アリクイ
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アリクイ(蟻食・蟻喰・食蟻獣)は、哺乳綱有毛目に分類されるアリクイ亜目[2](虫舌亜目[3]、Vermilingua)を構成する種の総称。
アリクイ | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Vermilingua Illiger, 1811[1] | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
アリクイ(蟻食) | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
anteater | |||||||||||||||||||||
科 | |||||||||||||||||||||
アリやシロアリを食べることからアリクイ、英語でもアントイーター(anteater)と呼ぶ。分類群の学名 (Vermilingua)は「蠕虫状の舌」を意味する。
特徴
編集その学名のとおりミミズのような細長い舌を持ち、粘着力のある唾液を付け、餌を舌に粘着させて捕る。 口吻は極端に細長く、口は小さく歯がほとんどない。餌は丸呑みされる。このため、虫のような小さな餌かペースト状の餌(もっぱら飼育下で与えられる)しか食べることができない。 尾は長くて力強く、オオアリクイ以外は物に巻きつけることができる。 前足の第3指は強大な鉤爪を持ち、蟻塚を崩したり、木に登ったり、捕食者に対する武器として使う。 嗅覚は優れるが、視覚と聴覚は鈍い。 群は作らず、単独か母子で行動する。 野生のアリクイは1日に約3万匹のアリやシロアリを捕食している。 短く柔らかい毛に覆われる。ただしオオアリクイは長く硬い毛に覆われる。 威嚇するときに仁王立ちのようなポーズをとる。
分類
編集以下の分類は、現生属はGardner (2005) [1]に従う。和名は、川田ら (2018) に従う[2]。
- ヒメアリクイ科 Cyclopedidae
- アリクイ科 Myrmecophagidae
現生種の分布
編集飼育
編集日本でもいくつかの動物園で飼育されているほか、個人で飼育している事例も多い。 実際に、一部のペットショップでは販売している。
アリクイという名前からアリ以外は食べないと思われがちだが、実際にはペースト状にした食べ物ならかなり食べる。 個人で飼育する場合には、栄養バランスなどの面からは、食虫動物用の餌というものが売られているので、これを購入してミキサーで粉々にして与えると良い。 ペースト状にした餌を穴をあけた木の幹などに注入しておくと穴に舌を差し込んで食べる。 あるいはビール瓶などの入り口の細いビン状の物に入れておいても食べる。動物園などではこの方式が多く用いられている。
特に、飼育下のアリクイはマヨネーズを好んで食べることが知られている[7]。
飼育する場合には、腐敗による食中毒防止のため、餌皿代わりの木は毎日洗うことが必須である。
出典
編集- ^ a b Alfred L. Gardner, “Order Pilosa,” In: Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (eds.), Mammal Species of the World (3rd ed.), Volume 1, Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 100-103.
- ^ a b 川田伸一郎・岩佐真宏・福井大・新宅勇太・天野雅男・下稲葉さやか・樽創・姉崎智子・横畑泰志 「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』第58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1-53頁。
- ^ 日本哺乳類学会 種名・標本検討委員会 目名問題検討作業部会「哺乳類の高次分類群および分類階級の日本語名称の提案について」『哺乳類科学』第43巻 2号、日本哺乳類学会、2003年、127-134頁。
- ^ Palaeomyrmidon in the Paleobiology Database
- ^ Neotamandua in the Paleobiology Database
- ^ Protamandua in the Paleobiology Database
- ^ 「100種以上の動物を診察「珍獣ドクター」食欲のないアリクイにXXを食べさせた回復術」日本テレビ「THE突破ファイル」2019年3月7日公開