白井智之
日本の推理作家
1990年 -)は、日本の推理作家。千葉県印西市生まれ。東北大学法学部卒業。在学中はSF・推理小説研究会に所属。
(しらい ともゆき、白井 智之 (しらい ともゆき) | |
---|---|
誕生 | 日本・千葉県印西市 |
職業 | 小説家、推理作家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 | 東北大学法学部卒 |
活動期間 | 2014年 - |
ジャンル |
推理小説 鬼畜系小説 |
代表作 | 『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』 |
主な受賞歴 | 本格ミステリ大賞(2023年) |
デビュー作 | 『人間の顔は食べづらい』(2014年) |
ウィキポータル 文学 |
2014年10月、第34回横溝正史ミステリ大賞の最終候補作となった『人間の顔は食べづらい』で有栖川有栖、道尾秀介の推薦を受けデビュー[1]。第2作『東京結合人間』では綾辻行人の推薦を受け、「鬼畜系特殊設定パズラー」の称号を授けられた[2]。
作風
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特殊な舞台設定や破天荒かつ不道徳な世界観を表現する作品が多くバラバラ殺人、少女趣味、エログロ、虫などを扱う、グロミステリーが得意である。
受賞・候補歴
編集太字が受賞したもの
- 2014年 - 『人間の顔は食べづらい』で第34回横溝正史ミステリ大賞候補。
- 2016年 - 『東京結合人間』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補。
- 2017年 - 『おやすみ人面瘡』で第17回本格ミステリ大賞(小説部門)候補。
- 2023年 - 『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』で第76回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)候補、第23回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞[3]。
- 2024年 - 『エレファントヘッド』で第24回本格ミステリ大賞(小説部門)候補[4]。
ミステリ・ランキング
編集- 週刊文春ミステリーベスト10
- 2020年 - 『名探偵のはらわた』12位
- 2022年 - 『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』2位
- 2023年 - 『エレファントヘッド』4位
- 2024年 - 『ぼくは化け物きみは怪物』6位
- このミステリーがすごい!
- 2016年 - 『東京結合人間』16位
- 2017年 - 『おやすみ人面瘡』8位
- 2020年 - 『そして誰も死ななかった』29位
- 2021年 - 『名探偵のはらわた』8位
- 2023年 - 『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』2位
- 2024年 - 『エレファントヘッド』4位
- 2025年 - 『ぼくは化け物きみは怪物』9位
- 本格ミステリ・ベスト10
- 2016年 - 『東京結合人間』8位
- 2017年 - 『おやすみ人面瘡』5位
- 2019年 - 『少女を殺す100の方法』8位
- 2020年 - 『そして誰も死ななかった』5位、『お前の彼女は二階で茹で死に』21位
- 2021年 - 『名探偵のはらわた』3位
- 2022年 - 『ミステリー・オーバードーズ』18位
- 2023年 - 『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』1位
- 2024年 - 『エレファントヘッド』1位
- 2025年 - 『ぼくは化け物きみは怪物』2位
- ミステリが読みたい!
