社会福祉学部
(福祉総合学部から転送)
概要
編集主に社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、保育士などの福祉施設における専門職を養成するための教育が行われている。1960年代から始まる障害者の社会運動の広がりと人口の高齢化を受け、福祉専門職の養成が社会の急務となった。1957年に愛知県の日本福祉大学が設置したものが最古であり、全国の私立大学がリードをとり、急速に設置を広めていった学部である。ただし日本の国立大学には設置されていない。
なお、現在では「学部」として独立しているものも増えてきているが、一方で他の学部(社会学部や文学部)の「社会福祉学科」や「社会福祉コース」などの位置づけが続けられている大学も多く残っている。また、学部の名称を「総合福祉学部」や「現代福祉学部」「健康福祉学部」「人間福祉学部」などとしている大学もあり、多様である。さらには、国立大学の教育学部などでは、教員採用の現状の厳しさも考慮して「教育福祉科学部」などへ改組を行ったり、また「教育学部」の名称は継続しながらも内部で福祉関係の国家資格の取得課程を設けているところも登場してきている。
学位は、「学士(社会福祉学)」を修めることができ、他は、それに相当する専攻名称等に応じた学位を修める。
取得できる主な資格
編集- 所定の単位を修得することで取得できる資格
- 福祉科のある高校で、福祉に関する専門科目の授業を担当することができる。
- 卒業と国家試験の合格
- 4年制大学で、社会福祉士養成課程を修了すると、実務経験が免除され、そのまま国家試験を受験することができ、合格により取得できる資格。幅広い役割を担うソーシャルワーカー的な位置づけである。試験内容の一部が精神保健福祉士と被るのも特徴。
- 介護施設や訪問介護等において従事する専門的な資格。介護福祉士養成課程の修了により取得できる資格。ケアワーカー的な位置づけである。福祉科の高校、専門学校、短大、四年制大学、実務者研修など幅広い養成コースをへて、国家試験を受験することができ、合格により取得できる資格。
- 4年制大学で、精神保健福祉士養成課程を修了すると、実務経験が免除され、そのまま国家試験を受験することができ、合格により取得できる資格。メンタルヘルスに特化したソーシャルワーカー的な位置付けである。
- 特定の単位を取得することで取得(発生)する資格(学科不問)。
- 社会福祉の現場で働く職員に必要な任用資格。社会福祉主事と称するためにはその職にある必要があり、有資格者は任用資格があるに過ぎない(詳細は当該項目参照)。
- 児童福祉の現場で働く職員に必要な任用資格。児童指導員と称するためにはその職にある必要があり、有資格者は任用資格があるに過ぎない(詳細は当該項目参照)。
- 児童福祉学科又は類似する学科を卒業することで取得(発生)する資格。
- 児童福祉の現場で働く職員に必要な任用資格。児童福祉司と称するためにはその職にある必要があり、有資格者は任用資格があるに過ぎない(詳細は当該項目参照)。
社会福祉学部を置く日本の大学
編集公立
編集私立
編集
|
|
|
|
- ※かつて存在した大学
社会福祉学部と類似する学部名称を置く日本の大学
編集社会福祉系統
編集- ※かつて存在した大学
医療・保健衛生系統
編集健康・人文系統
編集関連項目
編集注釈
編集- ^ 2011年に保健科学部と社会福祉学部を統合