賢者のプロペラ
2000年に発売した平沢進のアルバム
賢者のプロペラ(けんじゃのプロペラ)は、日本のミュージシャン、平沢進の8枚目のアルバム。2000年10月6日に発売された。平沢が当時訪れたミャンマーでの体験がモチーフになっており、錬金術やループをコンセプトのベースとしている[1][2]。
『賢者のプロペラ』 | |||||
---|---|---|---|---|---|
平沢進 の スタジオ・アルバム | |||||
リリース | |||||
ジャンル |
シンフォニック・ロック プログレッシブ・ロック | ||||
時間 | |||||
レーベル | ケイオスユニオン/TESLAKITE | ||||
平沢進 アルバム 年表 | |||||
| |||||
平沢進関連のアルバム 年表 | |||||
|
解説
編集- 1996年に個人レーベルの「TESLAKITE(テスラカイト)」を立ち上げた平沢は、それまで日本コロムビアとの契約下でCDをリリースしていたが、日本コロムビアを離れた後に自身の個人事務所「ケイオスユニオン」内へ「TESLAKITE」レーベルを移転。本作は移籍後初の発売作品となった。
- 錬金術をコンセプトとするアルバムで、ミャンマーやタイの音源を使用している。平沢作品におけるインターミッション的な位置づけのアルバムの一つであり、それまでに培われたエスニック要素は総括されることとなる。
- 遅れて11月1日には、平沢のソロ作品で初となるMP3形式での配信を開始(ビットレートは128kbps)。CD版に収録のものとは演奏アレンジやボーカルのメロディラインが異なっている。なお、これ以降同様の形態でスタジオ・アルバムの配信はされていない。
- 2002年公開の映画『千年女優』では、本作収録曲のバージョン違いが数曲使用されている。
収録曲
編集- 賢者のプロペラ - Philosopher's Propeller-1
- プロモーション・ビデオは大和久勝が製作している。
- 翌年発売の「SOLAR RAY」に「賢者のプロペラ-3」としてリメイクされ、現在では「-3」が頻繁に演奏されている。
- ルベド(赤化) - Rubedo (Reddening)
- 千年女優オリジナルサウンドトラックに収録された「Run」の原曲である。
- ニグレド(黒化) - Nigredo (Blackening)
- 千年女優オリジナルサウンドトラックに収録された「鍵の君」の原曲であり、アレンジされたものはロタティオンのフレーズが多くなっている。
- アルベド(白化) - Albedo (Whitening)
- 円積法 - Quadratur des Zirkels
- 千年女優オリジナルサウンドトラックに収録された「希求の門」「Actress in time layers」の原曲である。
- 課題が見出される庭園 - The Garden Where the Solutions are Found
- 達人の山 - An Expert Mountain
- 千年女優オリジナルサウンドトラックに収録された「縦列風」の原曲である。
- 作業(愚者の薔薇園) - Opus (The Fool's Rose Garden)
- ロタティオン(LOTUS-2) - Rotation (LOTUS-2)
- 賢者のプロペラ-2 - Philosopher's Propeller-2
脚注
編集- ^ “奇才・平沢が提唱する“真”のインタラクティヴ【パート1】”. BARKS. 2022年4月10日閲覧。
- ^ 「千年女優 DVD・Blu-ray」より