茨城県道108号那珂湊大洗線
茨城県の道路
茨城県道108号那珂湊大洗線(いばらきけんどう108ごう なかみなと おおあらいせん)は、茨城県ひたちなか市から同県東茨城郡大洗町に至る一般県道である。
一般県道 | |
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茨城県道108号那珂湊大洗線 | |
総延長 | 14.745 km |
実延長 | 9.864 km |
制定年 | 1959年10月14日 |
起点 | 茨城県ひたちなか市 |
終点 | 茨城県東茨城郡大洗町 |
接続する 主な道路 (記法) |
国道245号 |
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概要
編集ひたちなか市部田野の国道245号から同市那珂湊市街を経て、大洗町桜道の鹿島臨海鉄道大洗駅前に至る一般県道。途中、那珂川河口の海門橋を渡る。路線名の「那珂湊」は、ひたちなか市の平成の大合併前の自治体である那珂湊市に由来する。
路線データ
編集歴史
編集1959年(昭和34年)10月14日、新たな県道として那珂湊市を起点とし、東茨城郡大洗町を終点とする区間を本路線として茨城県が県道路線認定した。1978年(昭和53年)、那珂湊市街地を通過していた国道245号の旧道移管に伴って、国道の旧道部分の一部を編入して路線が延長されて、起点が湊本町交差点から同市の部田野交差点に移された。1995年(平成7年)に整理番号108となり現在に至る。
年表
編集- 1959年(昭和34年)10月14日:路線認定[4]。
- 1964年(昭和39年)
- 1970年(昭和45年)12月21日:起点側のルートを131 m延長して、那珂湊市四丁目の一般国道245号線分岐(現:湊本町交差点)が起点となる[7]。
- 1972年(昭和47年)9月21日:東茨城郡大洗町大字磯浜町内のバイパス〈磯浜さくら坂通り〉開通により、旧来の〈祝町いささかりんりん通り〉のルートが市道となり、終点の位置が若見屋交差点から大洗駅入口交差点に付け替えられる[8]。
- 1978年(昭和53年)4月27日:国道245号の旧道移管に伴い、那珂湊市部田野(部田野交差点) - 那珂湊市本町(湊本町交差点)の5.293 km区間を編入。起点が湊本町交差点から部田野交差点に移る[9]。
- 1981年(昭和56年)5月6日:東茨城郡大洗町磯浜町内の一部区間(大洗駅入口交差点 - 東光台前交差点間:1.454 km)が指定を外れ、終点が現・大洗駅入口交差点から東光台前交差点に移る[1][注釈 3]。
- 1989年(平成元年)12月4日:那珂湊市の部田野交差点 - 十三奉行交差点間を4車線化する道路区域決定[10]。
- 1995年(平成7年)3月13日:巌島一里塚ロードパークの道路区域を編入[11]。
- 1995年(平成7年)3月30日:整理番号115から現在の番号(整理番号108)に変更する[12]。
- 1996年(平成8年)2月29日:ひたちなか市西十三奉行(十三奉行交差点) - 同市南神敷台のバイパスを新設する道路区域(2.847 km)が決定する[13]。
- 2001年(平成13年)3月1日:ひたちなか市部田野 - 同市西十三奉行、同市湊本町の区間が、通行する車両の最大重量限度25トンの道路に指定される[14]。
- 2003年(平成15年)3月26日:ひたちなか市西十三奉行 - 同市田宮原のバイパス道路の一部区間(約1.5 km)を供用開始[15]。
- 2004年(平成16年)4月1日:ひたちなか市西十三奉行 - ひたちなか市南神敷台の区間が、通行する車両の最大重量限度25トンの道路に指定される[16]。
- 2013年(平成25年)12月5日:都市計画道路 駅前海岸線を県が主体で整備することから、東茨城郡大洗町磯浜町(祝町) - 大洗鳥居下 - 同郡同町桜道(大洗駅前)の区間(4.803 km)を道路区域に指定[2][注釈 4]。終点が、大洗駅前に移る。
- 2016年(平成28年)11月7日:大洗町港中央 - 桜道(大洗駅前)を結ぶ都市計画道路 駅前海岸線(687 m)が開通[17][18]。
- 2017年(平成29年)2月1日:東茨城郡大洗町港中央 - 同町桜道(県道2号交点 - 大洗駅前:きらめき通り)の区間の管理を大洗町に委託[19]。
- 2018年(平成30年)2月15日:大洗海岸通りのバイパス供用に伴い、祝町いささかりんりん通りの旧道区間(祝町交差点 - 東光台前交差点:1.569 km)を移管により県道指定解除[20]。