- 2019年 - 『少女を殺す100の方法』16位
- 2021年 - 『名探偵のはらわた』20位
- 2023年 - 『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』4位
- 2024年 - 『エレファントヘッド』7位
- 2025年 - 『ぼくは化け物きみは怪物』3位
- MRC大賞
- 2022年 - 『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』3位
- 2023年 - 『エレファントヘッド』3位
作品リスト
編集長編
編集- 人間の顔は食べづらい(角川書店 2014年10月 ISBN 978-4-04-102139-2 / 角川文庫 2017年8月 ISBN 978-4-04-105613-4[5])
- 東京結合人間(角川書店 2015年9月 ISBN 978-4-04-1034743 / 角川文庫 2018年7月 ISBN 978-4-04-107011-6[6])
- おやすみ人面瘡(KADOKAWA 2016年10月 ISBN 978-4-04-104628-9 / 角川文庫 2019年9月 ISBN 978-4-04-108435-9)
- そして誰も死ななかった(KADOKAWA 2019年9月 ISBN 978-4-04-108434-2 / 角川文庫 2022年1月 ISBN 978-4-04-112162-7)
- 名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件(新潮社 2022年9月 ISBN 978-4-10-353522-5)
- エレファントヘッド(KADOKAWA 2023年9月 ISBN 978-4-04-114178-6)
短編集・連作短編集
編集- 少女を殺す100の方法(光文社 2018年1月 ISBN 978-4-334-91201-7 / 光文社文庫 2020年12月 ISBN 978-4-334-79128-5)
- お前の彼女は二階で茹で死に(実業之日本社 2018年12月 ISBN 978-4-408-53735-1 / 実業之日本社文庫 2022年8月 ISBN 978-4-408-55748-9)
- 収録作品:ミミズ人間はタンクで共食い[10] / アブラ人間は樹海で生け捕り / トカゲ人間は旅館で首無し / 水腫れの猿は皆殺し / 後始末
- 名探偵のはらわた(新潮社 2020年8月 ISBN 978-4-103-53521-8 / 新潮文庫 2023年2月 ISBN 978-4-101-04481-1)
- 収録作品:【記録】 / 神咒寺事件 / 八重定事件 / 農薬コーラ事件 / 津ヶ山事件 / 顛末
- ミステリー・オーバードーズ(光文社 2021年5月 ISBN 978-4-334-91401-1 / 光文社文庫 2023年11月 ISBN 978-4-334-10118-3)
- 収録作品:グルメ探偵が消えた / げろがげり、げりがげろ / 隣の部屋の女 / ちびまんとジャンボ / ディティクティブ・オーバードーズ
- 死体の汁を啜れ(実業之日本社 2021年8月 ISBN 978-4-408-53791-7)
- 収録作品:前日譚 / 豚の顔をした死体 / 何もない死体 / 血を抜かれた死体 / 膨れた死体と萎んだ死体 / 折り畳まれた死体 / 屋上で溺れた死体 / 死体の中の死体 / 生きている死体 / 後日譚
- ぼくは化け物きみは怪物(光文社 2024年8月 ISBN 978-4-334-10403-0)
- 収録作品:最初の事件 / 大きな手の悪魔 / 奈々子の中で死んだ男 / モーティリアンの手首 / 天使と怪物
アンソロジー
編集「」内が収録されている白井智之の作品
- 『謎の館へようこそ 黒 新本格30周年記念アンソロジー』(講談社タイガ 2017年10月 ISBN 978-4-06-294094-8)「首無館の殺人」
- 『ベスト本格ミステリ2018』(講談社ノベルス 2018年6月 ISBN 978-4-06-511821-4)「首無館の殺人」
- 『平成ストライク』(南雲堂 2019年4月 ISBN 978-4-523-26584-9 / 角川文庫 2020年10月 ISBN 978-4-041-09689-5)「ラビットボールの切断」
- 『本格王2019』(講談社文庫 2019年7月 ISBN 978-4-06-516491-4)「ちびまんとジャンボ」
- 『超短編! 大どんでん返し』(小学館文庫 2021年2月 ISBN 978-4-09-406883-2)「首の皮一枚」
- 『あなたも名探偵』(東京創元社 2021年2月 ISBN 978-4-488-02833-6)「尻の青い死体」
