若桜駅
若桜駅(わかさえき)は、鳥取県八頭郡若桜町若桜字蓮教寺下モにある[2]、若桜鉄道若桜線の駅で同線の終着駅である[3]。若桜鉄道の本社・車庫を併設している。鳥取県最東端かつ中国地方最東端の駅である[2]。
若桜駅 | |
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駅舎(2008年9月) | |
わかさ Wakasa | |
◄丹比 (5.7 km) | |
鳥取県八頭郡若桜町若桜字蓮教寺下モ345-2 | |
所属事業者 | 若桜鉄道 |
所属路線 | ■若桜線 |
キロ程 | 19.2 km(郡家起点) |
電報略号 | ワサ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
乗降人員 -統計年度- |
249人/日 -2018年- |
開業年月日 | 1930年(昭和5年)12月1日[1][2] |
備考 | 直営駅 |
歴史
編集- 1930年[4](昭和5年)12月1日:国有鉄道若桜線が隼駅から延伸し全線開通[5]。若桜線の終着駅として開業[1][2]。旅客・貨物の取扱を開始[1]。
- 1974年(昭和49年)10月1日:貨物取扱を廃止[1]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物扱い廃止[1]。
- 1987年(昭和62年)
- 2008年(平成20年)7月23日:国の登録有形文化財に登録される[4]。
- 2015年(平成27年)4月11日:蒸気機関車(SL)C12の試験走行を当駅 - 八東駅間で実施[4][6][7]。
- 2020年(令和2年)1月16日:台湾新竹県横山郷にある台湾鉄路管理局内湾線の内湾駅と姉妹協定締結[8][9]。
駅構造
編集単式ホーム1面1線を有する地上駅である[2]。側線も敷設され、夜間滞泊がある。木造の駅舎内には、若桜鉄道の本社が置かれているほかにカフェ「わかさカフェ retro(レトロ)」を併設している[10]。唯一の社員配置駅で、窓口で乗車券(硬券)やグッズなどを発行・販売している。
構内にはかつて使用されていた蒸気機関車 (SL) を運行するための設備がいくつか残っており、個人が転車台の修復を行った[11]ことをきっかけに「若桜駅SL保存会」が結成された。2007年(平成19年)8月8日に蒸気機関車C12 167[3]を兵庫県多可郡多可町より譲り受け[12]、若桜鉄道によりレストアされ空気駆動に改造された(2016年に期間限定で車体をピンクに塗装)[13]。機関車の見学などで構内に入るには、入構券(大人300円・小人無料)が必要。また、4月から12月の主に第2第4日曜日にSLの展示運転(走行に際しては石炭と水ではなく圧縮空気を用いている)が行われ[2][13]、転車台回転体験、トロッコ乗車体験[5]、汽笛体験が行われている。
2008年(平成20年)に若桜鉄道若桜線の歴史的施設が一括して国の登録有形文化財に登録された(若桜駅、丹比駅、八東駅、安部駅、隼駅、因幡船岡駅の施設)[4]。日本全国で初めての例である。
若桜駅の登録有形文化財一覧
編集- 駅本屋およびプラットホーム[14]
- 物置および灯室[3][15]
- 旧西転轍手箱番所[16]
- 旧東転轍手箱番所[17]
- 諸車庫[18]
- 機関車転車台[19] - 手動で転車台を回転させる方式となっている[3][20]。
- 給水塔[3][21] - 鉄製の給水塔で日本国内に現存する3基の一つである(2021年時点)[22]。
- 流雪溝[3][23]
-
SLの転車台と給水塔
-
C12 167
利用状況
編集1日の平均乗降人員は以下の通りである。[24]
乗降人員推移 | |
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年度 | 1日平均人数 |
2011年 | 338 |
2012年 | 274 |
2013年 | 341 |
2014年 | 284 |
2015年 | 276 |
2016年 | 266 |
2017年 | 248 |
2018年 | 249 |
駅周辺
編集- 若桜神社
- 若桜町観光案内所
- 道の駅若桜
- 若桜町役場
- 郡家警察署若桜駐在所
- 八東川
- 国道29号
- 国道482号
- 鳥取県道103号若桜湯村温泉線
- 鳥取県道176号若桜停車場線
バスのりば
編集- 若桜町営バスターミナル
バスのりばは駅から約20メートル。
- 町営バス(定期運行)[25]
- 落折・吉川線
- つく米線
諸鹿線令和5年3月31日で廃止。
- 町営バス(デマンド運行)[25] - ゆいまぁる(公共交通空白地有償運送)
諸鹿 ()、落折、各方面
- 若桜駅前バス停
