第50次長期滞在
第50次長期滞在(だい50じちょうきたいざい)は50回目の国際宇宙ステーションでの長期滞在。
ISSのロボットアームに捕捉されたHTV-6、2016年12月13日 | |
任務種別 | ISS長期滞在 |
---|---|
任務期間 | 162日 |
長期滞在 | |
宇宙ステーション | 国際宇宙ステーション |
開始 | 2016年10月30日 UTC[1] |
終了 | 2017年4月10日 UTC |
到着 | ソユーズMS-02 ソユーズMS-03 |
出発 | ソユーズMS-02 ソユーズMS-03 ソユーズMS-04 |
乗員 | |
乗員数 | 6名 |
乗員 | 第49次/第50次長期滞在: シェーン・キンブロー アンドレイ・ボリセンコ セルゲイ・リジコフ 第50次/第51次長期滞在: ペギー・ウィットソン オレッグ・ノヴィツキー トマ・ペスケ |
EVA | 4名 |
EVA期間 | 26時間8分 |
第50次長期滞在の徽章 (左から)ボリセンコ、キンブロー、リジコフ、ペスケ、ウィットソン、ノヴィツキー |
シェーン・キンブロー、アンドレイ・ボリセンコおよびセルゲイ・リジコフは第49次長期滞在から移行した。第50次長期滞在は2016年10月28日のソユーズMS-01の出発で始まり[1]、2017年4月10日のソユーズMS-02の出発まで継続した。ソユーズMS-03の乗組員は第51次長期滞在に移行した。
ソユーズMS-03の打ち上げの後、当時56歳のペギー・ウィットソンは宇宙へ飛行した最高齢の女性となった。2017年4月10日に第51次長期滞在の指揮を引き継ぐことによって、ウィットソンは2回のISS長期滞在の指揮をとった初めての女性となった(1回目は2007年 - 2008年の第16次長期滞在)[2][3]。2016年11月19日にソユーズMS-03が国際宇宙ステーションにドッキングしたことによって、ステーションに滞在する人員は合計6名となった[4]。
クルー
編集ポジション | 第1期 (2016年10月 - 11月) |
第2期 (2016年11月 - 2017年4月) |
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船長 | シェーン・キンブロー、NASA 2回目の宇宙飛行 | |
第1フライトエンジニア | セルゲイ・リジコフ、RSA 1回目の宇宙飛行 | |
第2フライトエンジニア | アンドレイ・ボリセンコ、RSA 2回目の宇宙飛行 | |
第3フライトエンジニア | ペギー・ウィットソン、NASA 3回目で最後の宇宙飛行 | |
第4フライトエンジニア | オレッグ・ノヴィツキー、RSA 2回目の宇宙飛行 | |
第5フライトエンジニア | トマ・ペスケ、ESA 1回目の宇宙飛行 |
ミッションの全体像
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第49次/第50次長期滞在の打ち上げとドッキング
編集ソユーズMS-02は2016年10月19日に打ち上げられ、第49次/第50次長期滞在のクルーとなるシェーン・キンブロー
アンドレイ・ボリセンコ
セルゲイ・リジコフを輸送した。MS-02は2016年10月21日にポイスク(MRM-2)モジュールにドッキングした[5]。
第50次/第51次長期滞在の打ち上げとドッキング
編集ソユーズMS-03は2016年11月17日に打ち上げられ、オレッグ・ノヴィツキー、ペギー・ウィットソンおよびトマ・ペスケを輸送した[6]。MS-03は2016年11月19日にラスヴェット(MRM-1)モジュールにドッキングした。
活動
編集2016年12月25日に、クルーは微小重力環境で浮遊しながら、直近に日本の貨物宇宙船で届けられていたクリスマスプレゼントを開けてクリスマスを祝った[7]。宇宙飛行士の一人が軌道上でサンタ帽を被った[7]。フランス人宇宙飛行士のペスケがステーションのクルーと特別なフランス料理を分け合った[7][8]。ペスケはESA向けのクリスマスの特別ビデオも製作した[8]。
化学研究
編集この節には内容がありません。(January 2017) |
ISSへの無人宇宙飛行
編集第50次長期滞在の間、国際宇宙ステーションには複数の補給ミッションが訪れた。
宇宙機 - ISS飛行ナンバー |
国 | ミッション | 打ち上げ機 | 打ち上げ (UTC) |
ドッキング/係留 (UTC) † |
ドッキング解除/係留解除 (UTC) |
期間(ドッキング) | 軌道離脱 |
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シグナス CRS OA-5 - CRS OA-5 |
アメリカ | 輸送 | アンタレス230 | 2016年10月17日 23:45:40 | 2016年10月23日 11:28 | 2016年11月21日 12:35 | 29日 1時間 7分 | 2016年11月27日 23:36 |
プログレスMS-04 - ISS-65P |
ロシア | 輸送 | ソユーズU | 2016年12月1日 14:51:45 | 軌道到達前に宇宙機が第3段から分離;ミッション失敗 | |||
こうのとり6号機 - HTV-6 |
日本 | 輸送 | H-IIB | 2016年12月9日 13:26:47 | 2016年12月13日 10:37 | 2017年1月27日 15:45 [9] | 45日 5時間 8分 | 2017年2月5日 15:06[10] |
スペースX CRS-10 - CRS SpX-10 |
アメリカ | 輸送 | ファルコン9 | 2017年2月19日 14:39:00 | 2017年2月23日 13:12 | 2017年3月19日 09:11 | 23日 19時間 54分 | 2017年3月19日 14:00[11] |
プログレスMS-05 - ISS-66P |
ロシア | 輸送 | ソユーズU | 2017年2月22日 05:58:33 [12][13] | 2017年2月24日 08:34 | 2017年7月20日 17:46 | 146日 9時間 16分 | 2017年7月20日 20:58 |
宇宙遊泳
編集EVA # | 宇宙遊泳者 | 開始 (UTC) | 終了 (UTC) | 期間 |
EVA 1 |
ペギー・ウィットソン シェーン・キンブロー |
2017年1月6日 11:23 |
2017年1月6日 17:55 |
6時間32分 |