- 2022年(令和4年)12月26日:ひたちなか市船窪 - 同市湊本町(五丁目交差点)の既存道路にバイパス(910 m)を設定するため道路区域を追加指定・同時供用開始[21]。
旧道
編集路線状況
編集道路法の規定に基づき、ひたちなか市部田野(部田野交差点) - 同市西十三奉行(一般県道中根平磯磯崎線分岐)間および、ひたちなか市湊本町(主要地方道水戸那珂湊線交差) - 東茨城郡大洗町磯浜町(大洗鳥居下交差点)間は、緊急輸送道路として機能を維持するため、災害発生時の被害拡大防止を目的に道路用地内に電柱を建てることが制限されている[22]。
別名・通称
編集- 大洗海岸通り
- 元々は、大洗町内の茨城県道173号大洗公園線(祝町 - 大洗鳥居下)の通称道路名。2013年12月の道路区域指定で、大洗公園線は那珂湊大洗線との全線重複区間となる。
- サン・ビーチ通り
- 大洗町内の茨城県道2号水戸鉾田佐原線の大洗鳥居下 - 大洗サンビーチ入口(国道51号)までの通称道路名で、このうちの大洗鳥居下 - 大洗マリンタワー間が水戸鉾田佐原線と那珂湊大洗線が重複する。
- きらめき通り(都市計画道路 駅前海岸線)
- 茨城港大洗港区沿岸の東茨城郡大洗町港中央から、鹿島臨海鉄道大洗駅前の同町桜道を結ぶ、延長687 m、幅員18 m/2車線、4.5 m両側歩道の街路。もとは1968年(昭和43年)12月28日に都市計画決定されていたものの、住宅密集地の中を横断することから未整備状態が続いていたが、東日本大震災を踏まえた津波避難経路としての役割を持つ道路として、平成24年度から復興交付金事業により5年8カ月の期間と約18億円をかけて整備が進められ、2016年(平成28年)11月7日に開通した[17]。
- 街路完成は東日本大震災を契機として、茨城県と大洗町のほか、地元住民が一体となって成し遂げたものであり、津波で大きな被害を受けた地元地権者から防災道路整備の必要の理解と協力により、2013年9月からの用地交渉開始から1年半後には予定用地の96%まで取得するなど用地買収は順調に進み、2015年末までに本線上のすべての用地買収が完了した[23]。2015年11−12月の2カ月をかけて、道路の経路上にかかっていた弥生時代の集落跡である髭釜遺跡の発掘調査を経て、2015年12月から2016年10月の11カ月間で道路整備工事が行われた[23]。
重複区間
編集- 茨城県道176号中根平磯磯崎線(ひたちなか市部田野・部田野交差点 - 同市十三奉行の分岐:約1.9 km)
- 茨城県道265号磯崎港線(ひたちなか市部田野・部田野交差点 - 同市西十三奉行・十三奉行交差点:1.253 km)[10][24]。
- 茨城県道173号大洗公園線(大洗町磯浜町 祝町交差点 - 同 大洗鳥居下交差点)[2]
- 茨城県道2号水戸鉾田佐原線(大洗町磯浜町 大洗鳥居下交差点 - 同町港中央 マリンタワー前交差点)[2]
道路施設
編集地理
編集通過する自治体
編集- 茨城県
- ひたちなか市 - 東茨城郡大洗町
交差する道路
編集- 茨城県道265号磯崎港線(ひたちなか市西十三奉行)
- 茨城県道176号中根平磯磯崎線(ひたちなか市阿字ヶ浦町)
- 茨城県道6号水戸那珂湊線(ひたちなか市湊本町)
- 茨城県道262号那珂湊港線(ひたちなか市湊本町)
- 茨城県道173号大洗公園線(東茨城郡大洗町磯浜町)
- 茨城県道2号水戸鉾田佐原線(東茨城郡大洗町磯浜町)
脚注
編集注釈
編集- ^ 幅員、曲線半径、こう配その他道路の状況により最大積載4トンの普通貨物自動車が通行できない区間。
- ^ 市街地を形成している区域(以下「市街地区域」という。)内の道路で、道路管理者が自動車の交通量がきわめて少ないと認めて指定したもの又は一方通行とされているものを通行する車両の幅は、当該道路の車道の幅員(歩道又は自転車歩行者道のいずれをも有しない道路で、その路肩の幅員が明らかでないもの又はその路肩の幅員の合計が1メートル未満(トンネル、橋又は高架の道路にあつては、0.5メートル未満)のものにあつては、当該道路の路面の幅員から1メートル(トンネル、橋又は高架の道路にあつては、0.5メートル)を減じたものとする。以下同じ。)から0.5メートルを減じたものをこえないものでなければならない。
- ^ 街路夏海大洗線を県道水戸鉾田佐原線とする区域変更に伴い、県道那珂湊大洗線の一部を短縮するための区域変更。
- ^ 茨城県道173号大洗公園線の全線(祝町 - 大洗鳥居下)および、茨城県道2号水戸鉾田佐原線の一部(大洗鳥居下 - 大洗マリンタワー前)と重複。
出典