- 『現代の小説2021 短篇ベストコレクション』(小学館文庫 2021年11月 ISBN 978-4-094-07086-6)「隣の部屋の女」
- 『陥穽の円舞曲 最新ベスト・ミステリー』(光文社 2022年11月 ISBN 978-4-334-91498-1)「死体の中の死体」
- 『斬新 THE どんでん返し』(双葉文庫 2023年4月 ISBN 978-4-575-52657-8)「人喰館の殺人」
- 『Jミステリー2023 SPRING』(光文社文庫 2023年4月 ISBN 978-4-334-79519-1)「大きな手の悪魔」
- 『本格王2023』(講談社文庫 2023年6月 ISBN 978-4-06-531938-3)「モーティリアンの手首」
- 『これが最後の仕事になる』(講談社 2024年8月 ISBN 978-4-06-535675-3)「事故をつくる男」
- 『有栖川有栖に捧げる七つの謎』(文春文庫 2024年11月 ISBN 978-4-16-792297-9)「ブラックミラー」
雑誌掲載作品
編集小説
- 料理には向かない少女 - 『小説宝石』2015年12月号 掲載
- ミミズ人間と青春のための殺人(前編) - 『月刊ジェイ・ノベル』2017年1月号 掲載
- ミミズ人間と青春のための殺人(後編) - 『月刊ジェイ・ノベル』2017年2月号 掲載
- 教室に馴染まない少女 - 『小説宝石』2017年3月号 掲載
- ちびまんとジャンボ - 『小説宝石』2018年12月号 掲載
- 首の皮一枚 - 『STORY BOX』2019年4月号 掲載
- 隣の部屋の女 - 『小説宝石』2020年2月号 掲載
- 尻の青い死体【問題編】 - 『ミステリーズ!』vol.101 JUNE 2020 掲載
- 尻の青い死体【解答編】 - 『ミステリーズ!』vol.102 AUGUST 2020 掲載
- げろがげり、げりがげろ - 『小説宝石』2020年11月号 掲載
- ディティクティブ・オーバードーズ - 『ジャーロ』No.74 2021 JANUARY 掲載
- 人喰館の殺人 - 『小説推理』2021年8月号 掲載
- 奈々子の中で死んだ男 - 『ジャーロ』No.80 2022 JANUARY 掲載
- モーティリアンの手首 - 『ジャーロ』No.85 2022 NOVEMBER 掲載
- 刳り抜かれた死体 - 『THE FORWARD』Vol.6 掲載
- 「DETECTIVE FICTION」縛られた男 - 『STORY BOX』2023年11月号 掲載
- 最初の事件 - 『ジャーロ』No.92 2024 JANUARY 掲載
- 眼球は水の中 - 『紙魚の手帖』vol.15 FEBRUARY 2024 掲載
- 「DETECTIVE FICTION」そして誰もいなくならないためのたったひとつの冴えたやりかた - 『STORY BOX』2024年5月号 掲載
- ブラックミラー - 『別冊文藝春秋』No.55 2024年5月号 掲載
- 誰も読めない - 『小説現代』2024年11月号 掲載
- 「DETECTIVE FICTION」ディテクティブ・コスモス 前編 - 『STORY BOX』2024年12月号 掲載
エッセイ
- 私の〇〇ベスト3 - 『月刊ジェイ・ノベル』2016年5月号 掲載
- 教室と大量殺人 - 『小説宝石』2018年2月号 掲載
- 特別料理 - 『小説すばる』2018年2月号 掲載
- ある夜に - 『小説すばる』2018年6月号 掲載
対談
編集- シークレット 綾辻行人ミステリ対談集in京都(光文社 2020年9月 ISBN 978-4-334-95198-6)
- 新世代ミステリ作家探訪 旋風編(光文社 2023年11月 ISBN 978-4-334-10137-4)
脚注
編集- ^ “横溝正史ミステリ大賞史上最大の問題作『人間の顔は食べづらい』、11月1日に禁断の書籍化!!—”. 2014年10月20日閲覧。
- ^ “綾辻行人氏命名!“鬼畜系特殊設定パズラー”白井智之が放つ異形の本格ミステリ『東京結合人間』、9月30日解禁!!—”. 2015年9月30日閲覧。
- ^ honkakumysteryの2023年5月12日のツイート、2023年5月12日閲覧。
- ^ “大賞”. 本格ミステリ作家クラブ. 2024年5月10日閲覧。
- ^ 掌編「由島三紀夫のノート」を文庫化にあたって書き下ろし。
- ^ 単行本発売時にときわ書店本店で配布された掌編「船橋結合人間」を文庫化にあたって収録。
- ^ 「教室に馴染まない少女」改題。
- ^ 「料理には向かない少女」改題。
- ^ a b c 単行本発売時に特典ペーパーとして頒布された。
- ^ 「ミミズ人間と青春のための殺人」改題。
関連項目
編集- 五十嵐律人 - 同年齢で同じ東北大法学部卒の推理作家。
外部リンク
編集- 白井智之 Website - 公式サイト