評価勘定(ひょうかかんじょう)とは、特定の資産の控除(マイナス)として貸方に計上される勘定をいう。金銭債権に対する貸倒引当金有形固定資産に対する減価償却累計額などがある。

複式簿記において、資産を減額するときは当該資産の勘定を貸方に記入する。ただし、なんらかの理由で減額前の金額を明示する必要がある場合は、当該資産を直接減額するのではなく評価勘定の貸方に記入する。

たとえば、100円の売掛金について、1円の貸倒れを見積もるとする。このとき、実質的な売掛金の額は99円と考えることができる。したがって、本来ならば売掛金を1円減額して貸借対照表に「売掛金99円」として計上すればよいのであるが、「売掛金100円と貸倒引当金1円」を合わせて正味99円の資産として計上することもできる。前者はネット(純額)による表示であり、後者はグロス(総額)による表示であるが、もちろん後者のほうがより詳細なデータを提示することができる。

このように、評価勘定は特定の資産勘定と一対一で結びつけられたものであり、評価勘定が単独で計上されることはない。

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