第1次ドミートリー・メドヴェージェフ内閣

第1次ドミートリー・メドヴェージェフ内閣ロシア語: Первое правительство Медведева)は、2012年ロシア大統領選挙の結果を受けて同年5月21日に成立したロシア連邦内閣である[1]

第1次ドミートリー・メドヴェージェフ内閣
ロシアの旗 ロシア 第54代内閣
成立年月日2012年5月21日
終了年月日2018年5月7日
組織
元首ウラジーミル・プーチン
首相ドミートリー・メドヴェージェフ
副首相イーゴリ・シュワロフ
閣僚数32
更迭された閣僚数
(逝去/辞任/解任)
12
総閣僚数43
与党統一ロシア
野党ロシア連邦共産党
公正ロシア
野党党首ゲンナジー・ジュガーノフ
セルゲイ・ミロノフ
詳細
前内閣第2次ウラジーミル・プーチン内閣
次内閣第2次ドミートリー・メドヴェージェフ内閣

2012年3月のロシア大統領選挙では当時の首相で元大統領のウラジーミル・プーチンが勝利した[2]

5月7日、プーチンは第4代ロシア連邦大統領に就任[3]。就任式に引き続いて、プーチンは前大統領ドミートリー・メドヴェージェフを首相に指名した[4]

5月8日、ロシア下院はメドヴェージェフの首相指名を承認[5]。続いてプーチン大統領の任命を受けメドヴェージェフが首相に就任した[6][7]

5月21日、プーチン大統領により閣僚が任命された。新内閣の構成は、2012年5月21日付ロシア連邦大統領令第636号によって発表された[8][9]

構造改革

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ロシア極東開発省が新設されたほか、保健・社会開発省が保健省と労働・社会問題省に分離された[10]

スポーツ・観光・青年政策省はスポーツ省ロシア語版へ改称された。

「開かれた政府」担当相にミハイル・アビゾフが任命された[11]

前内閣からの留任は半分以下にとどまった[12]

その後

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2013年11月、建設住宅省ロシア語版英語版が新設され、初代大臣にはミハイル・メン英語版ロシア語版が就任した[13]

2014年3月31日、クリミア危機を受け、クリミア問題担当省ロシア語版英語版が新設された[14]。初代大臣にはオレグ・サヴェリエフロシア語版英語版が任命された[15]。2015年7月1日廃止[16]

2014年5月、北カフカース問題担当省ロシア語版新設[17]。初代大臣にはレフ・クズネツォフが任命された[18]

2014年9月8日、地域開発省を廃止。クリミア問題担当省、北カフカース問題担当省、ロシア極東開発省の創設に伴うもの。廃止された地域開発省の機能はロシア経済発展省財務省司法省文化省、建設住宅省へと引き継がれた[19]

閣僚

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職名 氏名 就任日 退任日 備考
首相
 
ドミートリー・メドヴェージェフ 2012年5月8日
第一副首相
 
イーゴリ・シュワロフ 2012年5月21日 (留任)
副首相兼内閣官房長官
 
ウラジスラフ・スルコフ 2012年5月21日 2013年5月8日
 
セルゲイ・プリホチコ 2013年5月8日
副首相
 
ドミトリー・コザク 2012年5月21日 (留任)
副首相
 
アルカジー・ドヴォルコーヴィチ 2012年5月21日
副首相
 
ドミトリー・ロゴージン 2012年5月21日
副首相
 
オリガ・ゴロジェツ 2012年5月21日 社会問題担当
副首相兼北カフカース連邦管区大統領全権代表
 
アレクサンドル・フロポーニン 2012年5月21日
副首相兼極東連邦管区大統領全権代表
 
ユーリ・トルトネフ 2013年8月31日
副首相
 
ヴィタリー・ムトコ 2016年10月19日 スポーツ・観光・青年政策担当
国務大臣
 
ミハイル・アブィゾフ 2012年5月21日 「開かれた政府」担当
内相 ウラジーミル・コロコリツェフ 2012年5月21日
外相
 
セルゲイ・ラヴロフ 2012年5月21日 (留任)
非常事態相
 
ウラジーミル・プチコフ 2012年5月21日
国防相
 
アナトーリー・セルジュコフ 2012年5月21日 2012年11月6日 (留任)
 
セルゲイ・ショイグ 2012年11月6日
法相
 
アレクサンドル・コノヴァロフ 2012年5月21日 (留任)
保健相
 
ヴェロニカ・スクヴォルツォワ 2012年5月21日
文化相
 
ウラジーミル・メジンスキー 2012年5月21日
教育・科学相
 
ドミートリー・リヴァーノフ 2012年5月21日 2016年8月19日
 
オリガ・ヴァシリエワロシア語版 2016年8月19日
天然資源・環境相
 
セルゲイ・ドンスコイ 2012年5月21日
産業貿易相
 
デニス・マントゥロフ 2012年5月21日
極東開発相
 
ヴィクトル・イシャエフ 2012年5月21日 2013年8月31日 極東連邦管区大統領全権代表在任のまま、新設・就任。
 
アレクサンドル・ガルシカ 2013年9月11日
地域開発相
 
オレグ・ゴヴォルン 2012年5月21日 2012年10月17日
 
イーゴリ・スリュニャーエフ

(退任後に姓をアルビンへ改名[20]

