  • ブルクハルトルネツサンスの文化』(國民図書、1925年)
  • ブレステド『古代文化史』(刀江書院、1933年)
  • リシェ『綜合文化史論』(刀江書院、1933年 - 1935年)
  • ヴオルフ『民族文化史』(刀江書院、1934年)

論文

編集

脚注

編集
  1. ^ a b c d e f g h i 間崎万里先生略歴」『史学』第35巻、三田史学会、1962年、239頁。 
  2. ^ a b c d e 松本信廣間崎万里教授を悼む」『史学』第37巻第3号、三田史学会、1964年、1-4頁。 
  3. ^ 20世紀日本人名事典