長野県史』(ながのけんし)は、長野県昭和後期から平成初期にかけて編纂、刊行した自治体史

修史事業

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長野県では1960年代から編纂事業に関する構想が本格化し、昭和41年(1966年)3月の長野県議会での決議を受けて、社団法人「長野県史刊行会」が設立された[1]。史料編の編纂は、戦後の自治体史編纂事業で史料の所在調査が進展していた近世史料編から刊行が始まり、次いで通史編の編纂はすでに『信濃史料』により網羅的に集成されている中世編から開始された。平成4年(1992年)に全38巻70冊の刊行が完了した[2]

内容

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巻数 内容 刊行年
通史編 第1巻 原始・古代 1989年
第2巻 中世1 1986年
第3巻 中世2 1987年
第4巻 近世1 1987年
第5巻 近世2 1988年
第6巻 近世3 1989年
第7巻 近代1 1988年
第8巻 近代2 1989年
第9巻 近代3 1990年
別巻(1) 年表 1992年
別巻(2) 索引 1992年
考古資料編 第1巻(1) 遺跡地名表 1981年
第1巻(2) 主要遺跡 北・東信 1982年
第1巻(3-1) 主要遺跡 中信 1983年
第1巻(3-2) 主要遺跡 南信 1983年
第1巻(4) 遺構・遺物 1988年
近世史料編 第1巻(1) 東信地方 1971年
第1巻(2) 東信地方 1972年
第2巻(1) 東信地方 1978年
第2巻(2) 東信地方 1979年
第3巻 南信地方 1975年
第4巻(1) 南信地方 1977年
第4巻(2) 南信地方 1982年
第4巻(3) 南信地方 1983年
第5巻(1) 中信地方 1973年
第5巻(2) 中信地方 1974年
第5巻(3) 中信地方 1974年
第6巻 中信地方 1979年
第7巻(1) 北信地方 1981年
第7巻(2) 北信地方 1981年
第7巻(3) 北信地方 1982年
第8巻(1) 北信地方 1975年
第8巻(2) 北信地方 1976年
第9巻 全県 1984年
近代史料編 第1巻 維新 1980年
第2巻(1) 県政 1981年
第2巻(2) 郡政 1982年
第2巻(3) 市町村政 1984年
第3巻(1) 民権・選挙 1983年
第3巻(2) 地租改正・税制 1987年
第4巻 軍事・警察・司法 1988年
第5巻(1) 産業政策・産業団体 1991年
第5巻(2) 農業 1989年
第5巻(3) 蚕糸業 1980年
第5巻(4) 林業・水産業・鉱工業 1986年
第6巻 商業・金融 1990年
第7巻 交通・通信 1981年
第8巻(1) 戸口・社会集団 1987年
第8巻(2) 衛生・防災 1987年
第8巻(3) 社会運動・社会政策 1984年
第9巻 教育 1985年
第10巻(1) 宗教 1982年
第10巻(2) 学芸・スポーツ 1990年
別巻(1) 統計(1) 1989年
別巻(2) 統計(2) 1985年
民俗編 第1巻(1) 東信地方 日々の生活 1986年
第1巻(2) 東信地方 仕事と行事 1986年
第1巻(3) 東信地方 ことばと伝承 1987年
第2巻(1) 南信地方 日々の生活 1988年
第2巻(2) 南信地方 仕事と行事 1988年
第2巻(3) 南信地方 ことばと伝承 1989年
第3巻(1) 中信地方 日々の生活 1989年
第3巻(2) 中信地方 仕事と行事 1989年
第3巻(3) 中信地方 ことばと伝承 1990年
第4巻(1) 北信地方 日々の生活 1984年
第4巻(2) 北信地方 仕事と行事 1985年
第4巻(3) 北信地方 ことばと伝承 1986年
第5巻(1) 総説1 概説 1991年
第5巻(2) 総説2 さまざまな暮らし 1991年
美術建築資料編 第1巻(1) 建築 解説 1990年
第1巻(2) 建築 写真集 1990年
第1巻(3) 美術工芸 写真集 1992年
第1巻(4) 美術工芸 解説 1992年
方言編 第1巻 方言 1992年

脚注

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  1. ^ 信濃史学会(2008)p.406。
  2. ^ 信濃史学会(2008)p.407。

参考文献

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  • 長野県史をふりかえる発起人会編『長野県史をふりかえる』1992年
  • 信濃史学会編『長野県民の戦後60年史』信毎書籍出版センター、2008年2月9日、ISBN:978-4884110666