湯の里知内信号場

北海道知内町にある信号場
知内駅から転送)

湯の里知内信号場(ゆのさとしりうちしんごうじょう)は、北海道渡島総合振興局上磯郡知内町字湯ノ里[報道 1][報道 2]にある北海道旅客鉄道(JR北海道)北海道新幹線海峡線信号場である。

湯の里知内信号場
手前が奥津軽いまべつ駅方、奥が木古内駅方
ゆのさとしりうち
Yunosato-Shiriuchi
地図
所在地 北海道渡島総合振興局上磯郡知内町字湯ノ里[報道 1]48-13[報道 2]
北緯41度36分3.8秒 東経140度20分5.7秒 / 北緯41.601056度 東経140.334917度 / 41.601056; 140.334917座標: 北緯41度36分3.8秒 東経140度20分5.7秒 / 北緯41.601056度 東経140.334917度 / 41.601056; 140.334917
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
電報略号 ユサ[注釈 1]
駅構造 地上
ホーム 6線
開業年月日 1988年(昭和63年)3月13日(海峡線・信号場)
2016年(平成28年)3月26日(新幹線・信号場)
乗入路線 2 路線
所属路線 北海道新幹線
キロ程 101.5 km(新青森起点)
奥津軽いまべつ (63.0 km)
(11.8 km) 木古内
所属路線 海峡線
キロ程 76.0 km(中小国起点)
奥津軽いまべつ (63.0 km)
(11.8 km) 木古内
備考 *1988年、新湯の里信号場として開設。
*1990年、知内駅として開業。
*2014年、知内信号場に格下げ。
*2016年、湯の里知内信号場に改称。
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概要

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北海道内の停車場としては最南端に位置する[注釈 2]

1988年昭和63年)3月13日青函トンネルにおける北海道側の保守基地の役割を担う新湯の里信号場(しんゆのさとしんごうじょう)として開設されたが[1]、同年2月1日松前線廃止を受けての地元自治体請願により、1990年平成2年)7月1日知内駅(しりうちえき)となり、旅客駅として開業した。しかし、北海道新幹線の建設工事及び当駅の乗降客数の減少に伴い、2014年(平成26年)3月15日のダイヤ改正をもって旅客扱いを廃止し[報道 3][報道 4]知内信号場(しりうちしんごうじょう)となった[報道 5][報道 2]

北海道新幹線の事業計画においても、駅ではなく信号場としての利用が計画され[2][報道 6]2016年(平成28年)3月26日の北海道新幹線開業に伴い、湯の里知内信号場として整備された[報道 1][報道 7]

名称について

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所在地区名「湯ノ里」と所在町名「知内」より。

新幹線の信号場としての名称は、当初「湯の里信号場」等の仮称となっていたが[報道 6]、2014年(平成26年)6月11日のJR北海道の定例記者会見において、他の仮称で呼ばれていた停車場と併せ正式名称が発表された[報道 1]

歴史

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信号場構造

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構内配線図

湯の里信号場として開設された当初は本線が2線、副本線が2線の合計4線(全て狭軌)のみで、北海道新幹線の関連工事によって本線2線が三線軌条標準軌:1,435 mm、狭軌:1,067 mm)となり、副本線が上下それぞれ狭軌2線に増設され、現在は合計6線を有する。副本線は列車の待避のほか、青函トンネルが通行不能になった場合に列車を留置する目的で設置されている。また、前述の工事によって分岐器を雪から守るスノーシェッドが増設された。

旅客駅時代

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知内駅駅舎(2010年)

木古内駅が管理する無人駅だった。島式ホーム2面4線(すべて狭軌)を有する地上駅で、ホームの副本線側は欄干が設置されていたため、旅客の乗降は本線側でのみ行われていた。ホーム有効長は7両で、快速「海峡」は前部6両のドアのみ客扱い(ドアカット)を行っていた。また、通常は6両編成で運転される特急「白鳥」・「スーパー白鳥」が8両編成に増結されている場合は、最後尾車両のドアを締切扱いとしていた。

2009年(平成21年)には新幹線用に新たに敷設される三線軌用のロングレールを組立てるための作業所が設置されていた。

駅舎は「道の駅しりうち」の物産館と併設され[1]、同施設の営業時間外は左隣に設置された出入口を使用できた。

旅客営業における特記事項

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特急料金不要の特例
快速「海峡」が廃止されてから、当駅を含む海峡線の蟹田駅[注釈 4] - 木古内駅間には普通列車が設定されていないため、この区間に含まれる各駅相互間で特急の普通車自由席に乗車する場合には、特急料金が不要となる特例が設けられていた。
かよエールの設定
2011年(平成23年)3月16日から、通学用に限り当駅と函館駅の区間が「かよエール」の設定範囲となっていた。
特別企画乗車券の委託販売
かつて当駅と函館駅の区間に「Sきっぷ」(特急自由席利用の往復乗車券)が設定されていた頃は、併設されている「道の駅しりうち」に同きっぷの販売を委託していた。なお、2009年(平成21年)3月31日をもって同区間のSきっぷの設定がなくなった[報道 10]ことから、これ以後は乗車券などの発売委託は行っていなかった。そのため、乗車券などは発売されず、乗車駅証明書発行機が設置されているのみだった。

周辺

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松前線の駅で当信号場から最も近くに設けられていたのは湯ノ里駅であった。渡島知内駅(知内町中心部に所在)からはやや離れている。

