野球小僧(やきゅうこぞう)は、1951年7月に日本ビクターから灰田勝彦の歌唱によって発売された昭和歌謡である。

「野球小僧」
灰田勝彦シングル
A面 野球小僧
B面 街灯り
リリース
ジャンル J-POP昭和歌謡
レーベル 日本ビクター
作詞・作曲 佐伯孝夫/佐々木俊一
テンプレートを表示

概要

編集

野球好きだった灰田が自ら製作・主演した大映映画歌う野球小僧』(監督は渡辺邦男)の主題歌である。楽曲は、灰田の代表曲を数々手がけた佐伯孝夫作詞佐々木俊一作曲による。「野球の唄は絶対ヒットしない」というジンクスを覆し、大ヒットとなった[1]

当初、灰田はイントロ(前奏部)が長いことに佐々木にクレームを入れたが、佐々木としてはステージ上で投球フォームを見せてから歌う演出にしたいため、意図的に長くしたといわれる。灰田がステージでこの歌を歌う際は、間奏で客席に向ってサインボールを投げるパフォーマンスをしていた。

映画出演者

編集

主演:灰田勝彦、上原謙笠置シズ子杉狂児岸井明別当薫

紅白歌合戦での「野球小僧」

編集

NHK紅白歌合戦では、2回(第3回(1953年1月)第8回(1957年))の2度歌われた。このうち第3回では白組のトリを務め、紅組のトリを務めた笠置シヅ子が『ホームラン・ブギ』を歌ったため、野球に関する曲での対決となった。

カバー曲

編集

1983年には小林克也&ザ・ナンバーワンバンドカバーしており、この年の6月21日ビクター音楽産業より片面のみ収録の33回転EP盤が発売された。1999年に発売された同名アルバムCDにも収録されている[注釈 1]

伊武雅刀によってもカバーされており、1991年6月21日ビクターエンタテインメントよりシングルCDとして発売された。これは、ミズノの野球用品のコマーシャルに使用された。

ドイツ人歌手のマックス・ラーべ英語版が日本語でカバーしている。2006年発売のラーベの日本盤アルバム『ルンバ天国』のボーナス・トラックとして収録。

また、1990年には「キツイ奴ら スペシャル ―栄冠は君に輝く―」内の劇中歌として玉置浩二小林薫柳葉敏郎がカバーしている。

脚注

編集

注釈

編集
  1. ^ EP盤のTrack2は『プロレスを10倍楽しく見る方法 今でも豊登を愛しています』〔作詞・作曲:嘉門雄三〕である。

出典

編集
  1. ^ 長田暁二『歌謡曲おもしろこぼれ話』社会思想社、2002年、188頁。ISBN 4-390-11649-5

関連項目

編集