編集- ^ a b 「道路区域の変更(昭和56年5月6日 茨城県告示第711号) (PDF)」『茨城県報』第6933号、茨城県、5–6頁、1981年5月6日。
- ^ a b c d 「道路の区域の変更(平成25年12月5日 茨城県告示第1318号) (PDF)」『茨城県報』第2545号、茨城県、3–4頁、2013年12月5日。
- ^ a b c d e 『茨城県道路現況調書』令和2年3月31日現在、p. 8
- ^ 県道路線認定(昭和三十四年十月十四日 茨城県告示第九百一号) (PDF) ,茨城県報 号外(1959年(昭和34年)10月14日)より
- ^ 「指定路線の解除(昭和39年7月3日 茨城県告示1004号) (PDF)」『茨城県報』第5170号、茨城県、1頁、1964年7月3日。
- ^ 「道路区域の変更・道路の供用開始(昭和39年7月6日 茨城県告示1030・1033号) (PDF)」『茨城県報』号外 (3)、茨城県、8, 9頁、1964年7月6日。
- ^ 「道路の区域変更(昭和45年12月21日 茨城県告示第1658号) (PDF)」『茨城県報』第5873号、茨城県、3頁、1970年12月21日。
- ^ a b 「道路の区域変更・供用開始(昭和47年9月21日 茨城県告示第933・934号) (PDF)」『茨城県報』第6052号、茨城県、3–4頁、1972年9月21日。
- ^ 「道路の区域指定・道路の供用開始(昭和53年4月27日 茨城県告示第555号・第559号) (PDF)」『茨城県報』第6625号、茨城県、7, 9頁、1978年4月27日。
- ^ a b 「道路の区域変更(平成元年12月4日 茨城県告示第1327号) (PDF)」『茨城県報』第95号、茨城県、2–3頁、1989年12月4日。
- ^ 「道路の区域の変更・道路の供用の開始(平成7年3月13日 茨城県告示第312・319号) (PDF)」『茨城県報』第632号、茨城県、9, 12頁、1995年3月13日。
- ^ 「県道の路線名および整理番号の変更(平成7年3月30日 茨城県告示第436号) (PDF)」『茨城県報』第637号、茨城県、8–12頁、1995年3月30日。
- ^ 「道路の区域の変更(平成8年2月29日 茨城県告示第248号) (PDF)」『茨城県報』第731号、茨城県、6頁、1996年2月29日。
- ^ 「車両制限令の規定に基づく道路の指定(平成13年3月1日 茨城県告示第198号) (PDF)」『茨城県報』第1241号、茨城県、10–14頁、2001年3月1日。
- ^ 「道路の供用の開始(平成15年3月20日 茨城県告示第392号) (PDF)」『茨城県報』第1450号、茨城県、6頁、2003年3月20日。
- ^ 「自動車制限令の規定の基づく道路の指定(平成16年3月15日 茨城県告示第370号) (PDF)」『茨城県報』第1551号、茨城県、8–9頁、2004年3月15日。
- ^ a b 土木部水戸土木事務所 (2016年11月10日). “都市計画道路 駅前海岸線が開通しました”. 茨城県ホームページ. 茨城県. 2017年4月9日閲覧。
- ^ 「道路の供用の開始(平成28年10月20日 茨城県告示第1324号) (PDF)」『茨城県報』第2838号、茨城県、13頁、2016年10月20日。
- ^ 「県道の管理に関する協議に対する同意(平成29年1月30日 茨城県告示第101号) (PDF)」『茨城県報』第2865号、茨城県、5頁、2017年1月30日。
- ^ a b 「道路の区域の変更(平成30年2月15日 茨城県告示第141号) (PDF)」『茨城県報』第2971号、10頁、2018年2月15日。
- ^ 「道路の区域の変更・道路の供用の開始(令和4年12月26日 茨城県告示第1311・1312号)」『茨城県報』第370号、茨城県、8–9頁、2022年12月26日 。
- ^ “道路の占用を制限する区域の指定(平成30年3月19日 茨城県告示第299号) (PDF)”, 茨城県報 第2980号: pp. pp. 18–28, (2018年3月19日)
- ^ a b 土木部公園街路課 (2016年11月18日). “都市計画道路 駅前海岸線の開通までの歩み”. 茨城県ホームページ. 茨城県. 2017年4月9日閲覧。
- ^ “道路の区域変更(平成元年12月4日 茨城県告示第1328号) (PDF)”, 茨城県報 (茨城県) 第95号: pp. p.3, (1989年12月4日)
参考文献
編集- 茨城県土木部『茨城県道路現況調書 令和2年3月1日現在』(レポート)茨城県 。