  • 道の駅しりうち - 物産館が旧知内駅舎と併設していた。
  • 国道228号(松前街道・福山街道[5]
  • 函館バス「しりうち道の駅」バス停(「知内駅前」から改称) - 知内町民センター・木古内駅函館駅・函館バスセンター方面、福島・松前方面
  • 湯ノ里郵便局
    • なお、同じ町内に「知内駅前簡易郵便局」があるが、これは当信号場(旧・知内駅)付近ではなく、旧渡島知内駅付近に設置されている。

その他

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青函トンネルの供用前より同トンネル活用法の一つとして挙げられているカートレイン構想に関して、知内町は知内駅に発着基地を設置し、新たなまちづくりの核とすべく、行政やJR北海道に対して陳情活動を行っていた[6]

隣の駅

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北海道旅客鉄道(JR北海道)
  北海道新幹線(海峡線共用区間)
奥津軽いまべつ駅(海峡線は待避設備のみ)- (竜飛定点) - (吉岡定点) - (湯の里知内信号場) - (木古内分岐部) - 木古内駅

脚注

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注釈

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  1. ^ 知内駅時代は「リウ」。
  2. ^ 旅客を扱う停車場としては、2014年(平成26年)5月12日以降、木古内駅が道内最南端。
  3. ^ き電区分所(交交セクション)はそれぞれ、木古内駅の函館方、新中小国信号場の青森方(中小国駅三厩方)にある。
  4. ^ 海峡線の本来の起点は中小国駅(JR北海道・JR東日本両社の境界は新中小国信号場)だが、同駅には三厩駅へ向かう津軽線の列車のみが停車し、北海道へ向かう列車は全て通過していたため、蟹田駅が実質的な分岐駅であった。なお、蟹田駅で三厩行き津軽線列車に乗り換えて中小国駅以北で下車する場合の運賃は、中小国駅乗り換えで計算する特例が設けられていたため、蟹田駅で改札を出ない限り蟹田駅 - 中小国駅間の運賃は不要であった。

出典

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  1. ^ a b c d 『週刊 JR全駅・全車両基地』31号 青森駅・弘前駅・深浦駅ほか 24頁
  2. ^ 「北海道新幹線の概要」 - 北海道 総合政策部・交通政策局新幹線推進室
  3. ^ a b 『写真で見る北海道の鉄道』 上巻 国鉄・JR線 164-165頁
  4. ^ 『写真で見る北海道の鉄道』 上巻 国鉄・JR線 311頁
  5. ^ 道南のロマンを秘めた松前半島連絡路 - 松前街道” (PDF). 情報誌『北の交差点』第4号(1998年秋冬号). 北海道道路管理技術センター. pp. 32-33 (1998年11月). 2007年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年8月4日閲覧。
  6. ^ 平成23年第1回知内町議会定例会(2日目)” (PDF). 議事録. 知内町 (2011年3月9日). 2014年9月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月20日閲覧。

報道発表資料

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  1. ^ a b c d e f 北海道新幹線 新駅の駅名について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2014年6月11日。オリジナルの2014年7月14日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20140714123127/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140611-1.pdf2014年6月18日閲覧 
  2. ^ a b c d 徐行区間を通常速度で走行した事象について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道函館支社、2015年5月13日。オリジナルの2015年7月3日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20150703150643/http://jr.hakodate.jp/pdf/topics/20150513_oshirase.pdf2015年7月3日閲覧 
  3. ^ a b 駅の営業終了について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2013年9月13日。オリジナルの2013年9月27日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20130927095752/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2013/130913-1.pdf2014年6月18日閲覧 
  4. ^ a b 平成26年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2013年12月20日。オリジナルの2013年12月24日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20131224105741/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2013/131220-1.pdf2014年6月18日閲覧 
  5. ^ a b 特急スーパー白鳥34号車両から白煙が出た事象について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年4月4日。オリジナルの2015年4月4日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20150404154323/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150404-1.pdf2015年4月4日閲覧 
  6. ^ a b 北海道旅客鉄道『青函トンネル区間における新幹線と貨物列車の共用走行について』(PDF)(プレスリリース)国土交通省、2012年2月27日。オリジナルの2013年3月26日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20130326034549/http://www.mlit.go.jp/common/000192889.pdf2013年8月4日閲覧 
  7. ^ a b 平成28年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年12月18日。オリジナルの2015年12月18日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20151218154545/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/151218-3.pdf2015年12月18日閲覧 
  8. ^ 平成14年12月ダイヤ改正について』(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2002年9月20日。オリジナルの2002年10月10日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20021010072608/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2002/1412daiya.html2014年6月19日閲覧 
  9. ^ 北海道新幹線 冬期対策設備の概要について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年1月15日。オリジナルの2015年2月11日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20150211110421/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150115-4.pdf2015年2月11日閲覧 
  10. ^ 「お得なきっぷ」の一部見直し等について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2009年2月12日。オリジナルの2009年4月7日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20090407091631/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2009/090212-1.pdf2014年6月19日閲覧 

新聞記事

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参考文献

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  • 田中和夫(監修)『写真で見る北海道の鉄道』 上巻 国鉄・JR線、北海道新聞社(編集)、2002年7月15日、160-165,311-319頁。ISBN 978-4-89453-220-5ISBN 4-89453-220-4 
  • 『週刊 JR全駅・全車両基地』 31号 青森駅・弘前駅・深浦駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年3月17日、24頁。 

関連項目

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外部リンク

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