素浪人 天下太平』(すろうにん てんかたいへい)は、NETテレビ(現・テレビ朝日)系列[1]にて1973年4月5日から9月27日まで毎週木曜夜8時からの1時間枠で放映された東映制作のテレビ時代劇。全26話[2]

素浪人 天下太平
ジャンル 時代劇
脚本 森田新松村正温結束信二 ほか
監督 井沢雅彦荒井岱志小野登佐々木康松尾正武
出演者 近衛十四郎
佐々木剛
加茂さくら ほか
オープニング 『ひとり旅』伊勢功一
国・地域 日本の旗 日本
言語 日本の旗日本語
製作
プロデューサー 上月信二(NET)、群杉昭(NET)、杉井進(東映)、田村嘉(東映)
制作 NET東映
放送
放送チャンネルNET系列
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1973年4月5日 - 9月27日
放送時間木曜20:00 - 20:55
放送枠木曜時代劇
放送分55分
回数26回

特記事項:
素浪人シリーズ第3作目
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概要

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素浪人 月影兵庫』、『素浪人 花山大吉』に続く素浪人シリーズの第3作。素浪人・天下太平(近衛十四郎)が、渡世人・うづ巻の勘太(佐々木剛)、御坊のお仙(加茂さくら)と旅をしながら悪を退治する道中記。

オープニングで主題歌が終わった直後、小鳥(声・平井道子)と天下太平が「旦那、今のはカッコ良かったけど、今夜の旅籠代はどうするの」「うん・・・そうなんだ」という会話を交わす場面が、アニメと実写を合成したものになっている。本編ではアニメ合成は登場しないが、太平にだけ聞こえる「天の声」がオープニング同様登場する。

1960年末、近衛の持病である糖尿病高血圧の悪化により『素浪人 花山大吉』を終了せざるを得なくなり、2年3カ月後、満を持しての素浪人シリーズの再開となった。ダイナミックな殺陣こそ健在だったが、病気療養の影響は隠せず、痩せた近衛の顔には既に老いの影がさし始めていた。

キャスト

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主人公。素浪人だが抜群の剣技を持つ超一流の剣客で、劇中では無双状態。一方で慢性的な金欠状態であり、江戸で多額の借金をこさえてしまったため金策のためと称してぶらりと旅に出てしまう。金に困っているわりには金への執着が薄く、多額の金を得ても困っている人にあっさりあげてしまったりするなどおおらかで呑気な性格。しかし曲がった事が大嫌いな正義感の持ち主でもあり、行く先々で悪人どもをバッタバッタと斬り倒していく。上述にもあるように自分だけに聞こえる「天の声」から諌められたりアドバイスを受けたりする。最終回、勘太やお仙と別れ気ままな一人旅を続ける。
一人前の侠客たらんと侠道修行の旅をしていた若いやくざ者。太平の剣の腕前と人柄にほれ込み、その後を付いてまわる。最終回、太平に促され一人旅へと赴く。
芸者。「鴨奴(かもやっこ)」という源氏名を持つ。多額の借金を残したまま旅にでた太平から借金を取り立てるべく後を追って旅にでるが、実は太平にほのかに好意を持っている。最終回、江戸からの知らせが来て、太平らと別れ江戸へ一旦帰還する。

スタッフ

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  • プロデューサー:上月信二(NET)、群杉昭(NET)、杉井進(東映)、田村嘉(東映)
  • 脚本:結束信二森田新迫間健飛鳥ひろし松村正温西沢裕子朝比奈峰小滝光郎
  • 監督:井沢雅彦荒井岱志小野登佐々木康松尾正武
  • 音楽:小川寛興
  • 撮影:柾木兵一、脇武夫、羽田辰治、森常次、安達重穂
  • 録音:墨関治、高井唯夫、田中峯生、武山大蔵
  • 照明:松井薫、林春海、椹木儀一、岡田耕二、藤井光春、宇野増太郎
  • 美術:寺島孝男、塚本隆治、宇佐美亮、中島哲二、角井博
  • 編集:島村智之、鳥居勉、川上忠
  • 整音:草川石文、小野岡道秀、山根定男
  • 計測:水島淳一、佐賀彰、山元豊、長谷川武次、山口鉄雄、宮川俊夫
  • 記録:篠敦子、平井宇津江、長岡君枝、野崎八重子、土橋喜久子
  • 衣裳:荒堀実秋、工藤昭、上野徳三郎
  • 美粧:林三郎、井筒俊彦
  • 結髪:河野節子、水巻春江、浜崎喜美江
  • 装飾:山中忠知、清原和雄
  • 装置:曽根美装
  • 助監督:久郷久雄、曽根勇、尾田耕太郎、古市真也、太田雅章、岡本静夫、上杉尚祺、内沢豊
  • 殺陣:上野隆三、土井淳之祐
  • 演技事務:上ノ山敏
  • 進行主任:藤野清
  • 進行:河野荘一
  • 現像:東洋現像所
  • ナレーター:平井道子松田明
  • 制作:NET、東映

