竜胆瀉肝湯
竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)は、漢方薬の処方のひとつで、膀胱炎などの尿路や生殖器の炎症をおさえ、尿の出をよくする。比較的体力があり、冷えのないものに使用する。
概要
編集漢方の古典といわれる中国の医書『薛氏十六種』に記載がある。清熱瀉火である竜胆を主薬とし、清熱の山梔子、黄苓、清熱利水の車前子、沢潟、木通、補血の地黄・当帰により処方は構成される。中医学では肝胆火旺(肝火上炎)に用いる。脈は弦滑数、舌質は紅、舌苔は黄膩。膀胱炎、膣炎、子宮内膜症など主に尿路疾患に用い、排尿痛、頻尿、残尿感、尿のにごり、陰部のかゆみなどに効果がある。また、自律神経の過亢進を抑制する作用があることから、これを原因とする不眠、いらいら、怒りっぽさ、目の充血、はげしい頭痛などにも効果がある。
構成生薬
編集薬効成分
編集有効成分は特定されていないものの、小太郎漢方製薬により以下の含有成分が判明している。なお、小太郎漢方製薬の竜胆瀉肝湯は、その他の生薬を含んでいるため、一般的なものではない (例えば黄連や黄柏が追加されているため、ベルベリンが含まれている)。
適応
編集副作用
編集- 胃腸障害
- 胃の不快感
- 吐き気
- 食欲不振
注意事項
編集脚注
編集- ^ 漢方製剤 N76 コタローりゅうたんしゃかんとう 竜胆瀉肝湯エキス細粒 医薬品インタビューフォーム