舌骨舌筋(ぜっこつぜっきん)は頭頸部筋肉の一つ。薄い四角形で、舌骨の体の側面と大角全体から生じ、ほぼ垂直に上方へ向かい、茎突舌筋下縦舌筋の間で舌側面に入る。舌縁を下方に下げ、を後方に移動させ、舌背を凸状にする[1]

舌骨舌筋
Extrinsic muscles of the tongue. Left side. (Hyoglossus visible at center.)
Muscles of the neck. Anterior view. Hyoglossal muscle in purple
ラテン語 musculus hyoglossus
英語 Hyoglossus
グレイの解剖学 書籍中の説明(英語)
舌側面
舌下神経 (CN XII)
作用 舌の下方及び後方への移動
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体部から生じた筋繊維は大角からのものと重なる。舌骨舌筋は歌う際に重要である。舌静脈は舌骨舌筋の内側を通り、舌動脈は舌骨舌筋の深層を通る。

舌骨舌筋と顎舌骨筋の間には舌下腺顎下腺管舌神経舌下神経伴行静脈舌下神経といった重要な構造が存在する。後方では舌神経顎下腺管の上方に有り、顎下腺の一部が舌骨舌筋と顎舌骨筋の間に出ていることを注意しなければいけない。

注意すべき解剖学的関係

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舌骨舌筋の内側および表層には舌咽神経茎突舌骨靱帯舌動脈舌静脈が通る。これらの構造が最表層にあるので、最も損傷の可能性が高い

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脚注

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  1. ^ 竹原祥子下山和弘「舌の構造と機能訓練」『老年歯科医学』第21巻第1号、日本老年歯科医学会、2006年6月30日、44-47頁、doi:10.11259/jsg1987.21.44ISSN 0914-3866NAID 10020546689JOI:JST.Journalarchive/jsg1987/21.44 

外部リンク

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この記事にはパブリックドメインであるグレイ解剖学第20版(1918年)1129ページ本文が含まれています。