2012年10月17日 2014年9月8日 地域開発省廃止。
通信・マスコミュニケーション相
 
ニコライ・ニキフォロフ 2012年5月21日
農相
 
ニコライ・フョードロフ 2012年5月21日 2015年4月22日
 
アレクサンドル・トカチョフ 2015年4月22日
スポーツ相
 
ヴィタリー・ムトコ 2012年5月21日 2016年10月19日 (留任)
 
パーヴェル・コロブコフロシア語版 2016年10月19日
運輸相
 
マクシム・ソコロフ 2012年5月21日
労働・社会問題相
 
マクシム・トピリン 2012年5月21日
財務相
 
アントン・シルアノフ 2012年5月21日 (留任)
経済開発相(経済発展相)
 
アンドレイ・ベロウソフ 2012年5月21日 2013年6月24日
 
アレクセイ・ウリュカエフ 2013年6月24日 2016年11月15日
 
エフゲニー・エリン 2016年11月15日 2016年11月30日 (代行)
 
マキシム・オレシュキン 2016年11月30日
エネルギー相
 
アレクサンドル・ノヴァク 2012年5月21日

脚注

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  1. ^ バレたらやばい! プーチンの大事な演説中、最前列で居眠りするメドベージェフの姿”. Newsweek日本版 (2023年2月23日). 2023年4月8日閲覧。
  2. ^ プーチン首相が勝利宣言、対立候補は不正主張=ロシア大統領選」『Reuters』2012年3月4日。2022年10月18日閲覧。
  3. ^ プーチン氏、ロシア大統領に就任 4年ぶりの復帰”. AFP (2012年5月7日). 2022年10月18日閲覧。
  4. ^ プーチン大統領、メドベージェフ氏を首相候補に指名”. ベトナムの声放送局 (2012年5月8日). 2022年10月18日閲覧。
  5. ^ メドベージェフ首相承認/ロシア下院が承認審議”. 四国新聞社 (2012年5月8日). 2022年10月18日閲覧。
  6. ^ (日本語) メドベージェフ首相が就任 ロシア下院が承認、大統領任命”. U.S.Frontline: (2012年5月8日). 2012年5月23日閲覧。
  7. ^ Указ Президента Российской Федерации от 08.05.2012 № 612 ∙ Официальное опубликование правовых актов ∙ Официальный интернет-портал правовой информации”. publication.pravo.gov.ru. 2022年10月18日閲覧。
  8. ^ УКАЗ ПРЕЗИДЕНТА РОССИЙСКОЙ ФЕДЕРАЦИИ О СТРУКТУРЕ ФЕДЕРАЛЬНЫХ ОРГАНОВ ИСПОЛНИТЕЛЬНОЙ ВЛАСТИ”. Контактная информация (2012年5月21日). 2022年10月10日閲覧。
  9. ^ УКАЗ ПРЕЗИДЕНТА РОССИЙСКОЙ ФЕДЕРАЦИИ”. 2022年10月10日閲覧。
  10. ^ Владимир Путин назвал состав нового кабинета” (ロシア語). vesti.ru (2012年5月21日). 2022年10月18日閲覧。
  11. ^ Ivlev, Pavel (2012年5月28日). “The Prime Minister's New Suits: Medvedev's Cabinet of Technocrats” (英語). Institute of Modern Russia. 2022年10月18日閲覧。
  12. ^ 本村眞澄 (2012年7月12日). “ロシア: ロスネフチを主軸に展開するプーチン新政権のエネルギー政策”. 石油天然ガス・金属鉱物資源機構. 2022年10月10日閲覧。
  13. ^ International, Sputnik (20131101T1533+0000). “New Ministry to Oversee Russia’s Troubled Utilities Sector” (英語). Sputnik International. 2022年10月18日閲覧。
  14. ^ Указ Президента Российской Федерации от 31.03.2014 № 190 ∙ Официальное опубликование правовых актов ∙ Официальный интернет-портал правовой информации”. publication.pravo.gov.ru. 2022年10月18日閲覧。
  15. ^ Министр по делам Крыма будет иметь 6 заместителей” (ロシア語). РИА Новости (2014年5月13日). 2022年10月18日閲覧。
  16. ^ Подписан Указ об упразднении Министерства по делам Крыма” (ロシア語). Президент России. 2022年10月18日閲覧。
  17. ^ Указ Президента РФ от 12.05.2014 N 321 (ред. от 15.05.2018) "О Министерстве Российской Федерации по делам Северного Кавказа"”. www.consultant.ru. 2022年10月18日閲覧。
  18. ^ Лев Кузнецов назначен Министром по делам Северного Кавказа” (ロシア語). Президент России (2014年5月12日). 2022年10月18日閲覧。
  19. ^ Минрегион России упразднен” (ロシア語). ГАРАНТ.РУ (2014年9月8日). 2022年10月18日閲覧。
  20. ^ Экс-министр Слюняев поменял фамилию перед назначением в правительство Петербурга”. TACC (2014年10月30日). 2022年10月20日閲覧。

外部リンク

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