生田春月
生田 春月(いくた しゅんげつ、1892年3月12日 - 1930年5月19日)は、日本の詩人。ハインリヒ・ハイネなど、外国文学の翻訳も多い。妻生田花世は平塚らいてう主宰の「青鞜」同人作家。本名は清平。
経歴
編集明治25年(1892年)3月12日、鳥取県西伯郡米子町(現米子市)に生まれる。家業は酒造業。明治36年(1903年)米子角盤高等小学校中退。1908年、17歳の時に上京して生田長江の書生となり[1]、文学とドイツ語を学ぶ。大正6年(1917年)に最初の詩集『霊魂の秋』を刊行[2]。
昭和5年(1930年)5月19日、大阪発、別府行きの船菫丸に乗船中、瀬戸内海播磨灘で投身自殺を遂げた。満38歳没。戒名は澹雲院孤峰春月居士[2]。
著作
編集- 詩集『霊魂の秋 心の断片』新潮社 1917
- 『感傷の春 詩集』新潮社 1918
- 『新らしき詩の作り方』新潮社 1919
- 『片隅の幸福』越山堂 1919
- 『春月小曲集』新潮社 1919
- 『漂泊と夢想 小説及小品集』新潮社 1920
- 『慰めの国 詩集』新潮社 1922
- 『小曲集 夢心地』新潮社 1923
- 『智慧に輝く愛』新詩壇社 1924
- 『静夜詩話』春秋社 1925
- 詩集『自然の恵み』新潮社 1925
- 『旅ゆく一人』新潮社 1926
- 『草上静思』交蘭社 1926
- 『詩魂礼讃』新潮社 1926
- 『二つの結婚』交蘭社 1926
- 『山家文学論集』新潮社 1927
- 『春月詩集』新潮社 1928
- 『影は夢みる 感想集』新潮社 1928
- 『抒情小曲集』新潮社 1929
- 『メリケとヘルデルリン 詩集と伝記』行人社 1929
- 『愛の小鳥 外3篇』令女文学全集 平凡社 1930
- 『生命の道』新潮文庫 新潮社 1930
- 『象徴の烏賊 詩集』第一書房 1930
- 『生田春月全集』全10巻 生田花世, 生田博孝共編 新潮社 1930-31
- 『真実に生きる悩み』新潮文庫 新潮社 1933 のち角川文庫
- 『澄める青空・自然の恵み』新潮文庫 新潮社 1935
- 『夢心地・春の序曲』新潮文庫 新潮社 1937
- 小説『相ひ寄る魂』新潮文庫 新潮社 1938
- 『愛と真実の悩み 自殺した詩人の手記』青春新書 青春出版社 1957
- 『真実に生きぬく悩み』青春新書 青春出版社 1958
- 『定本生田春月詩集』広野晴彦編 弥生書房 1967
- 『生田春月全集』生田花世, 生田博孝 編. 飯塚書房、1981
- 第1-2巻 (詩集
- 第3巻 (詩集 [3] 時代人の詩)
- 第4-5巻 小説 相寄る魂
- 第6巻 (小説集)
- 第7-8巻 (感想集)
- 第9巻 (感想・書簡)
- 第10巻 (評論集)
- 第11巻 ハイネ詩の本[訳]
- 第12巻 ハイネ新詩集[訳]
- 第13巻 ハイネ物語詩
編纂
編集翻訳
編集- ツルゲエネフ『散文詩』新潮社 1917
- サン・ピエール『海の嘆き ポオルとヰ″ルジニイ』新潮社 1917
- 『初恋』ツルゲエネフ全集 新潮社 1918
- 『泰西名詩名訳集』編. 越山堂, 1919
- ジョルジュ・サンド『少女マリイ 原名・魔の沼』世界名著文庫 中村千代子共訳 越山堂 1919
- プラトオン『饗宴』世界名著文庫 越山堂 1919
- 『ゲエテ詩集』新潮社 1919
- 『ハイネ詩集』新潮社 1919
- 『ハイネ全集 第2巻 (新詩集・ロマンツエロ)』越山堂 1920
- 『私の花環』訳. 新潮社 1920
- 『バーンス詩集』泰西詩人叢書 聚英閣, 1923
- 『ロングフエロウ詩集』越山堂 1923
- 『純愛詩集』訳 一元社, 1923
- 『ハイネ全集 第1巻 (詩の本)』春秋社 1925
- 『ハイネ小曲集』交蘭社 1925
- 『ハイネ全集 第3巻 (物語詩)』春秋社 1926
- ハイネ『社会詩集』改造文庫 1933
- ズーデルマン『猫橋』創元文庫 1952
伝記など
編集- 二十日会同人 編著『生田春月読本』油屋書店 1973
- 『近代文学研究叢書 第32巻』昭和女子大学 1969
- 佐々井秀緒『生田春月の軌跡』油屋書店 1973
- 上田京子『生田春月への旅』編集工房遊 2013