筑前国の式内社一覧

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筑前国の式内社一覧(ちくぜんのくにのしきないしゃいちらん)は、『延喜式』第9巻・第10巻「神名帳上下」(延喜式神名帳)に記載のある神社、いわゆる「式内社」およびその論社のうち、筑前国に分類されている神社の一覧。

また『延喜式』神名帳の編纂当時に存在したが同帳に記載の無い神社、いわゆる「式外社」についても付記する。

式内社

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『延喜式』神名帳では、大社16座8社(いずれも名神大社)・小社3座3社の計19座10社を記載。

(凡例)

1)「神名帳」列は、『延喜式 上巻』(大岡山書店、昭和4年、国立国会図書館デジタルコレクション)等における『延喜式神名帳の記載を基に作成。社名表記は神社史料集成(5を参照)における字体(異体字がある場合には新字体・通用性の高い字体を使用)を基準とした。読みの「-」部分は、「神社」以外で仮名が振られていない部分。「○座」は座数を表し、一座の場合は記載していない。
2)格の「名神大」は名神大社を、「大」は式内大社(名神大社除く)を、「小」は式内小社を意味する。付記は社名とともに記されているもので、一部は「式内社#式内社の社格」を参照。
3)比定社が複数ある場合、最も有力なものを無冠で示し、他の論社には「(論)」を冠した。
4)本来の式内社とは認めがたいものの、式内社を合祀したなどその後継を主張するもの、その他参考の神社には「(参)」を冠した。

5)「集成」列は神社史料集成(國學院大學21世紀COEプログラム「神道・神社史料集成」)における神社項へのリンク先を記載。
神名帳 比定社 集成
社名 読み 付記 社名 所在地 備考
宗像郡 4座(並大)
宗像神社 三座 ムナカタノ 並名神大 宗像大社 沖津宮:福岡県宗像市大島沖ノ島
中津宮:福岡県宗像市大島
辺津宮:福岡県宗像市田島
[1]
織幡神社 オリハタノ 名神大 織幡神社 福岡県宗像市鐘崎 [2]
那珂郡 4座(並大)
八幡大菩薩筥埼宮 -ハコサキノミヤ 名神大 筥崎宮 福岡県福岡市東区箱崎 (筑前国一宮) [3]
住吉神社 三座 スミヨシノ 並名神大 住吉神社 福岡県福岡市博多区住吉 筑前国一宮 [4]
糟屋郡 3座(並大)
志加海神社 三座 -ウミノ
-アマ
並名神大 志賀海神社 福岡県福岡市東区志賀島 [5]
怡土郡 1座(小)
志登神社 シトノ 志登神社 福岡県糸島市志登
御笠郡 2座(並大)
筑紫神社 チクシ 名神大 筑紫神社 福岡県筑紫野市原田 [6]
竃門神社 カマトノ 名神大 竈門神社 上宮:福岡県太宰府市北谷(宝満山山頂)
下宮:福岡県太宰府市内山
[7]
上座郡 1座(小)
麻弖良布神社 マテラフノ 麻氐良布神社 福岡県朝倉市杷木志波
下座郡 3座(並大)
美奈宜神社 三座 ミナギノ 並名神大 (論)美奈宜神社 福岡県朝倉市荷原 [8]
(論)美奈宜神社 福岡県朝倉市林田
夜須郡 1座(小)
於保奈牟智神社 ヲホナムチノ
オホナモチ
大己貴神社 福岡県朝倉郡筑前町弥永
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式外社

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『延喜式』神名帳の編纂当時に存在したが、同帳に記載の無い神社。

次の香椎宮は『延喜式』の段階で存在するが、神名帳には掲載されず、神名帳以外において「廟」として記される。平安時代中頃から神社化した。

文献 比定社 集成
廟名 記事 社名 所在地 備考
香椎廟
(樫日廟/橿日廟など)
『続日本紀』天平9年(737年)4月1日条ほか 香椎宮 福岡県福岡市東区香椎 [9]

参考文献

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  • 皇典講究所・全国神職会校訂『延喜式 上巻』(大岡山書店、昭和4年) - 国立国会図書館デジタルコレクション
  • 『延喜式 第2』(日本古典全集刊行会、昭和4年) - 国立国会図書館デジタルコレクション

外部リンク

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