真珠宮ビル事件
真珠宮ビル事件(しんじゅくビルじけん)とは東京都のビルをめぐる事件。
2005年頃、新宿駅南口に近い東京都渋谷区代々木2丁目にあった雑居ビル「真珠宮ビル」北緯35度41分14.6秒 東経139度41分58.4秒の所有権を巡り、ビル管理者と山口組系暴力団の後藤組との間で起こっていたトラブルが不動産不正登記や殺人事件に発展したものである。
一連の事件の概要
編集- 真珠宮ビル虚偽登記事件
- 2005年(平成17年)2月28日、「菱和ライフクリエイト(現:クレアスライフ)」と「フェニックス・トラスト」がビルの売買契約を解除し、所有権を後藤組組長である後藤忠政の資産管理会社に不正に移転した事件[1][2]。
- 警視庁は2006年(平成18年)5月8日、電磁的公正証書不実記録容疑などで後藤忠政ら13人を逮捕した[3]。計5人が起訴され、3人(後藤忠政・金融業者・フェニックス・トラスト実質経営者)に有罪判決[4][5]、2人(菱和ライフクリエイト経営者・仲介者)に無罪判決が確定した[6]。
- 真珠宮ビル管理会社顧問刺殺事件
- 実行犯射殺事件
その後
編集真珠宮ビルはその後取り壊されたが、上記の事情から長く買い手がつかない状態にあった。跡地は一時的にバス乗り場として使用されたが、バスタ新宿の開業に伴い廃止。2017年にようやく落札され、2019年にフードコートとして生まれ変わった[14]。
脚注
編集- ^ 「後藤組不正登記のビル 権利移転20回、暴力団むらがる」『朝日新聞』朝日新聞社、2006年5月9日。オリジナルの2006年5月11日時点におけるアーカイブ。2024年11月15日閲覧。
- ^ 「後藤組事務所や菱和社を捜索 ビル不正登記事件で」『朝日新聞』朝日新聞社、2006年5月9日。オリジナルの2006年5月11日時点におけるアーカイブ。2025年3月18日閲覧。
- ^ 「山口組系組長ら逮捕 渋谷のビル所有権を不正変更容疑」『朝日新聞』朝日新聞社、2006年5月8日。オリジナルの2006年5月11日時点におけるアーカイブ。2024年11月15日閲覧。
- ^ 「後藤組ビル不正登記、元組長に逆転有罪 東京高裁判決」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2010年5月26日。オリジナルの2024年11月15日時点におけるアーカイブ。2024年11月15日閲覧。
- ^ 「元後藤組組長の逆転有罪確定へ 不正登記で最高裁」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2012年2月14日。オリジナルの2024年11月15日時点におけるアーカイブ。2024年11月15日閲覧。
- ^ 「菱和ライフ元社長に無罪 暴力団組長との共謀否認」『朝日新聞』朝日新聞社、2007年2月13日。オリジナルの2007年2月15日時点におけるアーカイブ。2025年3月18日閲覧。
- ^ 「ビル管理元役員殺害容疑で組幹部を逮捕」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2011年10月20日。オリジナルの2025年3月18日時点におけるアーカイブ。2024年11月15日閲覧。
- ^ ビル管理会社顧問殺害指示で起訴 旧後藤組系組長 産経新聞 2011年11月10日
- ^ 「山口組組長らに賠償求め提訴 元ビル管理役員刺殺事件の遺族ら」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2012年8月11日。オリジナルの2025年3月18日時点におけるアーカイブ。2024年11月15日閲覧。
- ^ 「山口組側と遺族が和解 東京の男性刺殺」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2012年10月4日。オリジナルの2025年3月18日時点におけるアーカイブ。2024年11月15日閲覧。
- ^ 「組幹部に無期懲役判決 東京地裁、会社顧問殺害で」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2013年3月29日。オリジナルの2024年11月15日時点におけるアーカイブ。2024年11月15日閲覧。
- ^ 「ビル管理会社元役員刺殺 国際手配の元組員、タイで殺害される」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2011年6月1日。オリジナルの2025年3月18日時点におけるアーカイブ。2024年11月15日閲覧。
- ^ 「死亡の組員を書類送検 東京・ビル管理元役員刺殺」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2011年11月9日。オリジナルの2025年3月18日時点におけるアーカイブ。2024年11月15日閲覧。
- ^ FOOD HALL BLAST! TOKYO
関連項目
編集外部リンク
編集- 真珠宮ビル登記情報 (PDF) (司法ジャーナル)
- “突然、公売中止に!魔物が棲むという「新宿のビル跡地」の呪い”. 週刊現代 2016年9月29日閲覧。