バスのりばは駅から少し離れた鳥取県道・兵庫県道103号若桜湯村温泉線または鳥取県道176号若桜停車場線上にある。
隣の駅
編集- 若桜鉄道
- ■若桜線
- 丹比駅 - 若桜駅
脚注
編集- ^ a b c d e f g 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、327頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b c d e f 鼠入昌史『終着駅巡礼』イカロス出版、2016年12月25日、101頁。ISBN 978-4-8022-0259-6。
- ^ a b c d e f g 「続・沿線点描 スローな旅 若桜鉄道 郡家駅〜若桜駅(鳥取県)」『BlueSignal』2019年3月号、西日本旅客鉄道、2019年3月、2021年12月28日閲覧。
- ^ a b c d e “「あのままだと廃線だった」車両や駅を観光資源に、地方鉄道の快走”. 読売新聞オンライン. (2020年9月21日). オリジナルの2021年11月24日時点におけるアーカイブ。 2021年12月28日閲覧。
- ^ a b c “6日に開通90年の感謝祭 若桜鉄道”. 朝日新聞デジタル. (2020年12月3日). オリジナルの2020年12月6日時点におけるアーカイブ。 2021年12月28日閲覧。
- ^ “若桜鉄道、SL C12の本線走行社会実験を4月11日に実施”. トラベルWatch (2015年3月17日). 2021年12月28日閲覧。
- ^ “45年ぶり鳥取・若桜鉄道にSLの雄姿! 町の夢のせ試験運行”. 産経ニュース. (2015年4月11日) 2021年12月28日閲覧。
- ^ “台鐵局內灣站 與日本若櫻鐵道若櫻站締結姊妹車站”. 聯合報. (2020年1月16日)
- ^ “台鉄内湾駅、鳥取・若桜駅と姉妹駅協定 双方の観光活性化に期待/台湾”. フォーカス台湾 (2020年1月16日). 2020年1月16日閲覧。
- ^ わかさ観光ガイド わかさカフェ retro - 若桜町観光協会
- ^ “SL時代の「転車台」若桜駅によみがえる”. 日本海新聞 (2006年4月4日). 2006年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月28日閲覧。
- ^ “多可町からSL到着 古里・若桜にお帰りなさい”. 日本海新聞 (2007年8月9日). 2007年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月28日閲覧。
- ^ a b “ピンクSL、若桜鉄道がお披露目 鳥取に広がるピンクスポット”. 乗りものニュース (2016年5月1日). 2021年12月28日閲覧。
- ^ 若桜鉄道若桜駅本屋及びプラットホーム - 文化遺産オンライン(文化庁)
- ^ 若桜鉄道若桜駅物置及び灯室 - 文化遺産オンライン(文化庁)
- ^ 若桜鉄道若桜駅旧西転轍手箱番所 - 文化遺産オンライン(文化庁)
- ^ 若桜鉄道若桜駅旧東転轍手箱番所 - 文化遺産オンライン(文化庁)
- ^ 若桜鉄道若桜駅諸車庫 - 文化遺産オンライン(文化庁)
- ^ 若桜鉄道若桜駅機関車転車台 - 文化遺産オンライン(文化庁)
- ^ 伊原薫 (2021年11月8日). “【検証】鉄道専門家が「鬼滅の刃」の無限列車を徹底検証 京都に残る最も忠実な車両、感動の描写も”. Yahoo!ニュース. 2021年12月28日閲覧。
- ^ 若桜鉄道若桜駅給水塔 - 文化遺産オンライン(文化庁)
- ^ “名松線伊勢奥津駅「給水塔」文化財登録を 地元団体が津市に要望”. 中日新聞Web. (2021年4月21日). オリジナルの2021年4月21日時点におけるアーカイブ。 2021年12月28日閲覧。
- ^ 若桜鉄道若桜駅流雪溝 - 文化遺産オンライン(文化庁)
- ^ 国土数値情報 駅別乗降客数データ - 国土交通省、2021年3月10日閲覧
- ^ a b “バス|若桜町”. www.town.wakasa.tottori.jp. 2023年5月16日閲覧。
- ^ “路線バス鳥取地区|鳥取エリア|日本交通株式会社”. 日本交通株式会社. 2023年5月16日閲覧。 “77.77L 八頭若桜線(70 市立病院経由便含む) 主な停留所/若桜町役場前、若桜駅前、丹比駅前、安部小学校前、八頭町本庁舎前、郡家駅前、環境大学前、津ノ井駅前、津ノ井小学校前、文化センター前、県庁日赤前、 市立病院、生協病院前、鳥取駅前”
関連項目
編集外部リンク
編集- 沿線各駅情報 - 若桜鉄道
- 若桜鉄道若桜駅 - 鳥取県観光連盟
- 若桜鉄道若桜駅本屋及びプラットホーム - 国指定文化財等データベース(文化庁)