臭化カルシウム
臭化カルシウム(しゅうかカルシウム、英Calcium bromide)はカルシウムの臭化物で、化学式CaBr2で表される。無水のものと、二水和物とがある。
臭化カルシウム | |
---|---|
臭化カルシウム | |
別称 二臭化カルシウム | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 7789-41-5 , 22208-73-7 (二水和物) |
PubChem | 24680 |
RTECS番号 | EV9328000 |
特性 | |
化学式 | CaBr2 |
モル質量 | 199.89 g/mol (無水) 235.98 g/mol (二水和物) |
外観 | 吸湿性のある透明な結晶。無臭で、鋭い塩味がある。 |
密度 | 3.353 g/cm3 |
融点 |
730℃ |
沸点 |
1,935℃ (無水) |
水への溶解度 | 125 g/100 mL (0 ℃) 143 g/100 ml (20℃) 312 g/100 mL (100℃) |
アルコール, アセトンへの溶解度 | 可溶 |
酸解離定数 pKa | 9 |
構造 | |
結晶構造 | 偏菱形 |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | ICSC 1628 |
主な危険性 | 加熱により、有害なフュームが発生する場合あり |
NFPA 704 | |
半数致死量 LD50 | 4,100 mg/kg (ラット、経口投与) 1,580 mg/kg (マウス、皮下注射) |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | 塩化カルシウム フッ化カルシウム ヨウ化カルシウム |
その他の陽イオン | 臭化ナトリウム 臭化マグネシウム 臭化亜鉛 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
用途
編集サリチル酸ナトリウム・ジブカイン塩酸塩と配合して局所麻酔用注射薬(ネオビタカインなど)の安定剤とされる。塩酸ジフェンヒドラミンと配合して、アレルギー鼻炎用医薬品(レスカルミン)に使用される。
危険性
編集不燃性であるが、加熱や強酸との接触により有害なフュームが生じる。吸入により咳、皮膚の接触や眼に入ることにより発赤や痛み、経口投与により喉の痛みや吐き気などの症状が現れる[1]。
脚注
編集外部リンク
編集- 国際化学物質安全性カード 臭化カルシウム (ICSC:1628) 日本語版(国立医薬品食品衛生研究所による), 英語版