3A電力チャンネルの新しいバッテリーへのアダプタープレートとケーブルの設置、AMSの撮影、カメラの取り外しとイーサネットケーブルの引き回し[14]。 | ||||
EVA 2 |
シェーン・キンブロー トマ・ペスケ |
2017年1月13日 11:22 |
2017年1月13日 17:20 |
5時間58分 |
主な目的:エクスプレスパレット(EP)からのアダプタープレートEおよびFの取り出し、スロット6へのアダプタープレートFの設置、アダプタープレートFへのバッテリー4の移設、スロット4へのアダプタープレートE設置、アダプタープレートDの取り出しとスロット2への設置、スロット1およびスロット5のリチウムイオン電池のH1ボルトの増し締め 先行タスク:ノード3のシールドバンドル#3の一時的な収納、モバイルトランスポーターリレーアセンブリー(MTRA)カメラ・ライト・パンおよびチルト・アセンブリー(CLPA)の交換、ラッチングエンドエフェクター(LEE)のワークサイトインターフェースフィクスチャー(WIF)アダプターの回収と修理、S0後方からZ1前方(ネズミの巣)のフォトマッピング、太陽電池ブランケットボックス(SABB)の拘束の確保、ノード3へのシールドバンドル#2の再配置[15] | ||||
EVA 3 |
シェーン・キンブロー トマ・ペスケ |
2017年3月24日 11:24 |
2017年3月24日 17:58 |
6時間34分 |
移動のためのPMAの準備、EXT-2 MDMの撤去と新しいEPIC MDMへの交換、写真撮影、カナダアーム2末端機の潤滑及びラジエターバルブの検査[16] | ||||
EVA 4 |
シェーン・キンブロー ペギー・ウィットソン |
2017年3月30日 12:29 |
2017年3月30日 19:33 |
7時間4分 |
EXT-1 MDMの撤去と新しいEPIC MDMへの交換、PMA-3カバーとともに失われたシールドの交換を含むノード3の軸シールドの設置、PMA-3カマーバンドの設置、PMA-3カバーの取り外し、PMA-3の接続、ノード3ポートのCDCの閉鎖、ハーモニーモジュールの地球側係留ポートの検査と清掃 |
脚注
編集- ^ a b “'Golden' expedition: 50th commander takes charge of space station”. collectspace.com (30 October 2016). 22 November 2016閲覧。
- ^ “NASA's Peggy Whitson Becomes Oldest Woman in Space - ABC News”. Abcnews.go.com. 2016年11月19日閲覧。
- ^ Chiara Palazzo Associated Press (18 November 2016). “Nasa veteran Peggy Whitson becomes the oldest woman in space as she blasts off for ISS”. The Telegraph (Telegraph.co.uk) 2016年11月19日閲覧。
- ^ “Welcome Aboard! New Arrivals Make Six Expedition 50 Crew Members | Space Station”. blogs.nasa.gov. 2016年11月24日閲覧。
- ^ “Soyuz MS-02 spacecraft docks with Expedition 49/50 crew” (21 October 2016). 2021年11月23日閲覧。
- ^ “Soyuz MS-03 mission”. 2021年11月23日閲覧。
- ^ a b c “Christmas in Orbit: Astronauts Make Merry Aboard the Space Station” (25 December 2016). 2021年11月23日閲覧。
- ^ a b “Christmas in space features French cuisine” (23 December 2016). 2021年11月23日閲覧。
- ^ “KOUNOTORI6 Leaves the ISS”. JAXA (28 January 2017). 29 January 2017閲覧。
- ^ “KOUNOTORI6 performed its third de-orbit maneuver for reentry”. JAXA (5 February 2017). 6 February 2017閲覧。
- ^ “CRS-10 Dragon completes homecoming to conclude successful ISS mission | NASASpaceFlight.com” (英語). www.nasaspaceflight.com (19 March 2017). 2017年3月24日閲覧。
- ^ “After multiple delays, Progress MS-05 set for launch”. spaceflightinsider (February 20, 2017). 2021年11月23日閲覧。
- ^ Chris Gebhardt (February 21, 2017). “Longest-serving rocket in history bids farewell with Progress MS-05 launch”. NasaSpaceFlight.com. 2021年11月23日閲覧。
- ^ Pete Harding (2017年1月13日). “EVA-39: Spacewalkers complete the upgrading of ISS batteries”. NASASpaceflight.com. 2017年1月13日閲覧。
- ^ HQ (2017年1月13日). “ISS Daily Summary Report – 1/13/2017”. NASA.gov. 2017年1月13日閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
- ^ Mark Garcia (2017年3月24日). “Spacewalkers Successfully Complete Primary Tasks”. NASA.gov. 2017年3月24日閲覧。