研修医なな子』(けんしゅういななこ)は、森本梢子による日本医療漫画、またそれを原作としたテレビドラマ。『オフィスユー』(創美社1994年9月号から1995年6月号、『YOU』(集英社)1995年7月号から1999年22号に連載。全80話。単行本全7巻で50万部を超える。

若い女性研修医が臨床最前線で急患に、手術に、恋愛にてんてこ舞いしながら一人前の医師に成長しながら、病院って実はこんなところだった、という姿を描くコメディ作品である。作者の姉が勤務していた熊本大学医学部附属病院への取材に基づき[1]、執筆した。医療漫画の中でも現場のリアリティに優れた作品として、医療関係者からも評価されている[2]

あらすじ

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K大学医学部付属病院第2外科の研修医・杉坂なな子はドジな所もあるが、日々の治療や解剖実習、研究成果を発表する学会デビューなどを経験しながら成長していく。

登場人物

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杉坂 なな子(すぎさか ななこ)
K大学医学部付属病院第2外科医局に所属する研修医。テニスで鍛えた体力とやる気は人一倍。恋愛には疎い。強い印象で教授に覚えられ、ついたあだ名は「避雷針なな子」。第二外科の中では紅一点だが男勝りな性格なためか、同僚の研修医からは女の服を着た男のように思われている。のちに緒方と結婚することが明らかとなる。なお、モデルとなった作者の姉である泉薫子医師は、現在精神科クリニックを開業している[3]
緒方 俊介(おがた しゅんすけ)
なな子の指導医。がさつで口が悪い威張り屋で、なな子に容赦なく指導する[4]。救急センター勤務の経験があり、手術時はやたらハイテンションになるが、手術の腕は確かである。
荒巻 慎太(あらまき しんた)
第2外科の研修医。かなりのマイペース派で、よく寝坊して遅刻する。患者の娘や合コンの相手などやたらモテる描写があるが、なんとなくなな子のことが気になっているようである。
田上 明(たがみ あきら)
第2外科の研修医。勤務する病院に祖母が入院し、医局スタッフに「明をよろしく」と挨拶をして回ったというおばあちゃん子。なな子とは高校1年生の時に出会い、10年以上の付き合いで、男女の壁を越えた友情を認め合う親友。荒巻に対し、「あいつ(なな子)にみょーな気をおこすお前の気持ちはまったくわかんないよ」と発言する。
小山田 宗春(おやまだ むねはる)
第2外科教授。実績もあり対外的な受けはよいが、内部には厳しく神経質な性格。少し変わった髪形をしていて、髪型を笑った者は、小山田の意向で遠隔地に飛ばされるという噂がある。恐妻家らしい。

テレビドラマ

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1997年10月13日から1997年12月8日まで、テレビ朝日月曜ドラマ・イン』枠で全9話が放映された。

本作で初めて研修医を演じた佐藤藍子は、収録前に東京都内の病院で研修を受け、役作りを行った。

キャスト

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スタッフ

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  • 原作:森本梢子
  • 脚本:楠本ひろみ
  • 演出:斎藤郁宏、杉山登、池添博
  • チーフプロデューサー:佐藤涼一(テレビ朝日)
  • プロデュース:桑田潔(テレビ朝日)、大野秀樹(5年D組)
  • 協力プロデューサー:中山秀一、太田雅晴(5年D組)
  • プロデュース補:白倉伸一郎(テレビ朝日)
  • 制作協力:5年D組

主題歌

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サブタイトル

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各話 放送日 サブタイトル 演出 視聴率
第1回 1997年10月13日 ケガより恐いドジな医者 斉藤郁宏 9.2%
第2回 1997年10月20日 寝坊でチコクで大ピンチ! 8.2%
第3回 1997年10月27日 てごわい患者が緊急入院!! 杉山登 8.3%
第4回 1997年11月3日 金髪先生がやってきた! 斉藤郁宏 8.7%
第5回 1997年11月10日 突然!ナースな見習い!? 池添博 9.8%
第6回 1997年11月17日 サイテー患者の超シゴキ!! 杉山登 9.1%
第7回 1997年11月24日 ついに出発!!噂の医局旅行 池添博 10.5%
第8回 1997年12月1日 追跡!!下着ドロを捕まえろ 杉山登 9.7%
最終回 1997年12月8日 シゴキは続くぞ!!どこまでも 9.0%
平均視聴率9.2%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

脚注

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  1. ^ 熊本日日新聞2018年11月22日記事より
  2. ^ 研修医なな子”. 一般社団法人日本グラフィック・メディスン協会. 2021年3月10日閲覧。
  3. ^ [1]
  4. ^ 普段はなな子に対して見下しながら「タコ」呼ばわりする。
テレビ朝日 月曜ドラマ・イン
前番組 番組名 次番組
ガラスの仮面(第1シリーズ)
(1997年7月7日 - 9月15日)
研修医なな子
(1997年10月13日 - 12月8日)
おそるべしっっ!!!音無可憐さん
(1998年1月5日 - 3月16日)