話中音(わちゅうおん)[1]またはビジートーン(busy tone, BT)とは、電話の発呼側(電話をかけた側)に対して、着呼側(電話の相手先)が話し中等の理由で着呼できないことを示す可聴音である。

「話中音」という名称であるが、話し中の場合だけでなく、着呼側が何らかの理由で着呼できない場合に使用される。

  • 着呼側の電話機がオフフックになっている。
  • 着呼側が発呼しようとしている。
  • 着呼側に対して他の人が発呼中である。
  • 着呼側が何らかの理由で電話が使用できない。

また、通話中に相手側がオンフックした(電話を切った)場合にも話中音が流れる[1]

規格

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話中音がどのような音であるかは、国によって規格が異なる。一般的なのは、1秒または0.5秒周期で音のオン・オフを繰り返すものである。日本においては、400ヘルツの音を0.5秒オン、0.5秒オフの1秒周期で繰り返す[1]よう、事業用電気通信設備規則(昭和60年郵政省令第30号)第33条にて定められている。この音を表す擬音語として、「ツー、ツー」「プー、プー」「プーッ、プーッ」などが用いられる。400ヘルツは、発信音(DT)と同じ周波数である。

北アメリカの話中音は、周期は日本と同じであるが、480ヘルツと620ヘルツの音と同時に鳴らすようPrecise Tone Plan英語版で定められている[2]。Precise Tone Planが定められる以前は、時間間隔は同じだが、音が発信音と同じであった。

イギリスの話中音は、440ヘルツの音を0.375秒ずつオン・オフしたものである。これは1960年代中頃から採用されたもので、それ以前は400ヘルツで現在の2倍の長さの0.75秒ずつオン・オフしていた。

出典

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  1. ^ a b c 電話サービスのインタフェース 第4.0版”. NTT東日本. 2016年8月8日閲覧。
  2. ^ AT&T "Notes on Distance Dialing". 1968.

外部リンク

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