放映リスト(サブタイトルリスト)

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話数 サブタイトル 放送日 脚本 監督 ゲスト出演者
1 さくらの花の咲く頃に 1973年
4月5日
結束信二 荒井岱志 稲葉義男(西国屋)、遠藤辰雄(居酒屋の亭主)、藤江リカ(染香)、松谷紀代(志津)、佐藤京一(吉辺)、岩田直二(儀兵ヱ)、神戸瓢介(職人)、飯田覚三早見栄子酒井哲北野拓也滝譲二宮川龍児富永佳代子岡本直子葉山良二(大槻伝四郎)
2 ここは江戸から何十里 4月12日 井沢雅彦 菊容子(おみよ)、富田浩太郎(田川主水)、木田三千雄(小山田左内)、千葉敏郎(吉辺)、山田秀樹(市太郎)、大城泰岡嶋艶子由井恵三左右田一平(大山伝内)
3 金の亡者を笑う鬼 4月19日 森田新 荒井岱志 人見明(赤沼玄蕃)、二瓶秀雄(清吉)、中村錦司(徳兵ヱ)、丘路千遠山金次郎森秀人伊玖野暎子畑中伶一野村昭子(おとく)
4 山のお寺の怖い鐘 4月26日 迫間健 井沢雅彦 村上冬樹(福田屋英五郎)、高品格(鳴神の五郎兵ヱ)、明石潮(和尚)、土屋靖雄(由松)、田畑猛雄(佐吉)、山本弘(猪之吉)、鈴木康弘(鐘の大八)、出水憲司田畑実行五十嵐義弘川口喬遠山二郎佃和美原田逸夫内藤康夫智村清三条泰子(羽衣お蝶)
5 額に汗して空財布 5月3日 飛鳥ひろし 桑山正一(竜神の為五郎)、原健策(笈川十太夫)、戸上城太郎(藤井軍兵ヱ)、坂口徹(三浦哲之助)、玉生司朗(寅吉)、波多野博重久剛平河正雄藤山良牧淳子宮崎博準見淳亀井光代(あや)
6 空にきらきら金の星 5月10日 結束信二 富田仲次郎(虎造)、川島育恵(おゆう)、花上晃(清吉)、五味竜太郎(権藤源八)、西山辰夫(茜の半蔵)、国田栄弥(伝五郎)、北見唯一森章二南部彰三島田秀雄野村鬼笑長谷川明男(銀次郎)
7 往きはよいよい怖い道 5月17日 松村正温 見明凡太朗(山田吾右ヱ門)、滝恵一(荒)、小倉弥寿子(おたけ)、芦田鉄雄(俵田)、川浪公次郎(藤岡)、田中直行(弥次郎)、野崎善彦坂東京三郎小峰一男、藤山良、松本妙子淡路康谷村昌彦(亀吉)
8 夕焼け子焼けの子守唄 5月24日 結束信二 荒井岱志 山岡徹也(熊蔵)、森秋子(おえん)、和田一壮(清吉)、大木智子(おせつ)、梅津栄(権造)、丘路千(陣之助)、小田部通麿(鬼五郎)、志摩靖彦日高久、松田明、高並功道井和仁春藤真澄八代郷子北原義郎(黒沼重太夫)、田口計(伝吉)
9 山の彼方の悪を断つ 5月31日 森田新 井沢雅彦 江見俊太郎(佐野伊左ヱ門)、五藤雅博(松崎屋儀助)、寄山弘(作兵ヱ)、小松陽太郎(千吉)、守田学哉(氏原左門)、楠年明(石島源三郎)、浜伸二野上哲也不動万、松田明、疋田泰盛橋本房枝、小峰一男、御影京子(お春)
10 はぐれ鴉の流れ唄 6月7日 水島道太郎(流れ星の銀次)、富田仲次郎(井熊の助五郎)、河村弘二(新田の惣兵ヱ)、京春上(おかよ)、鈴木康弘(儀十)、島田秀雄、平沢彰池田謙治日高綾子内藤康夫目黒祐樹(佐太郎)
11 鈴が鳴ります母恋い唄 6月14日 西沢裕子 小野登 外山高士(桜井玄馬)、五藤義秀(正吉)、山村弘三(弥八)、杉山昌三九(浅吉)、有川正治(後藤)、雲井三郎(和尚)、松田明(田島)、八代郷子(さわ)、石沢健熊谷武小田真士保積かや赤松志乃武長谷川待子(浦辺)
12 白い月夜の悪い夢 6月21日 松村正温 井沢雅彦 石山律(庄吉)、野口元夫(阿野の政造)、小谷悦子(お花)、西田良(伊佐次)、山本弘、藤沢宏梶本潔、川口喬、藤本秀夫、池田謙治、青柳三枝子(おゆう)
13 父(ち)ゃんの土産は千両箱 6月28日 朝比奈峰 荒井岱志 河野秋武(村井道庵)、小林勝彦(大野新人)、外山高士(卯月平馬)、野口ふみえ(粂)、大泉滉(熊吉)、加賀瓜芳和(三太郎)、石浜祐次郎(三河屋)、浜田雄史那智映美志賀勝木谷邦臣山田光子なかつかかずよ壬生新太郎亀石征一郎(海田源太郎)
