生活安全部
都道府県警察本部に設置される部署の一つ
(生活安全課から転送)
生活安全部(せいかつあんぜんぶ)は、都道府県警察本部に必置の部署の一つ。少年犯罪、経済環境事犯およびサイバー犯罪など、防犯保安活動全般を手がける。小さな警察本部では警邏を行う地域警察部門も併せて担う。
警察署には同様の業務を所轄レベルで行なう「生活安全課」がある。なお、中・小規模の警察署では「刑事生活安全課」・「生活安全刑事課」のように刑事課との合同部署となっていることが多い。[1]
沿革
編集1995年に防犯部(一部の県警察では保安部)が改称して生活安全部となった。近年では保安部門を再度独立させることが検討され、刑事部門とも再編し銃器・薬物対策に関しては組織犯罪対策部へと移行した。
生活安全総務課
編集課長はキャリアの警視正
- 庶務:庶務係(生活安全部内庶務)
- 会計:会計係(生活安全部内予算経理)
- 生活安全企画:生活安全企画係(運営企画・総合調整)、生活安全管理係(運営)
- 法制・システム:生活安全法制係、生活安全指導係、システム係
- 犯罪情勢分析:犯罪情勢分析係(情報収集・分析)、渉外情報発信係(広報)
- 個別防犯:個別防犯係(防犯活動)、都市防犯係(防犯カメラの設置推進)
- 防犯営業:防犯営業第一係(警備業の認定・指導取締り)、防犯営業第二係(質屋・古物営業の許可、探偵業の届出)
- 生活安全相談センター:生活安全相談係(相談の受理)
人身安全対策課
編集- 人身安全管理:人身安全管理係(課内庶務)、人身安全企画(企画・管理・調整)
- ストーカー・DV対策:ストーカー・DV規制係(企画・調整)、ストーカー・DV指導係(情報の管理及び照会)
- ストーカー・DV捜査:ストーカー・DV捜査第1係~第3係(相談・捜査)
- 行方不明対策:行方不明対策第1係~第2係(行方不明者等の捜索)
- 虐待対策:虐待対策第1係~第2係(児童の保護)
- 子ども・女性安全対策:子ども・女性安全対策第1係~第3係(情報収集・分析)
生活経済課
編集- 第一経済:経済第1係(課内庶務)、経済第2係(悪徳商法の照会、経理捜査)、経済第3係(金融関係法令違反事件捜査)
- 第二経済:経済第4係~第5係(証券・商品取引関連法令違反事件捜査)、経済第6係(関税関係法令違反・外国貿易関係法令違反捜査)
- 第三経済:経済第7係(土地建物関係法令違反事件捜査)、経済第8係~第9係(特定商取引に関する法律違反事件の捜査)
- 金融犯罪対策室:金融犯罪対策第1係~第3係(悪徳金融業者捜査)
生活環境課
編集- 第一環境:環境管理(課内庶務)、銃砲刀剣類対策(銃砲刀剣類所持許可)、危険物対策係(危険物運搬届出事務)
- 第二環境:環境第1係(環境事案の情報収集、環境事犯の取締り)、環境第2係~第4係(環境事犯の取締り)
- 第三環境:保健衛生第1係(保健衛事犯の情報収集、取締り)、保健衛生第2係~第3係(保健衛生事犯の取締り)
保安課
編集課長はノンキャリアの警視正
- 風俗営業:風俗管理係(課内庶務)、風俗営業係(風俗営業許可)、行政処分係
- 査察:査察係(風俗営業等への査察)
- 保安:保安第1係(賭博犯罪等の捜査及び情報収集)、保安第2係(外国人労働者雇用関係捜査)、保安第3係(その他取締り)
- 第一風紀:保安情報捜査(風俗関係事犯初動捜査)、風紀第1係(風俗関係事犯の取締り)
- 第二風紀:風紀第2係(売春事犯等の取締り)
少年育成課
編集- 少年育成:少年企画係(課内庶務、企画)、少年対策係(広報)
- 環境:少年環境係(少年に有害な環境の浄化)、少年相談係(少年相談)
- 福祉犯:福祉犯第1係~福祉犯第3係(少年の福祉を害する犯罪の取締り)
少年事件課
編集- 少年事件指導:指導第1係(課内庶務、施設逃走等少年の手配及び保護)、指導第2係(少年事件捜査の実務指導)
- 第一少年事件:少年事件第1係~第3係(犯罪少年の事件捜査)
- 第二少年事件:少年事件第4係~第6係(犯罪少年の事件捜査)
- 第三少年事件:少年事件第7係~第9係(犯罪少年の事件捜査)
課長はキャリアの警視
- サイバー犯罪対策:管理係(課内庶務、企画・調査・調整)、対策係(関係機関・団体等との連絡、相談)
- サイバー犯罪情報:情報第1係~第2係(サイバー犯罪情報の収集・管理)
- サイバー犯罪捜査支援:情報第3係~第4係(サイバー犯罪初動捜査・指導)
- 第一サイバー犯罪捜査:捜査第1係~第2係(不正アクセス行為の禁止に関する法律違反の取締り)
- 第二サイバー犯罪捜査:捜査第3係~第4係(高度な情報技術を利用する犯罪の取締り)
- 第三サイバー犯罪捜査:捜査第5係~捜査第6係(インターネット上の違反情報・有害情報に関する情報の取締り)、
- 捜査第7係~第8係(生活安全部長特命サイバー犯罪捜査)、協働捜査係(サイバー犯罪に係る協働捜査)
- ネットワーク捜査指導室:分析係(高度な情報技術を利用する犯罪の分析)、
- 技術調査係(高度な情報技術を利用する犯罪の調査研究)、
- 技術管理(高度な情報技術を利用する犯罪に係る電子計算機の管理運用)
生活安全特別捜査隊
編集- 庶務係、資料係、指導係、情報係、各班
部長
編集ほとんどの部長をキャリアの警視監が務める警視庁において、地域部長に加えて生活安全部長(または組織犯罪対策部長)は数少ないノンキャリアポストであり、警視長が着任する。
脚注
編集- ^ 山梨県警察. “刑事生活安全課”. 山梨県警察. 2025年2月24日閲覧。
- ^ “警視庁本部の課長代理の担当並びに係の名称及び分掌事務に関する規程”. 警視庁. 2025年2月24日閲覧。