磁気音響効果
概要
編集超音波が金属、半金属、半導体に吸収される時に磁場を印加すると吸収率が大幅に変化することにより、音響サイクロトロン共鳴、磁気音響共鳴吸収、ドハース・ファンアルフェン効果の何れかが観測される。
音響サイクロトロン共鳴
編集電子がフォノンを吸収してランダウ準位間を遷移して音波のエネルギーが共鳴的に吸収される。
磁気音響共鳴吸収
編集外部磁場のある場合に超音波が共鳴的に吸収される現象を磁気音響共鳴吸収という[1]。
ドハース・ファンアルフェン効果
編集→詳細は「ドハース・ファンアルフェン効果」を参照
応用例
編集内部構造の可視化
編集- 磁場内で超音波を印加することによって内部構造を可視化する[2]。
非破壊検査
編集- 磁場内で超音波を印加することによって探傷する。
脚注
編集- ^ 徳本洋志 (1977). Magnetoacoustis resonance study of acceptor ground-state in germanium [磁気音響共鳴吸収法によるゲルマニウム中のアクセプター基底状態の研究] (理学博士 乙第1828号 thesis). 大阪大学. hdl:11094/27714. NAID 500000304725。
- ^ 生嶋健司「生体機能の非侵襲検査へ向けた新たな取り組み:超音波で電気・磁気を測る」(PDF)『マテリアルインテグレーション』第23巻第9号、ティー・アイ・シィー、2010年9月、30-39頁、CRID 1523388079702318208、ISSN 13447858。
関連文献
編集- 深瀬哲郎『砒素及びアンチモンの磁気音響効果の研究』東北大学〈理学博士 乙第946号〉、1969年。 NAID 500000401491 。
- 籏福寛, 「磁気音響効果による磁性材料の内部磁界評価」『電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌)』 2001年 121巻 8号 p.739-744, doi:10.1541/ieejfms1990.121.8_739, 電気学会