14 雨降り花嫁さんどこへいく 7月5日 松村正温 佐々木康 和田一壮(清治郎)、鷲尾真知子(おみの)、近江輝子(日光尊)、東竜子(おこよ)、古川ロック山本一郎高崎継義、北見唯一、日高久、疋田泰盛、和田昌也江原政一前川良三、山岡徹也(月光)、原健策(七兵衛)
15 めんない千鳥の惚れた女(ひと) 7月12日 森田新 井沢雅彦 今井健二(伝造)、唐沢民賢(仙次)、松島和子(行商の女)、阿木五郎真木祥次郎美松艶子、由井恵三、大江光多々良純(富の市)
16 子を取ろ子取ろの悪の里 7月19日 荒井岱志 高森和子(おかね)、増田順司(大和屋)、幸田宗丸(伝蔵)、西田良、阿波地大輔、谷村昌彦(伍作)、広瀬義宣、近江輝子、山田光子、邦保三浦徳子、和田昌也、池山豊明池田尚代泉春子、淡路康、柳沢真一(三本松の伊助)
17 晴れたら金の鈴鳴らそ 7月26日 小野登 藤岡重慶(山谷の多三郎)、森健二(喜兵ヱ)、柳生博(吉次)、汐路章(幻の伝造)、浜伸二(大熊)、滝譲二(常)、山瀬洋(松吉)、佐野伸寿(喜一)、野上哲也、丸平峰子東孝小畠絹子(お絹)
18 本物 偽物 三度笠 8月2日 飛鳥ひろし 松尾正武 高品格(吉五郎)、江見俊太郎(服部修理)、川島育恵(お千代)、阿波地大輔(黒馬の伝造)、千葉敏郎(大沼陣内)、秋山勝俊(白狐の丑松)、新屋英子(お松)、浜田雄史(伊坂兵衛)、森章二(赤不動の岩吉)、高並功(源八)、熊谷武(説爺)、岩尾正隆(青蛙の権太)、井上茂子、山田光子、藤川弘、宮崎博、江原政一、長谷川明男(弥市)
19 黒い風吹く城下町 8月9日 迫間健 井沢雅彦 亀石征一郎(笹部伊織)、永井秀明(三宅作左ヱ門)、谷口完(辰五郎)、五味竜太郎(井上軍八)、加賀瓜芳和(長松)、中田喜子(由美)、永野達雄(立花曲軒)、那智映美(おかよ)、千葉保、木谷邦臣、白川浩二郎有島淳平泉好太郎、小田真士、河原崎健三(富田兵馬)
20 からすなぜなく遠い空 8月16日 松村正温 福山象三(熊五郎)、上野山功一(弥十)、永野達雄(彦兵ヱ)、畠山麦(岩松)、玉生司朗、森秀人、新海なつ藤山喜子、日高綾子、村田玉郎、有島淳平、平河正雄、伊玖野暎子、今田義幸池田弘美小庄義明梶三和子(おちよ)
21 親星子星の見る夢は・・・ 8月23日 森田新 小野恵子(美代)、国一太郎(伝次)、阿波地大輔(安五郎)、西山嘉孝(上州屋)、古川ロック(川辺の政吉)、徳田実(留造)、土橋勇井上茂、水島道太郎(佐野大三郎)
22 日暮れの道は遠い道 8月30日 小滝光郎 北原義郎(氷川弥平太)、菊容子(おみの)、梅津栄(仁造)、江幡高志(辰)、西田良(銀次)、雲井三郎、出水憲司、土橋勇、松田利夫、宮崎博、藤山良、桜むつ子(お熊)
23 あの町、この町 影法師 9月6日 森田新 荒井岱志 珠めぐみ(お菊)、住吉正博(仙次)、山村弘三(了庵)、西山嘉孝(吉兵ヱ)、武周暢(清太郎)、武田禎子(お梅)、藤田千代美(お君)、大橋壮太、川浪公次郎、田畑猛雄、熊谷武、内藤康夫、東孝、坂本香宮村武子御木本伸介(安川惣右ヱ門)
24 どんぐりころころ一人旅 9月13日 松村正温 小野登 田口計(銀造)、金井由美(おさと)、春日俊二(越後屋)、山崎亨一(三太松)、武田てい子(茶屋女房)、松島和子(おちか)、大木晤郎(伊佐次)、伝法三千雄(鹿松)、宮城幸生前川利江子、市川祐二、初音礼子(おかね)
25 大ボラ小ボラで日が暮れた 9月20日 森田新 高木均(芋田の儀十)、上野山功一(十津川玄馬)、玉生司朗(郷田)、武田禎子(おつた)、松田明(和助)、佃和美(お花)、池田幸路(お銀)、北原将光、岩尾正隆、宇崎尚韶、智村清、丸平峯子、伊玖野暎子、工藤堅太郎(大前田の小五郎)
26 むすんで、ひらいて朝が来た 9月27日 松村正温 荒井岱志 水原麻記(おきみ)、小松陽太郎(三吉)、瀬良明(茂助)、五藤雅博(徳右ヱ門)、阿波地大輔(大熊)、笹吾朗(飛脚)、丘路千(岩松)、八代郷子、美樹博佐々木松之亟、壬生新太郎、春藤真澄、司京子、内藤康夫、穂積隆信(円月院元道)、小林勝彦(原町の伝造)

