道志ダム(どうしダム)は、神奈川県相模原市緑区一級河川相模川水系道志川に建設されたダム。高さ32.8メートルの重力式コンクリートダムで、神奈川県営発電用ダムである。神奈川県企業庁水力発電所・道志第1発電所・道志第2発電所・道志第4発電所・道志ダム発電所に送水し、合計最大1万1,659キロワットの電力を発生する。ダム湖(人造湖)の名は奥相模湖(おくさがみこ)という。

道志ダム
道志ダム
左岸所在地 神奈川県相模原市緑区牧野
位置
道志ダムの位置(日本内)
道志ダム
北緯35度33分02秒 東経139度08分01秒 / 北緯35.55056度 東経139.13361度 / 35.55056; 139.13361
河川 相模川水系道志川
ダム湖 奥相模湖
ダム諸元
ダム型式 重力式コンクリートダム
堤高 32.8 m
堤頂長 74.0 m
堤体積 24,000 m3
流域面積 112.5 km2
湛水面積 14.2 ha
総貯水容量 1,525,000 m3
有効貯水容量 616,000 m3
利用目的 発電
事業主体 神奈川県
電気事業者 神奈川県企業庁
発電所名
(認可出力)
道志第1発電所 (10,500kW)
道志第2発電所 (1,050kW)
道志第4発電所 (59kW)
道志ダム発電所 (50kW)
施工業者 西松建設
着手年 / 竣工年 1952年1955年
備考 [1]
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道志ダム湖周辺の空中写真。1974年撮影。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

歴史

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1938年昭和13年)に神奈川県議会で可決された相模川河水統制事業は、発電、水道用水、工業水道用水、農業用水等と多目的な開発として、1940年(昭和15年)にスタートした。本事業によって、相模川には既に沼本ダム1943年(昭和18年)に、相模ダム1947年(昭和22年)に完成したが、第2次増強事業として道志ダム1955年(昭和30年)に築造された。目的は神奈川県内の水道用水、農業用水、発電用水の確保・増強のため、道志川の水を流域変更し、道志第1発電所を経由して秋山川に放流し、相模ダムに流入する流量を増加させることである。また、ダム下流の鮑子取水堰から横浜市が水道用水を取水する流量を道志第2発電所および道志第4発電所から放流している。なお、現在は、道志川の水は道志ダム上流から道志導水路により、宮ヶ瀬ダムに導水されており、余剰水分を相模ダムに導水している。

道志ダムでは、道志川下流の河川環境保全のための河川維持流量として、1979年(昭和54年)より奥相模湖の水を電動ポンプで汲み上げダムの直下に放流してきたが、2006年(平成18年)12月、放流設備を現行の電動ポンプ方式から自然流下方式に改良し、併せて遊休落差を利用した最大出力50kWの道志ダム発電所を建設し運転開始した。

脚注

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  1. ^ 堤頂長・湛水面積(単位を平方キロメートルからヘクタールに換算)・総貯水容量・有効貯水容量・電気事業者・発電所名については「道志ダム(相模川河水統制事業)・牧野取水ダム」・「道志第1・第2・第3・第4発電所」、その他は「ダム便覧」(左岸所在地は現在の名称に修正)による(2011年11月14日閲覧)。

関連項目

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外部リンク

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