背徳法
背徳法(はいとくほう、英語: Immorality Act)は、かつて施行されていた南アフリカ共和国(南アフリカ連邦)の法律。
背徳法 | |
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原語名 | Immorality Act |
国・地域 | 南アフリカ連邦 |
形式 | 法律 |
日付 | 1927年(1950年改正) |
効力 | 廃止(1985年) |
種類 | 刑法 |
主な内容 | 白人と非白人の恋愛関係、性行為の禁止 |
概要
編集白人と非白人(黒人、カラード、インド系)の恋愛関係を禁止し、カラードの根絶を目的に制定。アパルトヘイト体制を支える法のひとつであった。
歴史
編集1927年成立。1950年の改正により、白人と非白人の性行為も禁止した。
警察は背徳法を根拠に、白人と非白人の恋愛関係も取り締まった。被告人の下着は法廷の中で法医学的証拠として使用された。
有罪判決を受けた者は懲役刑に処せられたが、黒人は白人より刑が重くなる場合がしばしばあった。
背徳法によって有罪判決を下された最初の人間は、「ケープダッチ」と言われるオランダ系ケープ移民の改革派教会の幹部であった。自宅のガレージで黒人労働者と性行為を行なっていたところ逮捕され、執行猶予処分を受けた。
ボプタツワナでは、南アフリカから名目上独立したバントゥースタンとして背徳法の適用は受けなかったため、サンシティなどの白人の高級リゾート地において、黒人による売春は公然と行なわれていた。
1985年、雑婚禁止法とともに撤廃された。