砂アニメ
は、砂を素材として表現を行なう芸術の一種である
砂アニメ(すなアニメ)とは、アニメーションの一つで、砂を素材として制作される。砂アニメーション、またはサンドアニメーションとも呼ばれる。
概要
編集ストップモーション・アニメーションの素材として砂を用いるもので、複数の手法が存在する。
- 三次元の砂そのものを動かした様子を撮影したもの
- 立体としての砂の動きを描いた作品。第50回アカデミー賞短編アニメ賞を受賞した『砂の城 (アニメーション)』がその例である[1]。
- 砂を使用して二次元としての絵を描画し、それを動かすもの
- キャンバスの上に敷いた砂を使って模様を作り(砂絵)、その模様を変化させる過程を撮影、ないしはスクリーンに投影することで製作される[2]。ただし、厳密にはアニメーションの定義は「フレーム・バイ・フレーム」(コマ撮り)であり、撮影を伴わないサンドアートパフォーマンスは正確にはアニメーションではないともされる[3]。
- 製作技法には、大別して「砂を加える」ものと「砂を取り除く」ものがある[2]。キャンバスの背面に置いた光源から光(暖色系)を当てることで描画される砂を際立たせる[2]。
ストップモーション・アニメーション全般に言えることであるが、手作業ゆえ、作るのに時間がかかる。また再現性や練習が難しいという点もある[2]。
歴史
編集カナダ出身のアメリカ人であるキャロライン・リーフがその始祖とされる[2]。日本では著名な作家として飯面雅子がおり、テレビアニメ『きまぐれオレンジ☆ロード』(1987年)のエンディングに彼女の作品が起用されたことで、広く知られるようになった[4]。
著名な作家
編集- キャロライン・リーフ
- フェレンク・カーコ
- アレクサンドル・コノファルスカヤ
- コ・ホードマン - 『砂の城』の作者
- エリオット・ノイス Jr
- 飯面雅子 - 『すなあそび』の作者
著名な作品
編集脚注
編集- ^ Watch The Sand Castle at NFB.ca
- ^ a b c d e 浦正広 (2012). "4.サンドアニメーションのシミュレーション". 創作活動支援のための制作過程の構造解析およびシミュレーションに関する研究 (Thesis). 博士 (情報科学) 甲第9684号. Vol. 名古屋大学. pp. 57–93. NAID 500000555893。
- ^ 東京新聞2014年5月14日版 t-hatsu
- ^ 小黒祐一郎 (2010年5月28日). “アニメ様365日 第375回 『オレンジ☆ロード』まとめのようなもの”. WEBアニメスタイル. 2017年3月18日閲覧。
- ^ すなあそび(1995) - all cinema