要友紀子
要 友紀子(かなめ ゆきこ、1976年6月11日[1] - )は、日本の人権活動家、セックス・ポジティブ・フェミニスト。セックスワーカーの権利を求める活動を行っており、セックスワーカー当事者と支援者によって構成される団体「SWASH」(Sex Work And Sexual Health)の代表を2024年1月まで務めていた[2][3][4]。和歌山県出身、専修大学中退[5]。
主張
編集性風俗産業に対する差別を告発しており、買春者処罰法は実際には買春者よりセックスワーカーが逮捕されることが多いとして批判している[6]。また、風俗嬢の実名報道の問題性を指摘している[7]。
岡村隆史の風俗に関する発言について「不快感を与えるものだった」としながらも「社会は風俗に対して職業差別の意識もあり、男性の従業員もいるため、女性差別の問題と矮小化できるものではない」として岡村への過剰な非難を控えるように呼び掛けた[8]。
日本における2019年コロナウイルス感染症の流行に応じて休校が行われた際に設置された保護者への助成金で、性風俗業者が対象外とされたことを批判し、SWASHとして厚生労働大臣加藤勝信宛に要望書を提出した[9][10]。
2022年年6月には第26回参議院議員通常選挙に立憲民主党の参議院比例区の候補者として出馬したが[11]、投開票の結果、立憲民主党の候補者で14位の得票で落選[12]。
著書
編集- 要友紀子,小林のん,滝波リサ,国江響子,佐藤悟志,松沢呉一他『売る売らないはワタシが決める 売春肯定宣言』ポット出版、2000年。ISBN 978-4939015243。
- 要友紀子,水島希『風俗嬢意識調査 126人の職業意識』ポット出版、2005年。ISBN 978-4939015762。
- SWASH (編集)『セックスワーク・スタディーズ』日本評論社、2018年。ISBN 978-4535587243。
参考文献
編集- ^ プロフィール
- ^ “第148回「性風俗業者が給付金を受け取れないのはなぜか?」”. 毎日新聞 (2020年10月8日). 2021年8月26日閲覧。
- ^ “(ひと)要友紀子さん 風俗業従事者を支援しない国の方針に反対の声を上げた”. 朝日新聞 (2020年5月30日). 2021年8月26日閲覧。
- ^ 代表交代のお知らせ 2024/1/15(SWASH公式サイト)
- ^ “比例 立民 参院選2022 候補者プロフィル 要友紀子”. 読売新聞オンライン. 2022年8月26日閲覧。
- ^ “性産業の禁止は、働く人にどんなリスクを生むか Save us from saviours!”. サイゾー (2020年8月28日). 2021年8月26日閲覧。
- ^ “なぜ加害者は匿名で被害者は実名?立川男女殺傷事件で改めて問う、実名報道の是非”. SPA! (2021年6月25日). 2021年8月26日閲覧。
- ^ “ナイナイ岡村「風俗発言」 改めて女性差別考える 過度な「制裁」疑問の声も”. 東京新聞 (2020年5月11日). 2021年8月26日閲覧。
- ^ “性風俗産業はなぜ保護者支援制度から一時除外されたのか セックスワーカー団体代表”. 毎日新聞 (2020年5月8日). 2021年8月26日閲覧。
- ^ “休校に伴う助成金、風俗業は対象外 「職業差別」批判も”. 朝日新聞 (2020年4月3日). 2021年8月26日閲覧。
- ^ “セックスワーカーを守る活動家「要友紀子」が考える「驚くほど自由」な社会像”. 橘みつ/現代ビジネス (2022年7月1日). 2022年7月4日閲覧。
- ^ “参院選2022 比例区の候補者一覧・開票結果”. 朝日新聞. 2022年7月11日閲覧。
外部リンク
編集- 要友紀子 (@kanameyukiko) - X(旧Twitter)
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