石橋産業事件(いしばしさんぎょうじけん)とは、石油会社「石橋産業」をめぐり手形詐欺汚職が発覚した事件。

手形詐欺事件

編集

許永中は、建設会社新井組担保に、京都ノンバンクから受けていた融資の支払いなどを逃れ、新井組株を入手して許の資金繰りにあてるなどの目的で、東京の石油商社の石橋産業の社長を欺いて約束手形を交付させようと計画した。

1996年4月と6月に額面計179億円余の約束手形を交付。その際に手形の決済資金は自分が用意するなどと偽り、この手形をノンバンクに差し入れた。

この事件では、許に対し懲役6年、元検察官弁護士田中森一に対し懲役3年の判決が確定し、刑務所に収監された。

若築建設事件

編集

建設省発注の工事などをめぐり、石橋産業の子会社(当時)である若築建設から政界に賄賂が流れた事件。

中尾栄一第1次橋本内閣建設大臣在任中、6,000万円の賄賂を受け取った受託収賄罪容疑で、2000年東京地検特捜部逮捕起訴された。2004年9月、中尾に対して懲役1年10か月、追徴金6,000万円の実刑判決が確定したが、病気のため刑の執行を受けることのないまま、2018年11月18日に中尾は病死した。

この事件では、フィクサーと呼ばれた福本邦雄も逮捕されている(後に不起訴)。

この事件を教訓に、公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律(通称「あっせん利得処罰法」)が制定された。

参考文献

編集

関連項目

編集