主題歌

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(以上、作詞:結束信二、作曲・編曲:小川寛興、発売元:キングレコード

再放送

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ネット配信

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2022年7月1日からYouTube東映時代劇YouTube」の「据置枠」で、第1・2話が常時配信されている。

脚注

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  1. ^ 近畿広域圏(関西地区)では当時の系列局である毎日放送(MBS)でなく、独立UHF局サンテレビKBS京都にネットされた。MBSでは当時、東京12チャンネル(現・テレビ東京)から『紅白スター対抗大合戦』をネット受けしていたためだった。また広島県でも、系列局の広島ホームテレビ(HOME・当時UHT)が、1970年12月の開局から、1975年10月のテレビ新広島(TSS・フジテレビ系列)開局による4局化まで、当該枠を広島テレビ(HTV・当時は日本テレビ系とフジテレビ系のクロスネット局)の編成から外れた日本テレビの同時スポンサードネット枠としていたため、金曜深夜(土曜未明)0:05からの遅れネットで放送された(出典:中国新聞、1973年7月20日、テレビ欄)。
  2. ^ 「素浪人 天下太平」ドラマ詳細データ(テレビドラマデータベース)

関連項目

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外部リンク

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NET 木曜20時枠
前番組 番組名 次番組
土居まさるの
やあ!やあ!やあ!

【ここまでバラエティ番組】
素浪人 天下太平
【当番組より時代劇枠