農安県(のうあん-けん)は中華人民共和国吉林省長春市西北部に位置する。県人民政府の所在する農安鎮は金代黄龍府が設置されていた。吉林省中部に位置し、松花江支流伊通河中流域にあたる[1]東北平原のほぼ中央にあたり、肥沃な農業地帯をなしている[1]甜菜トウモロコシ大豆などが栽培される[1]食品機械石油などの鉱工業が発達している[1]

中華人民共和国 吉林省 農安県
農安遼塔
農安遼塔
農安遼塔
旧称:隆安・龍安
長春市中の農安県の位置
長春市中の農安県の位置
長春市中の農安県の位置
中心座標 北緯44度26分 東経125度12分 / 北緯44.433度 東経125.200度 / 44.433; 125.200
簡体字 农安
繁体字 農安
拼音 Nóng'ān
カタカナ転写 ノンアン
国家 中華人民共和国の旗 中華人民共和国
吉林
副省級市 長春市
行政級別
建置 漢代
改制 1889年
面積
総面積 3,096 km²
人口
総人口(2004) 91 万人
経済
電話番号 0431
郵便番号 130200
行政区画代碼 220122

歴史

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漢代扶余に属し、農安県には扶余の都城が設置された。南北朝から代にかけては高句麗の版図に含まれ、農安は高句麗の北辺として扶余城が設置されていた。698年渤海が成立すると扶余府を設置、926年に滅亡すると遼朝により黄龍府と改称された。金代になると営州が設置されたが、後に山東省の同名地名との重複を回避するために1189年大定29年)に隆安(龍安とも)と解消された。貞祐年間(1214年-1216年)には隆安州は隆安府と改称され、代になると1403年永楽元年)に奴児干都司管轄下の龍安站が設置された。

清代になると当初は郭爾羅斯前旗の管轄地とされたが、1800年嘉慶5年)には新設された長春庁の管轄となった。1889年光緒15年)に長春庁から長春府に昇格した際に初めて農安県が設置された。1947年民国36年)に長春県と合併し長安県とされたが、1949年に再分割され農安県が設置された。

行政区画

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4街道、11鎮、10郷を管轄:

  • 街道弁事処:興農街道、宝塔街道、和諧街道、黄竜街道
  • :農安鎮、伏竜泉鎮、哈拉海鎮、靠山鎮、開安鎮、焼鍋鎮、高家店鎮、華家鎮、三盛玉鎮、巴吉塁鎮、三崗鎮
  • :前崗郷、竜王郷、万順郷、楊樹林郷、永安郷、青山口郷、黄魚圏郷、新農郷、万金塔郷、小城子郷

交通

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鉄道

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(長春方面)- 開安駅 - 華家駅 - 農安駅 - 哈拉海駅 -(白城方面)

道路

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中国地名の変遷
建置 1889年
使用状況 農安県
農安県
中華民国農安県
満洲国農安県
国共内戦期間農安県
長安県(1947年)
現代農安県

脚注

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  1. ^ a b c d 『コンサイス地名辞典 外国編』、三省堂、1977年7月、P720。