光棍節
独身者を祝う中国発祥の非公式な祝日(11月11日)
(独身の日から転送)
光棍節(こうこんせつ、中国語: 光棍节,拼音: ,クヮンクンチエ)は中国で11月11日に祝われる「独身者の日」のこと。「独身の日」ともいう[1]。
起源
編集「光棍」は中国語のスラングで「独身者」という意味であるが、「棍棒だけ」の意味[注 1]にもとれるため、数字の「1」を棍棒に見立て「1」が4つも連続して並んでいるこの日が「棒だけしかない日=独身者の日」として中国のインターネットでジョークとして広まった。元は1993年に南京大学の寮生たちが始めたイベントとされている[2]。
独身者同志が集まってパーティーを開いたり、独身者が結婚相手を探したりといった、様々な活動が行われている。贈り物をすることも流行っていて、「双十一」(「双十節」の連想)は電子商取引会社(淘宝網)を持つアリババグループのコピーライトであり、毎年11月11日に最大の売上をあげるなど話題になっている[3]。2021年現在では「ダブルイレブン」とも称される[4]。
日本でも、2015年(平成27年)からソフトバンクグループによって「いい買い物の日」として輸入されている[5]。
経済効果
編集「双11」ショッピングイベントは、2009年11月11日に中華人民共和国で行ったECサイトの販促イベントが起源となる。2009年(1回目)の売上高は予想以上に達したので、以降、毎年11月11日、大手のアリババグループを始め、各大手通販サイトは一斉に大規模販促イベントを行う。中華人民共和国では既に全国民の「双十一ショッピングカーニバル(双十一購物狂歓節)」として定着して、その流通総額も毎年増加している。
アリババグループの取引額は下記の通り(いずれも中国標準時11月11日0:00 - 24:00の24時間)
- 2009年: 0.52億元
- 2010年: 9.36億元
- 2011年: 33.6億元
- 2012年: 191億元
- 2013年: 350億元
- 2014年: 571億元
- 2015年: 912億元
- 2016年:1207億元
- 2017年:1682億元
- 2018年:2135億元
- 2019年:2684億元
- 2020年:4982億元
- 2021年:5403億元[6]
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 中国「独身の日」商戦 アリババ、7分弱で1600億円 日本経済新聞、2016年11月11日閲覧。
- ^ 光棍節で独身生活の脱出を願う 中国時報
- ^ アリババ、11日の取引額最高 ネット通販5700億円(日本経済新聞)
- ^ “中国で世界最大級「ダブルイレブン」商戦始まる 今年のキーワードは「グリーン」と「低炭素」”. AFPBB News. フランス通信社(東方新報). (2021年11月8日) 2021年11月11日閲覧。
- ^ 11月11日を「いい買物の日」に制定! Tポイント提携先のYahoo! JAPAN、ファミリーマート、ソフトバンク、TSUTAYAによる、リアル・ネット同時展開の“お買物の祭典”を11月3日~16日に開催 - ソフトバンク株式会社
- ^ “アリババ「独身の日セール」、初の「GMV非公表」の理由 ~海外メディアは「数字ないと報道できない」と困惑”. ITmedia. (2022年11月11日) 2022年11月11日閲覧。
- ^ 双十一总成交额2684亿元 2019年买买买再创新纪录 - 中国网
- ^ アリババグループ、天猫ダブルイレブンで過去最高の流通総額7兆円超を達成 - アリババグループ
関連項目
編集外部リンク
編集- 11月11日 独身の日を概観 - 森正弥 note