田辺 平学(たなべ へいがく、1898年1月17日 - 1954年2月3日)は、日本の建築構造学者、防災研究者、建築家。日本の建築物、都市の不燃化の研究、啓蒙に務めた。東京工業大学名誉教授。

経歴

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田辺政之助の子として京都府で生まれる。 1922年、東京帝国大学工学部建築学科卒業後、神戸高等工業学校講師。 1925(大正14)年、建築構造学研究のため、欧米に出張。ドイツイギリスアメリカ合衆国へ2年間滞在する。ドイツでは商店で火事に遭遇する。

帰国後の1929年、神戸高等工業学校教授。「鉄筋混凝土版の基本的事項に関する研究」で工学博士号を取得[1]東京工業大学教授を兼任。

1931年、日本建築学会学術賞受賞。1934(昭和9)年、東京工業大学建築材料研究所員を兼任。1937(昭和12)年、中華民国へ出張。1940(昭和15)年、海軍省建築局囁託。欧州に出張(1942満州国へ出張)。1943(昭和18)年、企画院委員。

1945(昭和20)年、帝都改造委員会委員。戦後対策審議会委員。

1947(昭和22)年、東京工業大学建築材料研究所所長(1953年まで)。同年から日本損害保険協会主催の都市防火講演会講師として80数都市で講演。各地を回り啓蒙に務めた。

  • 「耐震壁に関する実験的研究」で1940年度建築学会学術賞、「組立鉄筋コンクリート構造」で1952年に発明賞受賞。

妻は法学者の田辺繁子

著書

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  • 耐震建築問答 附・耐風・耐火・防空 丸善, 1933.
  • 高等建築学 第9巻 鉄筋コンクリート構造 二見秀雄共著 常磐書房, 1934.
  • ドイツ防空・科学・国民生活 相模書房, 1942.
  • 空と国 防空見学欧米紀行 相模書房, 1943.
  • 不燃都市 防空都市建設の世界的動向と我国の進路 河出書房, 1945.
  • 防空教室 研進社, 1945.1.
  • 都市再建の新構想 朝日新聞社, 1946.
  • 明日の都市 相模書房, 1947.
  • 世界の家 21のナゾ 扶桑書房, 1949.
  • 耐火建築 資料社, 1951.
  • 都市防火 全国都市の防火診断と対策 第1 (東日本篇) 相模書房, 1952.
  • 家・地震・台風 読売新聞社, 1954. 読売新書
  • 火風地震 石崎書店, 1954.

注釈

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  1. ^ 『建築雑誌』519号(1929.3)「新工學博士 田邊平學君」。

参考文献

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  • 『大日本博士録』(第5巻工学博士編)井関九郎編 発展社出版部、1930[1]
  • 『田辺平学』田辺平学13回忌記念事業会編刊、1966
  • 高杉造酒太郎『建築人国雑記』日刊建設工業新聞社、1973