金魚ちょうちん

山口県柳井市の民芸品。金魚形の提灯。

金魚ちょうちん(きんぎょちょうちん)は、赤い金魚の形をした提灯で、山口県柳井市を代表する伝統工芸品の一つである[1]

金魚ちょうちん。弘前ねぷたを参考に考えられたと言われており、色は柳井縞の染料が用いられている[1]

概要

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金魚ちょうちんは幕末の頃、古市金屋として国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定された「白壁の町並み」がある柳井市古市に住んでいた商人・熊谷林三郎(くまがい りんざぶろう)が、一説に青森県弘前市弘前ねぷたの「金魚ねぷた」に着想を得て考案したと伝わる[2]リュウキン(琉金)に似た丸い胴体に長い尾びれをもち、柳井縞染料を用いた鮮やかな赤が特徴である。なお、熊谷がモデルにしたとされる弘前「金魚ねぷた」の品種はツガルニシキ(津軽錦)だとされる[3]

昭和の初めには盛んに作られたが、終戦後の3代目製作者の時にしばらく断絶した。その後1962年(昭和37年)7月に周防大島在住の上領芳宏が3代目製作者から技術を引き継ぎ、復活させたという[2]

金魚ちょうちん祭り

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現在では柳井の夏の風物詩として親しまれ、白壁の町並みに吊り下げられる。毎年8月13日には「金魚ちょうちん祭り」が行われ、4000個の金魚ちょうちんと、巨大な「金魚ねぶた[注 1]」が出現する。

2020年(令和2年)・2021年(令和3年)はコロナ対策により中止となったが、2022年(令和4年)は規模縮小にて開催、2023年(令和5年)は3年ぶりに従来規模の開催となった[4]

ギャラリー

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白壁の町並みに並ぶ金魚ちょうちん。

金魚ちょうちん祭りの風景。

脚注

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注釈

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  1. ^ 創始者は弘前ねぷたに着想を得たと伝わるが、祭りで登場する巨大金魚は青森ねぶた風に「ねぶた」と呼ばれる。

出典

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  1. ^ a b 金魚ちょうちん”. 柳井市 (2015年5月27日). 2020年12月23日閲覧。
  2. ^ a b 金魚ちょうちんの由来”. 柳井市 (2012年3月23日). 2020年12月23日閲覧。
  3. ^ 金魚ねぷた”. 公益社団法人青森県観光連盟. 2020年12月23日閲覧。
  4. ^ 第32回柳井金魚ちょうちん祭り”. 山口県柳井市 (2023年8月16日). 2023年10月13日閲覧。

参考文献

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  • 山口県歴史散歩編集委員会 編「コラム柳井名物」『山口県の歴史散歩』山川出版社〈歴史散歩シリーズ 35〉、2006年3月1日、17頁。ISBN 9784634246355NCID BA76297716 

関連項目

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外部リンク

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