白鷹 (企業)
白鷹株式会社(はくたか)は、兵庫県西宮市に本社を置く日本の酒造会社[1][2]。
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒662-0942 兵庫県西宮市浜町1-1 |
設立 | 1929年(創業は1862年) |
業種 | 食料品 |
法人番号 | 6140001069924 |
事業内容 | 清酒製造販売、不動産賃貸業 |
代表者 | 代表取締役社長 澤田 朗 |
売上高 | 8.44億円 |
従業員数 | 38名(2021年3月末現在) |
関係する人物 | 辰馬悦蔵(創業者) |
外部リンク | https://hakutaka.jp/ |
灘五郷の西宮郷に位置する。辰馬本家からの分家によって創業した[3][4]。伊勢神宮御料酒を神饌として提供している[4][5]。酒造の他に、日本酒をテーマにした施設、白鷹禄水苑の運営も行っている[6]。
沿革
編集- 1862年(文久2年) - 辰馬悦蔵が辰馬本家から分家して創業[4]。
- 1877年(明治10年) - 東京で開催された日本初の内国勧業博覧会に出品し花紋賞を受賞[3]。
- 1889年(明治22年) - フランスで開催されたパリ万国博覧会 (1889年)に出品し賞杯を得たのをはじめ、その他の海外の万国博覧会でも受賞。
- 1893年(明治26年) - 村米制度始める。
- 1897年(明治30年) - 二代辰馬悦蔵(初代長女の婿養子)が家業を継ぐ。
- 1909年(明治42年) - 東京滝野川にあった国立醸造試験所(現・酒類総合研究所)で開かれた第二回全国清酒品評会(現・全国新酒鑑評会)で「優等賞」受賞。
- 1917年(大正6年) - 三代辰馬悦蔵(二代長男)が家業を継ぐ。
- 1924年(大正13年) - 伊勢神宮の大御饌に白鷹の清酒が全国で唯一採用される。
- 1929年(昭和4年) - 「北辰馬商店」より「株式会社辰馬悦蔵商店」に変更
- 1974年(昭和49年) - 辰馬寛男(三代長男)が家業を継ぐ。
- 1992年(平成4年) - 「株式会社辰馬悦蔵商店」から「白鷹株式会社」に社名を変更。
- 1995年(平成7年) - 阪神・淡路大震災で被災するも被害は最小限にとどまる。
- 2003年(平成15年) - 四代辰馬寛男逝去。五代社長に辰馬眞澄が就任。
- 2005年(平成17年) - 北店、前蔵の2つの蔵を改修し、新瓶詰工場、倉庫を建設。
- 2009年(平成21年) - 六代社長に澤田朗が就任。
創業者
編集初代辰馬悦蔵は天保6年(1835年)に西宮の浅尾家の長男として生まれ、辰馬家本家(辰馬本家酒造)の三女の婿養子となる[7]。本家より独立し(通称・北辰馬家[8])、当時西宮にあった雀部家(魚崎の酒造家・雀部市郎右衛門)の「鱗蔵」(鱗井戸の宮水で仕込む酒蔵)を買い取り酒造を開始、「鱗」印と銘うって江戸への積み出しを開始し、のち「白鷹」印を出す[3]。引退後は悦叟と名乗る。長男の篤市(1868-1943)は1883年に辰馬家本家に養子に入り、一時東京新川の酒問屋・山縣源次郎の養嫡子となったが、1896年に辰馬本家に呼び戻され、家督を継いで13代当主・辰馬吉左衛門となる[8][9]。次男の豊一は浅尾市朗助の養子となって浅尾豊一を名乗り、その次女・富貴子は新川の酒問屋・山縣商店に養女に入ったのち、辰馬本家の縁戚にあたる本町辰馬家・辰馬卯一郎の三男・山縣勝見を婿とした[9]。
2代目辰馬悦蔵は初代悦蔵の長女もんの婿。その長男・寛爾が3代辰馬悦蔵。3代目は京都帝国大学で考古学を学び、酒業の傍ら研究を続け、のちに辰馬考古資料館を設立した[7]。また、第一次大戦後の大正景気に沸く1916年(家業を継ぐ前年)から世界恐慌後の1933年までの間に、悦蔵の資産は20倍近くに増え、灘の酒造界において、大手の辰馬本家(白鹿)、嘉納財閥2家(菊正宗と白鶴)に次ぐ資産額となった[10]。その長男・辰馬寛男が4代目社長となり、その娘婿の澤田朗が5代目社長を務める(2009年-)[7]。
主な商品
編集脚注
編集- ^ [日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション『白鷹』 - コトバンク、2017年8月29日閲覧。
- ^ “白鷹の酒蔵で灘酒を学ぶ!西宮日本酒学校2016 第2回「灘酒よもやま話」”. SAKETIMES. 2017年8月29日閲覧。
- ^ a b c 会社概要と沿革 - 白鷹株式会社
- ^ a b c 辰馬悦蔵商店資料室「白鷹」『日本釀造協會雜誌』第78巻第4号、日本醸造協会、1983年、280-280頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan1915.78.280、ISSN 0369-416X、NAID 130004756134。
- ^ 伊勢神宮御料酒 - 白鷹株式会社
- ^ 白鷹禄水苑公式ホームページ - 白鷹株式会社
- ^ a b c 蔵元紀行 白鷹を訪ねる地酒蔵元会
- ^ a b 辰馬吉左衛門(13代目) - 『20世紀日本人名辞典』(コトバンク)
- ^ a b 大島朋剛「灘酒造家による事業の多角化と資産管理--辰馬本家を事例として」『企業家研究』第7号、企業家研究フォーラム、2010年10月、20-44頁、NAID 40017359534。
- ^ 浜渕久志「昭和戦前期の大資産家像 : 企業者活動を中心に(1)」『北海道情報大学紀要』第9巻第2号、北海道情報大学、1998年3月、111-132頁、ISSN 09156658、NAID 110004688452。
- ^ 清酒タイガース - 白鷹株式会社