鎌倉遺文(かまくらいぶん)とは、鎌倉時代古文書の網羅を目指して編集された史料集。竹内理三編。古文書編42巻、補遺4巻、索引編5巻。東京堂出版刊。

竹内がほぼ独力で昭和46年(1971年)から平成7年(1995年)の25年をかけて編纂した[1]。本編である古文書編は文治元年(1185年)から正慶2年(1333年)までの文書3万5千通を収録、諸本からの引用部分や紙背文書金石文などからも採録されている。

現存する鎌倉時代の古文書の大部分が年代順に収められている。

年号のない文書はおよその年代を推測して挿入し、推定不可能な文書については内容から便宜合叙されている。年号のない文書(約9000通)については、別途『鎌倉遺文無年号文書目録』(瀬野精一郎編、東京堂出版、1993年)が刊行されている。

所収漏れの文書、竹内没後に発見された古文書などの蒐集・整理やデータベース化が進められている。2008年に『鎌倉遺文』全46巻のCD-ROM版が刊行された。また、補遺編として、東寺文書・東寺百合文書約1000通について「補遺編・東寺文書」3巻(鎌倉遺文研究会編、2011年-2014年)、前田育徳会尊経閣文庫所蔵の古文書257通について「補遺編・尊経閣文庫文書」(菊池紳一編、2016年)が刊行されている。

脚注

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  1. ^ 竹内理三『鎌倉遺文 第一巻 付録』株式会社 東京堂出版、1971年10月30日、8頁。ISBN 978-4490800722 

参考文献

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関連項目

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